ハロゲン化物消火設備とは?仕組みや特徴を解説

ハロゲン化物消火設備とは?仕組みや特徴を解説

建築物研究家

建築用語『ハロゲン化物消火設備』とは、どのような設備のことでしょうか?

建築を知りたい

ハロゲン化物消火設備とは、ガス系消火設備の一種で、ハロゲンを使った消火剤を持つ設備のことです。

建築物研究家

ハロゲン化物消火設備の消火の原理は何でしょうか?

建築を知りたい

ハロゲン化物消火設備の消火の原理は、燃焼しているときの連鎖反応を抑制する負触媒効果によるものです。

ハロゲン化物消火設備とは。

ハロゲン化物消火設備とは、ガス系消火設備の一種で、ハロゲンを使った消火剤を持つ設備のことです。不活性ガス消火設備と同様の対象物や構成物を持っています。

消火の原理は、燃焼しているときの連鎖反応を抑制する負触媒効果によるものです。2001年からはオゾン層を破壊しないような配慮がされるようになりました。

航空機搭載用として開発された経緯を持っており、単位容積当たりの消火力が高いのが特徴です。そのため、少ないスペースで高い効果を発揮させることが可能です。

油火災にも対応できるだけではなく、耐電性を持ち耐金属腐食性も大きいことから、電気機器などにも使用することが可能です。

また、揮発性も高く汚損も残しにくいという特徴があります。

ハロゲン化物消火設備の仕組み

ハロゲン化物消火設備の仕組み

ハロゲン化物消火設備の仕組みは、不活性ガス消火設備と同様の設備対象物や構成物を持っています。ハロゲン化物消火設備は、ハロゲンを使った消火剤を持つ設備です。ハロゲンは、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素などの元素のことです。燃えている物質にハロゲンを添加すると、燃焼を抑制することができるのです。

ハロゲン化物消火設備は、主に航空機や船舶などの電気機器火災に用いられています。ハロゲン化物消火剤は、オゾン層を破壊しないような配慮が2001年からされるようになりました。

ハロゲン化物消火設備の特徴

ハロゲン化物消火設備の特徴

ハロゲン化物消火設備の特徴では、ハロゲン化物消火設備の特性やメリットについて詳しく説明します。

ハロゲン化物消火設備は、不活性ガス消火設備と同様の設備対象物や構成物を持っていますが、消化の原理は異なります。不活性ガス消火設備は、燃焼に必要な酸素濃度を下げて火を消すのに対し、ハロゲン化物消火設備は、燃焼しているときの連鎖反応を抑制する負触媒効果によって火を消します。

ハロゲン化物消火設備は、単位容積当たりの消火力が高いという特徴があります。そのため、少ないスペースで高い効果を発揮させることが可能です。また、油火災にも対応できるだけではなく、耐電性を持ち耐金属腐食性も大きいことから、電気機器などにも使用することができます。

しかし、ハロゲン化物消火設備は、揮発性が高く、分解生成物の一部がオゾン層に悪影響を与えるため、近年では使用が制限されています。オゾン層を破壊しないような配慮が2001年からされるようになりました。

ハロゲン化物消火設備の施工方法

ハロゲン化物消火設備の施工方法

ハロゲン化物消火設備の施工方法は、消火剤貯蔵容器の設置、配管の敷設、検知器の設置など、いくつかのステップに分かれています。まずは、消火剤貯蔵容器を適切な場所に設置する必要があります。消火剤貯蔵容器は、火災発生時に消火剤を放出するもので、通常、建物内の一か所に設置されます。配管は、消火剤貯蔵容器から火災発生場所に消火剤を運ぶためのもので、建物内を張り巡らされています。消火剤を感知して消火剤を放出する検知器は、火災が発生する可能性が高い場所に設置されます。

ハロゲン化物消火設備の保守点検

ハロゲン化物消火設備の保守点検

ハロゲン化物消火設備の保守点検は、設備の安全で円滑な運用を確保するために重要な作業です。保守点検は、法律で義務付けられており、定期的に実施する必要があります。

保守点検の際には、以下の項目をチェックします。

・消火剤の量や圧力の確認。
・消火管やノズルの状態の確認。
・配管やバルブの状態の確認。
・電気系統や警報装置の確認。

これらの項目をチェックすることにより、設備の不具合や故障を早期に発見し、適切な処置を講じることができます。

また、保守点検の際には、消火剤の入れ替えや配管の清掃などのメンテナンス作業も行います。これらの作業を行うことにより、設備の性能を維持し、長寿命化を図ることができます。

ハロゲン化物消火設備は、火災の発生時に素早く消火活動を行うことができるため、多くの施設で設置されています。しかし、設備を安全で円滑に運用するためには、定期的な保守点検が不可欠です。