建築用語『退色』について

建築用語『退色』について

建築物研究家

退色とは、仕上げ材などの色が太陽光線や化学作用などによって変化し、彩度が低下することです。一般に、原色に近いはっきりとした色は色あせが目立ち、逆に中間色は目立ちにくいという性質があります

建築を知りたい

何故、原色に近い色は色あせが目立ち、中間色は目立ちにくいのですか?

建築物研究家

赤に近い色相ほど色あせしやすく、青に近い色相は色あせしにくいことが知られています。これは、赤が紫外線の波長で短い光を吸収するのに対して、青は反射しやすいためです

建築を知りたい

なるほど!赤に近い色で外壁塗装をする際には、グレードが高く性能の良い塗料を選ばなければならないのですね。

退色とは。

「退色」とは、仕上げ材などの色が太陽光線や化学作用などによって変化し、彩度が低下することです。一般的に、原色に近い明るい色は色あせが目立ち、逆に中間色は目立ちにくいという性質があるため、塗装の劣化を単に「退色」だけでなく、ひび割れの発生や雨漏りの原因にもなります。赤に近い色相ほど色あせしやすく、青に近い色相ほど色あせしにくいことが知られています。これは、赤は紫外線の波長で短い光を吸収するのに対し、青は反射しやすいためです。

そのため、赤に近い色で外壁塗装をする際には、グレードが高く性能の良い塗料を選ぶ必要があります。

退色を防ぐ塗料として、紫外線や酸性雨を防ぐ塗料が開発されています。耐用年数の長い塗料としては、フッ素塗料やラジカル塗料などがあります。

退色の原因

退色の原因

退色の原因はさまざまです。

最も大きな原因は紫外線です。紫外線は太陽光線に含まれる電磁波の一種で、エネルギーが強く、塗膜を劣化させる作用があります。紫外線は塗膜の樹脂を破壊したり、顔料を褪色させたりします。

もう一つの大きな原因は酸性雨です。酸性雨は、空気中の硫黄酸化物や窒素酸化物などが雨水に溶け込んだものです。酸性雨は塗膜を腐食させたり、顔料を溶出させたりします。

また、大気汚染物質やカビ、藻類などの生物が付着することも、退色を引き起こす原因になります。

退色の度合い

退色の度合い

退色の度合いは、塗料の種類や成分、仕上げ材の性質、太陽光線の強さ、化学物質の影響などによって異なります。

塗料の種類では、アクリル塗料やシリコン塗料は紫外線に強く、退色しにくい傾向があります。

一方、ウレタン塗料やエポキシ塗料は紫外線に弱く、退色しやすい傾向があります。

仕上げ材の性質でも、光沢のある仕上げ材は光の反射率が高く、退色しにくい傾向があります。

一方、艶消しの仕上げ材は光の反射率が低く、退色しやすい傾向があります。

太陽光線の強さでも、紫外線の強い地域では退色しやすく、紫外線の弱い地域では退色しにくい傾向があります。

化学物質の影響でも、酸性雨や大気汚染物質の影響がある地域では退色しやすく、影響がない地域では退色しにくい傾向があります。

退色の影響

退色の影響

退色の影響

退色は、塗装の劣化のひとつであり、単に彩度が低下するだけでなく、ヒビの発生や雨漏りの原因にもなります。また、赤に近い色相ほど色あせしやすく、青に近い色相は色あせしにくいことが知られています。これは、赤が紫外線の波長で短い光を吸収するのに対して、青は反射しやすいためです。外壁塗装に赤に近い色を使用する場合は、グレードが高く性能の良い塗料を選択する必要があります。

退色を防ぐ方法

退色を防ぐ方法

退色を防ぐためにはいくつかの方法があります。その方法の一つは、耐用年数の長い塗料を選ぶことです。耐用年数の長い塗料には、フッ素塗料やラジカル塗料などがあります。フッ素塗料は、耐候性に優れており、退色しにくい塗料です。ラジカル塗料は、紫外線や酸性雨に強い塗料です。

退色を防ぐためのもう一つの方法は、紫外線や酸性雨を防ぐ塗料を使用することです。紫外線や酸性雨を防ぐ塗料には、シリコン塗料やウレタン塗料などがあります。シリコン塗料は、紫外線に強く、退色しにくい塗料です。ウレタン塗料は、酸性雨に強く、退色しにくい塗料です。

退色を防ぐためには、定期的な塗装メンテナンスを行うことが大切です。塗装メンテナンスを行うことで、塗料の劣化を防ぎ、退色を遅らせることができます。