建築用語『コロニアル葺き』とは?

建築用語『コロニアル葺き』とは?

建築物研究家

コロニアル葺きについて説明します。コロニアル葺きとは、化粧石綿スレート葺きのひとつです。薄いスレート板を重ねて張っているのが特徴です。

建築を知りたい

化粧石綿スレート葺きって、どんなものですか?

建築物研究家

化粧石綿スレート葺きは、古くは、スレート瓦の主成分が石綿であったため、石綿スレート瓦と呼ばれていました。現在では石綿の使用は禁止されていますが、スレートという呼び名がすでに石綿というイメージがあったため、カラーベストやコロニアルと呼ぶようになりました。

建築を知りたい

なるほど、わかりました。コロニアル葺きの特徴を教えてください。

コロニアル葺きとは。

コロニアル葺きは、セメント基材とパルプ繊維を強固に結合した素材を使用した屋根葺きの一種です。石綿瓦の代わりに使われるようになってから、「カラーベスト葺き」や「カラーベストコロニアル葺き」とも言われるようになりました。薄いスレート板を重ね合わせて葺いており、耐久性が高いのが特徴です。また、施工が簡単で、他の屋根材に比べて安価なのも大きなメリットです。近年では、太陽光発電装置の設置にも適した屋根材として注目されています。

コロニアル葺きの特徴

コロニアル葺きの特徴

コロニアル葺きの特徴は、軽量で施工が簡単なこと、他の屋根材と比べて安価なこと、太陽光発電装置を設置できることです。

軽量であるため、耐震性に優れています。また、施工が簡単なので、工期が短くて済みます。他の屋根材と比べて安価なので、コストを抑えたい場合に適しています。また、太陽光発電装置を設置できるため、エコな住宅を目指すことができます。

コロニアル葺きは、耐久性に優れているため、長く使用することができます。ただし、定期的なメンテナンスが必要なので、注意が必要です。メンテナンスを怠ると、雨漏りなどの原因になることがあります。

コロニアル葺きの種類

コロニアル葺きの種類

コロニアル葺きには、大きく分けて2種類あります。1つは、化粧石綿スレート葺きです。これは、セメントと石綿を混ぜた材料を板状にして、屋根に葺いたものです。もう1つは、化粧セメントスレート葺きです。これは、セメントとパルプを混ぜた材料を板状にして、屋根に葺いたものです。

化粧石綿スレート葺きは、1950年代から1970年代にかけて、日本国内で広く使用されました。しかし、石綿が人体に有害であることがわかり、現在は使用が禁止されています。化粧セメントスレート葺きは、石綿を使用していないため、現在でも使用されています。

コロニアル葺きのメリット

コロニアル葺きのメリット

コロニアル葺きは、化粧石綿スレート葺きのひとつで、薄いスレート板を重ねて張る工法です。古くは、スレート瓦の主成分が石綿であったため、石綿スレート瓦と呼ばれていました。現在は石綿の使用は禁止されていますが、スレートという呼び名がすでに石綿というイメージがあったため、カラーベストやコロニアルと呼ぶようになりました。

コロニアルは、セメント基材とパルプ繊維が強固に結合した素材で、石綿に代わって補強用の超微粉末材により、強い粘りと耐久性を持っています。また、粘土瓦よりも軽量で、施工が簡単という特徴があります。

コロニアル葺きのメリットは、他の屋根材より安価であることです。また、太陽光発電装置の設置にも適しています。

コロニアル葺きのデメリット

コロニアル葺きのデメリット

コロニアル葺きのデメリット

コロニアル葺きのデメリットは、経年劣化による塗膜の剥がれや、ひび割れなどが挙げられる。また、コロニアル材は、紫外線や雨風にさらされることで、徐々に劣化していくため、定期的なメンテナンスが必要となる。

また、コロニアル葺きは、アスベストが含有されているため、施工時や廃棄時には注意が必要である。アスベストは、肺がんや中皮腫などの健康被害を引き起こす可能性があるため、施工時には防塵マスクや手袋などの保護具を着用することが重要である。また、廃棄時には、アスベストを含んだ廃棄物を適切に処理する必要がある。

さらに、コロニアル葺きは、耐久性が低いというデメリットもある。コロニアル材は、他の屋根材よりも薄いため、強風や地震などの災害に弱い。また、コロニアル葺きは、雨漏りしやすいというデメリットもある。コロニアル材は、他の屋根材よりも継ぎ目が多いため、雨水が浸入しやすい。

コロニアル葺きの施工方法

コロニアル葺きの施工方法

コロニアル葺きの施工方法は、まず下地材として野地板を張ります。野地板とは、屋根の下地となる合板や木製の板のことです。その上にルーフィングシートを敷き、防水性を高めます。ルーフィングシートとは、アスファルトを染み込ませた紙やフェルト製のシートのことです。

次に、コロニアル葺き材を張っていきます。コロニアル葺き材には、薄いスレート板を重ねて張るタイプと、一枚の大きなスレート板を張るタイプがあります。重ねて張るタイプの場合は、一枚一枚を釘で固定していきます。一枚の大きなスレート板を張るタイプの場合は、専用の金具で固定していきます。

コロニアル葺き材を張り終えたら、棟板金や軒先金具を取り付けていきます。棟板金とは、屋根の頂点に取り付ける金属製の板のことです。軒先金具とは、屋根の先端にに取り付ける金属製の板のことです。棟板金と軒先金具は、雨水の浸入を防ぐ役割を果たします。

最後に、コロニアル葺き材の表面に塗装を施します。塗装は、コロニアル葺き材を保護し、美観を向上させる役割を果たします。塗装には、アクリル系塗料やシリコン系塗料など、さまざまな種類があります。