木材を磨いて浮き上がらせる匠の技『浮づくり』
建築物研究家
建築用語『浮づくり』とは、木材の中でも特に柔らかい春目と呼ばれる部分を、磨き上げて木目を浮き上がらせていく仕上げのことだよ。
建築を知りたい
春目って、どんな部分ですか?
建築物研究家
春目は木材の成長の早い部分で、柔らかくて加工しやすい部分のことだよ。木目が綺麗なので、浮づくりをするのに適しているんだ。
建築を知りたい
なるほど。浮づくりでは、春目を磨くことで凹凸ができるんですね。その凹凸によって、光で陰影ができ上がって、微妙な立体感が生まれるってことか!
浮づくりとは。
浮づくりとは、木材の柔らかい部分である春目を磨きながら、木目を浮き上がらせる加工のことです。この加工方法によって、木材の美しさが際立ちます。
浮づくりでは、春目を磨くことでへこませていくため、木目との凹凸が生まれます。使われる木材はほとんどが杉板で、焼き杉を使うことが多いです。
春目は成長の早い部分で、柔らかいため、このような加工が可能になります。凹凸ができることによって、光で陰影ができ、微妙な立体感が生まれます。
浮づくりの加工には特殊な道具を使用します。サンドペーパーなどでこすってしまうと、残さなければならない冬目の部分も削り取ってしまうためです。スクラッチ状の傷が残っているのも浮づくりの特徴です。
浮づくりとは?
浮づくりとは、木材の中でもやわらかい春目と呼ばれる部分を、磨きながら木目を浮き上がらせていく仕上げのことである。 木材の美しさが際立っていく加工方法のひとつである。浮づくりでは、春目を磨くことでへこませていくため、木目との凹凸ができ上がる。使われる物のほとんどは杉板で、焼き杉を使うことが多い。春目は成長の早い部分であり、やわらかい性質を持つため、こうした加工法ができる。凹凸ができることによって、光で陰影ができ上がることが、微妙な立体感をもたらす。加工には特殊な道具を用いる。
浮づくり加工の工程
浮づくり加工の工程
浮づくり加工は、木材の美しさを際立たせるために施される加工方法のひとつです。木材の中でもやわらかい春目と呼ばれる部分を磨きながら木目を浮き上がらせていくことで、木目との凹凸ができ上がります。
浮づくり加工には、特殊な道具を用います。サンドペーパーなどでこすると、残さなければいけない冬目の部分も削り取ってしまうためです。スクラッチ状の傷が残っていることも特徴です。
浮づくり加工は、主に杉板や焼き杉を材料として使用します。春目は成長の早い部分であり、やわらかい性質を持つため、こうした加工法が可能になります。凹凸ができることによって、光で陰影ができ上がることが、微妙な立体感をもたらします。
浮づくり加工のメリット
浮づくり加工のメリットは、木材の美しさが際立つことです。春目を磨くことでへこませ、木目との凹凸ができるため、光で陰影ができ上がることが、微妙な立体感をもたらします。また、浮づくり加工することで、木材の耐久性が向上します。春目はやわらかい性質を持つため、傷つきやすいですが、浮づくり加工することで、表面が硬くなり、傷つきにくくなります。さらに、浮づくり加工は、木材の防腐効果を高めることができます。春目は水分を吸収しやすい性質を持つため、腐食しやすいですが、浮づくり加工することによって、水分を吸収しにくくなり、腐食を防ぐことができます。
浮づくり加工が施されたもの
浮づくり加工が施されたものは、年月をかけ自然に木が育った美しさが存分に引き出されているため、インテリアやエクステリアともに高級感があり風合いがあります。耐候性に優れているのも大きな特徴。紫外線や雨風に晒されても、耐久性があり、色褪せや風化を防いでくれます。
浮づくり加工は、伝統的な技法で、熟練の職人によって行われます。その過程は複雑で時間もかかりますが、その分美しさと品質は別格です。浮づくり加工が施されたものは、長く愛せる逸品として、多くの人々に愛されています。