外部仕上表とは？建築用語解説

外部仕上表とは？建築用語解説

外部仕上表とは？

外部仕上表とは、建築において目に見える部分を一覧でまとめた物のうち、建築物の外部を構成する屋根や外壁、テラスなどの仕上げの状態を示す一覧表のことです。建物の外観を表す立面図は、屋根の形状や勾配、窓や玄関ドアの配置などの外観デザインを表すことを主目的としているため、外部仕上げ表の代用とされることもあります。また、建物の垂直方向の断面を詳細に示した矩計図も、下地の寸法や細部の収まりを示しているので、これも外部仕上げ表の代用となりうる。

外部の構成を示した外部仕上げ表とは反対に、建物内部の構成を示した物を、内部仕上げ表と言う。内部仕上げ表は、内装や、床、幅木、壁、天井などの材種や規格を表にして記しています。

外部仕上表の役割

外部仕上げ表の役割は、建物の外観を構成する屋根や外壁、テラスなどの仕上げの状態を一覧でまとめ、建物全体のデザインをコーディネートすることです。外部仕上表に含まれる項目は、屋根の形状や勾配、外壁の素材や色、窓の枠やガラスの種類、テラスの床材や手すりなど様々です。これらを一覧でまとめることで、建物の外観デザインを統一し、全体のバランスを保つことができます。

また、外部仕上げ表は、建物の見積もりや施工計画を立てる際にも活用されます。外部仕上表に記載された項目とその数量を基に、必要な材料や工数を見積もり、施工計画を立てます。これにより、建物の建設コストや工期を正確に把握することが可能になります。

外部仕上表の構成

外部仕上げ表の構成

外部仕上表は、一般的に、屋根、外壁、テラスなどの仕上げの状態を示した一覧表として作成されます。屋根の仕上げの状態には、瓦葺き、金属板葺き、コンクリート葺きなどがあり、外壁の仕上げの状態には、モルタル塗り、タイル貼り、金属サイディング貼りなどがあります。テラスの仕上げの状態には、タイル貼り、コンクリート打ち放し、木製デッキなどがあります。また、外部仕上表には、仕上げ材の色や質感などの詳細が記載されている場合もあります。

外部仕上表の作成方法

外部仕上表は、建築物の美観や耐久性を確保するために重要な書類です。外部仕上表の作成方法は、以下の通りです。

1. 建物全体の外観を把握する。
建物の外観を理解するために、立面図や矩計図を参照し、屋根の形状や勾配、窓や玄関ドアの配置などを確認する。また建物の周囲を実際に歩いて観察し、どの部分が目立つか、どの部分が目立たないかなど、全体的な雰囲気を把握します。

2. 外部仕上げ材の種類を選択する。
建物の外観を決定する重要な要素である外部仕上げ材の種類を決定します。使用できる仕上げ材の種類は、金属系、窯業系、木系、プラスチック系など様々あります。各仕上げ材の種類の特徴や特性を理解し、建物の外観とマッチするものを選択します。

3. 外部仕上げ材の色を決める。
仕上げ材の種類が決まったら、次は色を決めます。建物の外観は、仕上げ材の色によって大きく左右されます。建物の外観イメージに合わせて、適切な色を選びます。

4. 外部仕上表を作成する。
仕上げ材の種類と色が決まったら、外部仕上表を作成します。外部仕上表は、屋根、外壁、テラスなどの仕上げの状態を一覧でまとめた表です。建物の外観を表す立面図や矩計図を参考に、仕上げ材の種類と色を記入します。

5. 外部仕上表を関係者と共有する。
外部仕上表ができあがったら、関係者と共有します。建築士や工務店、施主など、全員が同じ外部仕上表を共有することで、仕上げ材の種類や色について共通理解を図ることができます。

外部仕上表の活用方法

外部仕上表の活用方法

外部仕上表は、建物の外観を構成する屋根や外壁、テラスなどの仕上げの状態を示す一覧表です。建物の外観を表す立面図や、建物の垂直方向の断面を詳細に示した矩計図の代用として使用されることもあります。

外部仕上表は、建築工事に携わる人々にとって、建物の外観を理解し、仕上げ工事を行うための重要な資料です。また、建物の維持管理を行う人々にとっても、建物の外観の状態を把握し、補修工事が必要な箇所を判断するための資料として活用されます。

さらに、外部仕上表は、建物の設計を行う人々にとっても、建物の外観を検討するための資料として活用されます。建物の外観は、建物の機能や用途、周辺環境などによって異なるため、設計者は外部仕上表を参考にし、建物の外観を決定していきます。