建築用語解説:AE剤

建築用語解説:AE剤

建築物研究家

「AE剤」とは、コンクリートに対して添加される混和材のひとつであり、気泡を細かくする界面活性剤のことです。ワーカビリティーを高めるために添加されます。 微小な空気の粒にすることによって、流動性を高めることができるため、AE剤を使うことにより充填性が大幅に向上し、欠陥を少なくすることが可能となります。

建築を知りたい

「AE剤」は、コンクリートのワーカビリティーを高めるために添加されるんですね。

建築物研究家

そうです。AE剤を使うことで、コンクリートの流動性を高め、充填性を向上させることができます。また、欠陥を少なくすることが可能となります。

建築を知りたい

わかりました。AE剤は、コンクリートの品質を向上させるために重要な混和材なんですね。

AE剤とは。

AE剤とは、コンクリートをより扱いやすくするために添加される混和材の一種です。具体的には、コンクリート中の気泡を細かくする界面活性剤のことです。

このAE剤を使用することで、コンクリートの流動性を高めることができます。流動性とは、コンクリートがどれほどスムーズに流れるかを示す指標です。AE剤を加えることでコンクリート中の気泡が細かく分布され、コンクリートの粒子同士の摩擦を減らすことができ、コンクリートがよりスムーズに流れるようになります。

さらに、AE剤にはコンクリートの充填性を向上させる効果があります。充填性とは、コンクリートが隅々まで行き渡る能力のことです。AE剤を加えることで、コンクリート中の気泡がコンクリートが隅々まで行き渡るのを妨げるのを防ぎ、コンクリートの充填性を向上させることができます。

また、AE剤にはコンクリートの凍結に対する抵抗力を高める効果もあります。コンクリートは、凍結と融解を繰り返すことで劣化することがあります。AE剤を加えることでコンクリート中の空気の粒が浮力を作り出し、骨材の沈降を抑えることができるため、コンクリートの凍結に対する抵抗力を高めることができます。

AE剤とは何か?

AE剤とは何か?

建築用語である「AE剤」とは、コンクリートに対して添加される混合材のひとつであり、気泡を細かくする界面活性剤のこと。ワーカビリティーを高めるために添加されるのだ

ここで言うワーカビリティーとは、コンクリートの流動性を指し、AE剤を使うことにより充填性が大幅に向上し、欠陥を少なくすることが可能となる。減水効果を狙ったAE減水剤も存在し、実際に同一コンシシテンシーを得ることができるため、水量を減らすことができる。また、凍結に対して抵抗力を高めることができる。空気の粒が浮力を作り出すために、骨材の沈降も抑制できるため、ブリーディングを減少させることも可能となる。

AE剤の効果

AE剤の効果

AE剤の効果

AE剤は、コンクリートに添加されることで、いくつかの効果を発揮します。まず、空気の粒が浮力を作り出すため、骨材の沈降を抑制し、ブリーディングを減少させることができます。ブリーディングとは、コンクリートが硬化する際に、水分がコンクリート表面に浮き出る現象のことです。ブリーディングは、コンクリートの強度や耐久性を低下させるため、それを抑制することは重要です。また、AE剤は、凍結に対して抵抗力を高めることができます。空気の粒が凍結した水を包み込むことで、コンクリートの内部が破壊されるのを防ぎます。そのため、寒冷地ではAE剤が添加されたコンクリートが使用されることが多いです。さらに、AE剤は、ワーカビリティーを高める効果もあります。ワーカビリティーとは、コンクリートが施工しやすい状態のことを指します。AE剤は、微小な空気の粒にすることによって、コンクリートの流動性を高めることができます。そのため、AE剤を使用することで、コンクリートを隅々まで充填することが可能になり、欠陥を少なくすることができます。

AE剤の種類

AE剤の種類

AE剤の種類

AE剤には、原料の種類によって大きく分けて以下の2つがあります。

1.合成界面活性剤系AE剤の主成分が、脂肪酸エステル、ジアルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホネートエステル、アルキル縮合型界面活性剤、ポリカルボン酸などです。現在は、より優れた性質を可能にするため、多くの合成成分が組み合わされて使用される場合がほとんどです。

2.天然界面活性剤系AE剤の主成分が、木樹脂抽出物、動物性油脂肪、セルロース、でんぷんなどです。現在ではほとんど使用されなくなっています。

AE剤の使用方法

AE剤の使用方法

AE剤の使用方法

AE剤を使用する際には、コンクリートの配合や使用目的に応じて適切な添加量を決めることが重要です。一般的に、コンクリートの単位重量あたり0.2%~0.5%の添加量が推奨されています。AE剤を添加する際には、コンクリートミキサーに他の材料と一緒に投入し、十分に混合するようにします。AE剤は他の混和材と併用することも可能ですが、その際には各混和材の相性を確認することが大切です。

AE剤を使用する際の注意点

AE剤を使用する際の注意点

AE剤を使用する際の注意点

AE剤は、コンクリートの流動性を高め、充填性を向上させるために使用されますが、使用量や配合方法を誤ると、コンクリートの品質に悪影響を及ぼすことがあります。

まず、AE剤の使用量は、コンクリートの種類や配合によって異なります。一般的には、コンクリート1立方メートルあたり0.02~0.1%程度が適正量とされていますが、メーカーの指示に従って使用する必要があります。

また、AE剤は、コンクリートと水に混ぜて使用する必要がありますが、AE剤を先に水に加えてしまうと、十分に分散せず、効果が低下することがあります。そのため、AE剤は、コンクリートと水を加える前に、セメントに混ぜておく必要があります。

さらに、AE剤は、他の混和材と併用する場合、その影響を考慮する必要があります。AE剤と他の混和材を併用すると、コンクリートの流動性が過剰になる場合や、コンクリートの強度が低下する場合があります。そのため、AE剤を使用する際には、他の混和材との組み合わせに注意する必要があります。

AE剤は、コンクリートの品質を向上させるために使用される有効な混和材ですが、使用量や配合方法を誤ると、コンクリートの品質に悪影響を及ぼすことがあります。そのため、AE剤を使用する際には、十分な注意が必要です。