建築用語『亀甲模様』について

建築用語『亀甲模様』について

亀甲模様とは？

『亀甲模様」とは、正六角形の幾何学模様であり、亀の甲羅の形に似ていることからこの名前が付けられました。亀甲模様は古来より日本では親しまれています。その理由は、亀甲模様に用いられる亀は、長寿や吉兆の象徴とされているからです。

亀甲模様は、単純な六角形をつなぎ合わせた亀甲繋（つな）ぎの他、六角形の中に花弁をあしらった亀甲花菱、亀甲を三つ組み合わせた毘沙門亀甲などが有名です。亀甲模様は日本において古くから用いられてきましたが、西アジアや中東地域においても、紀元前のレリーフに亀甲模様が見られるなど、世界的に用いられています。

日本では、平安時代には有職文様として定着し、高貴な物に使用されてきました。また、紋章にも多く使われ、出雲大社の紋などにも使われています。亀甲模様は、その美しい幾何学模様とその吉祥的な意味合いから、古くから人々に愛されてきました。

亀甲模様の種類

亀甲模様の種類は、単純な六角形をつなぎ合わせた亀甲繋ぎの他に、六角形の中に花弁をあしらった亀甲花菱、亀甲を三つ組み合わせた毘沙門亀甲などが有名です。

亀甲繋ぎは、正六角形を横に並べてつなぎ合わせた模様で、最もシンプルな亀甲模様です。

亀甲花菱は、亀甲繋ぎの六角形の中に花弁をあしらった模様で、華やかな印象を与えます。

毘沙門亀甲は、亀甲繋ぎの六角形を三つ組み合わせて三角形にした模様で、力強さと安定感があります。

これらは、亀甲模様の代表的な種類であり、他にも様々な派生模様があります。

亀甲模様の歴史

亀甲模様の歴史は古く、紀元前の西アジアのレリーフにも見られる。日本では、平安時代に有職文様として定着し、高貴な物とされていた。鎌倉時代には、武家の家紋として用いられるようになり、室町時代には、茶道具や刀装具など、様々な工芸品にも取り入れられるようになった。江戸時代には、庶民の間にも広がり、着物や帯、日用品など、様々なものに亀甲模様が施された。

明治時代以降、欧米文化の影響を受け、亀甲模様は一時衰退したが、昭和時代以降、再び見直されるようになった。現在では、建築物やインテリア、ファッションなど、様々な分野で亀甲模様が用いられている。

亀甲模様の用途

建築用語として知られる「亀甲模様」とは、正六角形の幾何学模様のことです。亀の甲羅の形に似ていることからこの名前が付けられ、日本では古くから親しまれ、広く使われています。

「亀甲模様」の用途は多岐にわたり、建築、工芸、服飾など、様々な分野で使用されています。建築では、寺院や神社、城などの伝統的な日本の建築物に多く見られ、それらに風格を与える役割を果たしています。また、工芸では、陶磁器や漆器、木工品などの工芸品に施され、その美しさや縁起の良さを表現しています。さらに、服飾では、着物や帯、ハンカチなどの布製品に用いられ、そのデザイン性を高めています。

亀甲模様の意味と象徴

亀甲模様の意味と象徴

亀甲模様には、様々な意味と象徴があります。まず、亀の甲羅の形に似ていることから、長寿と吉兆を象徴しています。日本では古くから、亀は縁起の良い動物とされており、亀甲模様は厄除けや開運のまじないとして使われてきました。さらに、亀甲模様は、その規則正しい幾何学模様から、秩序や調和の象徴とされています。また、亀甲模様は、六角形という形から、安定や堅固さを象徴しています。