スカーフジョイント:木材の接続方法
建築物研究家
建築用語『スカーフジョイント』は、木材の接続方法のことですが、具体的にはどういう方法なのですか?
建築を知りたい
接着面をお互いに傾斜させて、断面積を大きくして強度を上げている方法です。
建築物研究家
なるほど、接着面を斜めにすることで、滑り刃継ぎとも言われているのですね。スカーフジョイントは集成材に使われていたようですが、なぜ使われなくなったのでしょうか?
建築を知りたい
接着時に手間がかかることと、捨てられる部分が多くなるからです。
スカーフジョイントとは。
スカーフジョイントとは、木材を接続する技術のことです。木材の接合面を互いに斜めに傾斜させて接着することで、断面積を大きくして強度を高めています。別名としてスライディングダブテール接合とも呼ばれています。かつては集成材を作る際に使用されていましたが、接着時の手間が大きく、ロスも多いことから使われなくなりました。現在では、根太や垂木などに使われる場合があります。
スカーフジョイントは、ほぞを用いずに断面を突き合わせ、接着剤や釘を使ってつなぎます。断面を斜めに取ることで、木材が収縮しても隙間が開きにくくなります。ただし、各部材の切断角度を一定にしなければならないため、施工は非常に困難です。角度が狂うと、接着剤の強度に頼ることになり、切断面も狂ってきてしまいます。
スカーフジョイントとは?
スカーフジョイントとは、木材の接続方法の一種で、接着面をお互いに傾斜させることによって、断面積を大きくして強度を上げている。繊維方向に斜めに切断する方法で、滑り刃継ぎとも呼ばれている。集成材に使われていたが、接着時に手間がかかることや、捨てられる部分が多くなることから使われることはなくなった。根太や垂木には使われることがある。ほぞは設けることはなく、断面を突き合わせ、接着剤や釘によってつないでいく。断面を斜めに取ることになるため、木が縮んだ場合にも隙間が開きにくくなる。お互いの部材の切断角度を一定にすることになるため、非常に難しい。角度が狂うと、その分だけ接着剤の強度に頼ることになり、切断面としても狂っていく。
スカーフジョイントのメリット
スカーフジョイントのメリット
スカーフジョイントの最大のメリットは、その強度にある。接着面を傾斜させることで、断面積を大きくすることができ、それに伴い強度も増す。これは、特に集成材などの大きな木材を接合する場合に有効である。
もう一つのメリットは、隙間がができにくいことである。断面を斜めに取ることになるので、木が縮んだ場合にも隙間が開きにくくなる。これは、特に根太や垂木などの長期間にわたって使用される木材の場合に重要である。
スカーフジョイントのデメリット
スカーフジョイントには、いくつかのデメリットがあります。まず、接合に時間がかかることです。接着面を傾斜させ、互いに突き合わせる作業が必要であり、接着剤が乾くまで時間がかかります。
また、スカーフジョイントは、材料のロスが大きくなります。接合面の傾斜分だけ、材料が捨てられてしまいます。特に、大きな材料を使用する場合には、ロスが大きくなり、コストがかさみます。
さらに、スカーフジョイントは、強度が低いというデメリットもあります。接合面の断面積が小さいため、強度が低下します。そのため、荷重のかかる部分には、スカーフジョイントを使用できません。
これらのデメリットがあるため、スカーフジョイントは、現在ではあまり使用されなくなりました。
スカーフジョイントの応用例
スカーフジョイントは、木材の接続方法のひとつで、接着面をお互いに傾斜させることによって、断面積を大きくして強度を上げている。繊維方向に斜めに切断する方法で、滑り刃継ぎとも呼ぶ。集成材に使われていたが、接着時に手間がかかることや、捨てられる部分が多くなることから使われることはなくなった。根太や垂木には使われることがある。
スカーフジョイントの応用例として、木造建築物の梁や柱、集成材の接合部などがある。また、家具や楽器、スポーツ用品などにも用いられている。スカーフジョイントは、強度が高く、見た目にも美しい継ぎ手であるため、さまざまな用途に使用されている。
スカーフジョイントの作り方
スカーフジョイントの作り方は、まず、接合する木材の端面を斜めにカットします。切断角度は、45度が一般的ですが、木材の強度や用途に応じて変更することもできます。次に、カットした端面に接着剤を塗布し、接着します。接着剤が乾くまで、しっかりと固定しておきます。最後に、接着剤が乾いたら、接合部を釘やスクリューで固定します。これで、スカーフジョイントの完成です。スカーフジョイントは、木材を接合するのに適した方法であり、強度と耐久性に優れた仕上がりになります。