挽物とは?その歴史や特徴、種類を解説
建築物研究家
挽物とは、木材を基材として、ろくろや旋盤を使い回転させながら加工していく技術や製品のことです。回転させて加工していくことになるため、円形の左右対称の物ができあがりやすいです。
建築を知りたい
挽物でできる製品はどんなものがありますか?
建築物研究家
椀や盆、鉢などの器類が作られてきました。基本として気取りをしたあとに手斧を使って内部をくりぬく。その後、ろくろに乗せて加工していくのが挽物の基本となります。
建築を知りたい
なるほど、挽物は木材を回転させながら加工する技術なんですね。ありがとうございます!
挽物とは。
挽物とは、木材を基材として、ろくろや旋盤を使い回転させながら加工していく技術や製品のことです。回転させて加工するため、円形の左右対称のものが出来上がりやすいです。椀、盆、鉢などが作られてきました。
挽物の基本的な工程は、まず気取りをして木を固定し、手斧を使って内部をくりぬきます。その後、ろくろに乗せて形を整えていきます。仕上げに漆などを塗ることがありますが、工程ごとに専門職人がいるため、別の職人が行うことが多いです。
挽物師と呼ばれる専門職人も多く存在し、独占的な仕事として行われていたことが分かっています。江戸時代以前は、焼き物は高価で手に入りにくかったため、挽物が一般的に使われていました。
挽物の歴史
挽物は、木材を基材としてろくろや旋盤を使い回転させながら加工していく技術や製品のことです。挽物は、回転させて加工していくことになるため、円形の左右対称の物ができあがりやすいのが特徴です。挽物で作られる製品には、椀、盆、鉢などが挙げられます。挽物の歴史は古く、弥生時代にはすでに挽物が作られていたことが分かっています。平安時代以降には、挽物は一般庶民の生活にも広く普及するようになりました。江戸時代以前は、焼き物が非常に高価で手に入りにくかったこともあり、挽物が人々の間で一般的に使われていました。
挽物の特徴
挽物は、木材を基材として、ろくろや旋盤を使い回転させながら加工していく技術や製品のことです。回転させて加工していくことになるため、円形の左右対称の物ができあがりやすいです。椀や盆、鉢といった物が作られてきました。挽物の特徴は、以下の通りです。
・木目を生かした美しい仕上がり
挽物は、木材を旋盤にかけて加工するため、木目を生かした美しい仕上がりになります。また、漆やウレタン塗装を施すことで、より高級感のある仕上がりになります。
・強度と耐久性
挽物は、木を回転させながら加工するため、強度と耐久性に優れています。そのため、家具や建具、食器など、さまざまな用途に使用されています。
・加工しやすい
挽物は、木を回転させながら加工するため、加工しやすいという特徴があります。そのため、初心者でも簡単に挽物を楽しむことができます。
挽物は、木目の美しさと強度、耐久性を兼ね備えた工芸品です。家具や建具、食器など、さまざまな用途に使用されており、生活を豊かにするアイテムとして親しまれています。
挽物師と呼ばれる専門職
挽物師と呼ばれる専門職は、挽物(木製の器や装飾品を作る伝統的な工芸技術)を専門とする熟練の職人で、主に江戸時代以前に活躍していました。当時、焼き物は高価で手に入りにくかったため、挽物は一般的に使用されていました。挽物師は、ろくろや旋盤を使い、木材を回転させながら加工して、椀、盆、鉢などの様々な製品を製造していました。
挽物師の仕事は、まず木材を基材として気取りと呼ばれる作業で、手斧を使って内部をくりぬくことから始まります。そのあと、ろくろと呼ばれる回転する台に乗せて、加工していきます。ろくろの上で、挽物師はノミや鉋などの道具を使い、木材を削りながら形を整えていきます。
挽物師の仕事は、高度な技術と熟練を必要とするため、専門的な技術者として高い地位にありました。また、挽物師は、独占的な仕事として行われていたことが多く、一般の人が気軽に参入することができない仕事でした。
江戸時代以降、焼き物が高価で手に入りにくくなくなったこともあり、挽物の需要は減少していき、挽物師の仕事も次第に衰退しました。しかし、近年では、挽物の伝統的な技法が見直され、再び人気が高まっています。現代の挽物師は、伝統的な技法を活かしながら、現代的なデザインの製品を製造し、多くの人々に愛されています。
挽物の種類
挽物の種類
挽物には、大きく分けて3つの種類があります。1つ目は、木地挽物です。これは、木材をそのまま挽いて作られる挽物で、椀や盆、鉢などの生活用品や、仏像や茶道具などの工芸品にも用いられます。2つ目は、木工挽物です。これは、木を加工して作られる挽物で、家具や建具などの建築資材や、楽器や玩具などの日用品にも用いられます。そして3つ目は、金工挽物です。これは、金属を加工して作られる挽物で、機械部品や工具などの工業製品や、アクセサリーや置物などの工芸品にも用いられます。
挽物の用途
挽物とは、木材を基材として、ろくろや旋盤を使い回転させながら加工していく技術や製品のことです。 挽物は、ろくろや旋盤を使って木材を回転させながら加工していくことから、円形の左右対称の物ができあがりやすいのが特徴です。椀や盆、鉢といったものが代表的な挽物製品です。
挽物の用途は、食器や台所用品、家具や建具など、多岐にわたります。食器としては、椀、盆、鉢、皿などが一般的です。台所用品としては、まな板、すり鉢、麺棒などが挙げられます。家具としては、椅子、テーブル、棚などが代表的です。建具としては、ドア、窓枠、欄間などが挙げられます。
挽物は、その形状や用途に応じて、様々な種類の木材が使われます。 硬い木材は耐久性が高く、柔らかい木材は加工しやすいという特徴があります。食器や台所用品には、耐久性が高く、水や汚れに強い木材が適しています。家具や建具には、硬い木材が使われることが多いです。