建築用語『N値簡易計算法』をわかりやすく解説

建築用語『N値簡易計算法』をわかりやすく解説

N値簡易計算法の概要

N値簡易計算法は、引張耐力がその部分の必要耐力以上であるかを簡易的に計算する手法です。柱に生じる引張録は構造計算によって求められ、その数値以上の体力を有する接合化のものを選定するのが理想的ですが、実際には、構造計算によって柱の軸力を算定するのには非常に労力を要します。

そこで、耐力壁の壁倍率から簡易的に引張力を算定する計算方法が「建設省住宅局建築指導課監修改正建築基準法(二年目施行)の解説」の中で提案されています。この計算手法がN値簡易計算法だ。この手法を用いて金物を選定することを一般的にN値計算と呼ぶ。

N値は、その回の柱の両側における軸組倍率の差、周辺部材による押さえの効果を現す係数、鉛直荷重における押さえの効果を現す係数、の3種類の値から計算される。

N値簡易計算法の適用範囲

N値簡易計算法は、建築基準法施行令に定める性能規定で、建築物の主要構造部の接合部の引張耐力が、その部分の必要耐力以上であるかを簡易的に計算する手法です。

N値簡易計算法は、主に木造軸組構法の建築物に適用されます。木造軸組構法とは、柱や梁などの軸組材で構成された構造システムです。N値簡易計算法は、軸組材の接合部の引張耐力を計算する際に使用されます。

N値簡易計算法は、以下の3つの値から計算されます。

・その回の柱の両側における軸組倍率の差
・周辺部材による押さえの効果を現す係数
・鉛直荷重における押さえの効果を現す係数

N値簡易計算法は、建築物の主要構造部の接合部の引張耐力を簡易的に計算することができるため、建築設計の際に広く使用されています。

N値簡易計算法の計算方法

N値簡易計算法とは、引張耐力がその部分の必要耐力以上であるかを簡易的に計算する手法です。実際に柱に生じる引張力を構造計算により求め、その数値以上の耐力を有する接合部のものを選定することが理想的ですが、実際には、構造計算により柱の軸力を算定するのには非常に労力を要します。そこで、耐力壁の壁倍率から簡易的に引張力を算定する計算方法が「建設省住宅局建築指導課監修改正建築基準法(二年目施行)の解説」の中で提案されています。この計算手法がN値簡易計算法です。この手法を用いて金物を選定することを一般的にN値計算と呼びます。N値は、その階の柱の両側における軸組倍率の差、周辺部材による押さえの効果を現す係数、鉛直荷重における押さえの効果を現す係数、の3種類の値から計算されます。

N値簡易計算法のメリットとデメリット

N値簡易計算法のメリット

N値簡易計算法の最大のメリットは、柱の軸力を算定するのには非常に労力を要する構造計算をせずに、耐力壁の壁倍率から簡易的に引張力を算定できることです。これにより、構造計算の時間を大幅に短縮することができます。また、構造計算の知識がなくても、N値簡易計算法を用いて金物を選定することができるため、設計者の負担を軽減することができます。

N値簡易計算法のデメリット

N値簡易計算法のデメリットは、構造計算よりも精度が劣るという点です。構造計算では、柱の軸力を正確に算定できるため、より正確な金物を選定することができます。また、N値簡易計算法では、周辺部材による押さえの効果を現す係数や鉛直荷重における押さえの効果を現す係数などの経験的な係数を使用するため、設計者の経験や勘に頼る部分が大きくなります。

N値簡易計算法を用いた接合部の選定方法

N値簡易計算法を用いて接合部を選択する方法について説明します。

Ｎ値簡易計算法は、引張耐力がその部分の必要耐力以上であるかを簡易的に計算する手法です。この計算法は、木造軸組壁工法の接合部でよく使用されます。

N値簡易計算法を用いて接合部を選択する手順は以下の通りです。

1. 接合部の設計耐力を計算します。
2. 接合部に必要な軸組倍率を計算します。
3. N値を計算します。
4. N値に対応する接合部を選択します。

N値を計算する式は以下の通りです。

N = (軸組倍率の差) × (周辺部材による押さえの効果を現す係数) × (鉛直荷重における押さえの効果を現す係数)

N値は、接合部の引張耐力を評価する指標です。N値が大きいほど、接合部の引張耐力は高くなります。

N値に対応する接合部を選択する際には、接合部の種類、接合部の材料、接合部の施工方法などを考慮する必要があります。