建築業界でよく耳にする『ポリマーモルタル』とは？

建築業界でよく耳にする『ポリマーモルタル』とは？

ポリマーモルタルとは

ポリマーモルタルとは、セメントと砂、水で混練したモルタルの一部で、結合材として有機高分子であるポリマーを利用したモルタルのことである。ポリマーモルタル自体は新しい概念ではなく、古くから使われてきた。セメントに対する大量の混和剤として利用されることで、モルタルのもつ性能をカバーすることができ、結果として、水セメント比を下げることができることから高強度を得やすく、乾燥収縮も低減できる。また、空気の連行性にも優れ、凍結融解抵抗性も改善される。ポリマーモルタルは有機高分子であることから、保水性が改善し、材料分離抵抗も高めることができるため、大気中の二酸化炭素による中性化に対しても抵抗性を持つ。接着性も優れているため、補修材としても利用できる。

ポリマーモルタルの歴史

ポリマーモルタルの歴史

ポリマーモルタルは、古くから使われてきたモルタルの1つであり、その歴史は長く、古代ローマ時代まで遡ることができます。古代ローマ人は、火山灰や砂、石灰を混ぜて作ったモルタルを使用しており、これがポリマーモルタルの原型となったと考えられています。その後、中世ヨーロッパでは、石灰と砂、水で作られたモルタルが主流となり、19世紀後半にはセメントが開発され、モルタルの主成分として広く使用されるようになりました。そして、20世紀に入ってから、有機高分子（ポリマー）をモルタルに添加する技術が開発され、ポリマーモルタルが登場しました。ポリマーモルタルは、セメントモルタルよりも強度や耐久性に優れていることから、さまざまな分野で使用されるようになりました。

ポリマーモルタルの材料

ポリマーモルタルの材料は、セメント、砂、水、ポリマーで構成されています。セメントは、モルタルの強度と耐久性を提供します。砂は、モルタルの体積を増加させ、強度と耐久性を高めます。水は、セメントと砂を混合してペースト状にし、モルタルを硬化させます。ポリマーは、モルタルの強度、耐久性、防水性、接着性を高めます。ポリマーは、アクリル、スチレンブタジエン、エポキシ樹脂など、さまざまな種類があります。

ポリマーモルタルの性能

ポリマーモルタルは、セメントと砂、水で混練りしたモルタルの一部で、結合材として有機高分子であるポリマーを利用したモルタルのことです。

ポリマーモルタルは、水セメント比を下げることができることから高強度を実現しやすく、乾燥収縮も低減できます。

また、空気の連行性にも優れ、凍結融解抵抗性も改善が可能となります。
ポリマーモルタルは、有機高分子であることから、保水性を改善し、材料分離抵抗も高めることができるため、大気中の二酸化炭素による中性化に対しても抵抗性を持つことができます。

また、接着性も優れることから、補修材としても利用することができます。

ポリマーモルタルの用途

ポリマーモルタルの用途は多岐にわたります。コンクリート構造物の床や壁、天井など、さまざまな部分に使用されています。また、プレキャストコンクリート製品やブロック塀、レンガ塀などにも使用されています。さらに、土木構造物の橋梁やトンネル、ダムなどにも使用されており、その用途は広範囲に及んでいます。

ポリマーモルタルには、優れた耐久性や強度、耐火性など、さまざまな特徴があります。そのため、さまざまな構造物に使用されており、今後もその用途はさらに広がっていくことが期待されています。