ペディメント

建築の基礎知識について

ジョージアン様式:イギリスのハノーバー朝の美

ジョージアン様式とは、イギリスのハノーバー朝の国王ジョージ1〜4世の時代に普及した建築、工芸の様式です。1600年代半ばにイギリスで広まり、建築マニュアルなどによってアメリカに伝えられました。ジョージアン様式では、切妻屋根または腰折屋根に、ドーマーウィンドウと化粧手すりが設けられています。当初は組積造であったため、外壁は1階、2階とも同じ位置として総2階建てで作られました。シンメトリーで柱間が開口部を中心に奇数になるように作られています。窓はダブルハングウィンドウで、縦長の6〜12枚の小さなガラスのサッシで構成。玄関はパネルドアにトランザムと壁付柱でペディメントが付いているのが特徴です。17世紀の富裕層の間で人気を集めました。
住宅の部位について

ペディメントとは?

建築用語である「ペディメント」とは、屋根の上にある小屋根、切妻状の三角形がペディメントです。古代ローマの神殿に多く利用され、ペディメントの始まりと言われています。その後、他の建築物でもよく使用されてきました。 彫刻などの装飾を施すことが多く、建築上でも重要な部分となりました。後世の建築では、入り口や窓などの開口部の上の切妻形を形成する三角壁も示します。ペディメントを飾る彫刻をフロントンと呼びます。 それに対して、バロック、ロココ建築では半月形または半円形をなすことが多いです。日本家屋では、ペディメントと同じような意味を持つ物として破風があります。ただし、破風は建物の正面と裏面を指すのに対し、ペディメントは建物の正面部分だけを示すところに大きな違いがあります。 近年の洋風建築においては、屋根以外に、窓や扉の上部で三角になっている部分もペディメントという言葉を使用されています。