建築用語『孔食』とは?原因や予防について解説
建築物研究家
孔食とは、金属表面で起こる局部腐食のことです。金属表面に針でついた程度の小さな穴ができ、その周囲で腐食が進行することを言います。
建築を知りたい
孔食の原因は水源水質の他、水の温度や流速、配管の材質など、様々な要因が複合的に作用して発生しますか?
建築物研究家
その通りです。孔食に耐える配管材料としては、塩化ビニル管や架橋ポリエチレン管などの合成樹脂管の他、塩ビライニング鋼管などの、内面被覆した鋼管やステンレス管などが挙げられます。
建築を知りたい
わかりました。孔食電位が低くなると孔食が発生しやすくなるのですね。
孔食とは。
孔食とは、金属表面にできる局部腐食のことです。金属表面に針でついた程度の小さな穴ができ、その周囲で腐食が進行します。給水や給湯用に配管されている銅管に孔食が多く見られます。
孔食の原因は様々ですが、水源水質、水の温度や流速、配管の材質などが複合的に作用して発生します。孔食に耐える配管材料としては、塩化ビニル管や架橋ポリエチレン管などの合成樹脂管、塩ビライニング鋼管などの内面被覆した鋼管やステンレス管などが挙げられます。
金属上に孔食が生じる最低の腐食電位を孔食電位と言い、塩化物イオンや硫酸イオンが多くなればこの電位が下がる他、pHの低下でも低くなります。孔食電位が低くなると孔食が発生しやすくなります。
孔食の原因
孔食の原因は、水源水質の他、水の温度や流速、配管の材質など、様々な要因が複合的に作用して発生します。水源水質については、塩素イオンや硫酸イオンが多くなると、金属表面の腐食が進みやすくなります。また、水の温度が高い場合や、流速が速い場合にも、金属表面の腐食が促進されます。配管の材質については、銅管や鉄管は孔食が発生しやすい材質であるため、塩化ビニル管や架橋ポリエチレン管などの合成樹脂管、塩ビライニング鋼管などの内面被覆した鋼管やステンレス管などが使用されることがあります。
孔食の予防方法
孔食を防ぐには、水源水質を改善したり、配管の材質を孔食に強いものに変更したり、配管内の流速を高めたりするなどの対策が必要です。また、孔食の原因となる塩素イオンや硫酸イオンを多く含む水を使用している場合は、水質調整を行うことで孔食を予防することができます。配管の材質としては、塩化ビニル管や架橋ポリエチレン管などの合成樹脂管、塩ビライニング鋼管などの内面被覆した鋼管、ステンレス管などが孔食に強いとされています。
孔食が発生しやすい場所
孔食が発生しやすい場所は、配管の継手やフランジ、エルボなどの部位です。 これらの部位は、金属が薄くなったり、応力が集中したりしているため、腐食が発生しやすくなります。
また、配管が振動したり、衝撃を受けたりする場所も、孔食が発生しやすくなります。
これは、振動や衝撃によって金属表面に微細な傷が生じ、そこから腐食が進行するためです。
さらに、配管に異種金属が接触している場所も、孔食が発生しやすくなります。
これは、異種金属が接触すると、金属間の電位差が生じて、腐食が発生しやすくなるためです。