重量床衝撃音とは?その対策方法

重量床衝撃音とは?その対策方法

建築物研究家

建築用語『重量床衝撃音』について説明してください。

建築を知りたい

重量床衝撃音とは、接地面が大きくかつ重量のある物が床に落下することで生じる音のことです。床や壁を媒体にして伝わってくる固体音のうち、人が飛び跳ねたり重い物を落としたりしたときの、ドスンという音がこれにあたります。

建築物研究家

重量床衝撃音の大きさはどのように表されるのですか?

建築を知りたい

重量床衝撃音の大きさはLL値で表されます。これに対し、スプーンなどの軽い物を落としたときの音やハイヒールによる足音などは軽量床衝撃音と言われ、LH値で表されます。

重量床衝撃音とは。

「重量床衝撃音」とは、重い物体が床に落下したときに生じるドスンという衝撃音のことです。この音は、床や壁を伝播して周囲に響きます。重量床衝撃音の大きさは、LL値で表され、数値が大きいほど音も大きくなります。一方、スプーンやハイヒールによる床衝撃音は「軽量床衝撃音」と呼ばれ、LH値で表されます。重量床衝撃音の伝わり方は、床の剛性とスラブの質量に影響を受けます。そのため、床の表面仕上げ材の弾力性よりも、スラブの厚さを増やすことで重量床衝撃音を効果的に防ぐことができます。防音フローリングでも完全に音を遮断することはできません。カタログなどに示されているL値の値が小さいほど、下階の音が小さく、床衝撃音の遮音性能が高いです。

重量床衝撃音とは何か

重量床衝撃音とは何か

重量床衝撃音とは、接地面が大きくかつ重量のある物が床に落下することで生じる音をいう。 床や壁を媒体にして伝わってくる固体音のうち、人が飛び跳ねたり重い物を落としたりしたときの、ドスンという音がこれにあたる。音の大きさはLL値で表わされる。これに対し、スプーンなどの軽い物を落としたときの音やハイヒールによる足音などは軽量床衝撃音と言われ、LH値で表される。重量床衝撃音の伝わり方は、剛性とスラブの質量に関係するため、床の表面仕上げ材の弾力性よりも、スラブ厚を増すことで効果的に防止することが可能だ。
防音フローリングでも完全に音を遮断できるわけではない。カタログ等に示されているL値の値が小さいほど下階の音が小さく、床衝撃音の遮音性能が高い。

重量床衝撃音の測定方法

重量床衝撃音の測定方法

重量床衝撃音の測定方法は、JIS A 1418-1「建物床の遮音性能試験方法 重量床衝撃音」で規定されている。測定には、100kgの重錘を1mの高さから床に落下させる器械を使用する。重錘を落下させると、床が振動して音が発生する。この音は、床の表面に設置したマイクロホンで測定する。測定した音の大きさは、A特性補正音圧レベル(LA)で表す。LAは、人間の聴覚特性を考慮した音の大きさの単位である。

重量床衝撃音の測定結果は、LL値として表される。LL値は、LAの値から10を引いた値である。LL値が大きいほど、重量床衝撃音が大きいことを意味する。LL値は、建築物の等級や用途によって定められた基準値を満たす必要がある。

重量床衝撃音の測定は、新築建物の完成時や、既存建物の改修時に行われる。測定結果は、建物の遮音性能の評価に使用される。

重量床衝撃音を軽減する方法

重量床衝撃音を軽減する方法

重量床衝撃音を軽減する方法とは、床や壁を媒体にして伝わってくる固体音のうち、人が飛び跳ねたり重い物を落としたりしたときの、ドスンという音を小さくする方法のことです。重量床衝撃音の伝わり方は、剛性とスラブの質量に関係するため、床の表面仕上げ材の弾力性よりも、スラブ厚を増すことで効果的に防止することが可能です。重量床衝撃音を軽減する方法としては、スラブの厚さを増やす、防振材を敷く、防音フローリングを敷く、などが挙げられます。また、家具や家電などの重量物を床に置く位置に注意したり、スリッパやソフトソールの靴を履くことで、重量床衝撃音を軽減することができます。

重量床衝撃音の対策事例

重量床衝撃音の対策事例

重量床衝撃音の対策事例
重量床衝撃音を防ぐためには、剛性とスラブの質量に関係するため、床の表面仕上げ材の弾力性よりも、スラブ厚を増すことで効果的に防止することが可能だ。

一例として、軽量鉄骨造の集合住宅で重量床衝撃音を低減させた事例では、スラブ厚を120mmから150mmに増やすと、重量床衝撃音のLL値を6dB低減させることができた。

また、木造住宅では、梁間を短くすることで重量床衝撃音を低減することが可能だ。梁間を短くすると、スラブが剛性となるため、重量床衝撃音が伝わりにくくなる。

さらに、防音フローリングなど、重量床衝撃音を低減する効果がある床材を使用することも効果的だ。防音フローリングは、表面材と裏材の間に防音材を挟み込んだ構造になっており、重量床衝撃音を吸収して低減する。

このように、重量床衝撃音を防ぐためには、さまざまな対策を講じることが必要である。