強化ガラスとは?特徴と施工例をご紹介

強化ガラスとは?特徴と施工例をご紹介

建築物研究家

強化ガラスとはどんなガラスか知っていますか?

建築を知りたい

強化ガラスは、耐衝撃性を強化したガラスのことです。

建築物研究家

その通りです。強化ガラスは、フロート板ガラスを軟化温度付近まで加熱したあとに、ガラス表面を急冷して作られます。

建築を知りたい

急冷すると、ガラスの表面の温度が先に下がって収縮して固まりますが、ガラス内部の温度は下がり方が遅いため、表面に比べて収縮が遅れ、ガラスの表面には圧縮応力層、ガラスの内部には引っ張り応力層が生じた状態ができるんですよね。

強化ガラスとは。

*強化ガラスとは、安全性が高く、割れにくい特殊なガラスのこと。安全性が高いため、突風や衝撃に強いガラス製品によく用いられます。
*強化ガラスは、ガラスの表面を急冷することで作られています。急冷すると、ガラスの表面が先に固まり、収縮します。しかし、ガラスの内部はゆっくりと冷えるため、収縮が遅れます。このため、ガラスの表面には圧縮応力が生じ、ガラスの内部には引張応力が生じます。
*圧縮応力によって、強化ガラスは一般の板ガラスに比べて約3.5倍の耐風圧強度を持ちます。また、割れた場合にも、鋭利な破片ではなく細かい粒状となるため、安全です。

強化ガラスの特徴

強化ガラスの特徴

強化ガラスの特徴

強化ガラスは、耐衝撃性と耐熱性に優れた、安全性の高いガラスです。フロート板ガラスを軟化温度付近まで加熱したあと、急冷して製造されます。この急冷により、ガラス表面が先に下がって収縮して固まりますが、ガラス内部の温度は下がり方が遅れます。その結果、表面に比べて収縮が遅れ、ガラスの表面には圧縮応力層、ガラスの内部には引っ張り応力層が生じた状態になります。この表面の圧縮応力層により、一般の板ガラスに比べて、約3.5倍の耐風圧強度を持つ強化ガラスとなります。
強化ガラスは、風圧、水圧、衝撃に対して高い能力を持つだけでなく、割れた場合にも、鋭利な破片ではなく細かい粒状となる特徴を持っています。このため、安全性が高いガラスとして、様々な場所で使用されています。

強化ガラスの製造方法

強化ガラスの製造方法

強化ガラスの製造方法は、まずフロート板ガラスを軟化温度付近まで加熱します。ここで言う軟化温度とは、ガラスが流動性を持ち始め、成形可能になる温度のことです。加熱されたガラスは、次に急冷されます。急冷することで、ガラス表面の温度が先に下がって収縮して固まります。しかし、ガラス内部の温度は下がり方が遅いので、表面に比べて収縮が遅れます。この結果、ガラスの表面には圧縮応力層、ガラスの内部には引っ張り応力層が生じます。

この表面の圧縮応力層により、一般の板ガラスに比べて、約3.5倍の耐風圧強度のある強化ガラスとなります。強化ガラスは、風圧、水圧、衝撃に対して高い能力を持つだけでなく、割れた場合にも、鋭利な破片ではなく細かい粒状となる特徴を持ちます。このため、安全ガラスとして使用されることが多いのです。

強化ガラスの種類

強化ガラスの種類

強化ガラスの種類

強化ガラスには、その用途や目的に応じて、さまざまな種類があります。代表的な種類を以下に示します。

・熱強化ガラス熱処理のみを行って強化したガラスで、強化ガラスの中では最も耐熱性が高いのが特徴です。鍋や皿などの耐熱ガラス製品によく利用されています。

・化学強化ガラス化学薬品を使って強化したガラスで、耐食性や耐酸性に優れています。窓ガラスや自動車のガラスによく利用されています。

・物理強化ガラス表面の圧縮応力を高めて強化したガラスで、耐衝撃性や耐風圧性に優れています。建物の外壁やドアガラスによく利用されています。

・複合強化ガラス熱強化と化学強化、または熱強化と物理強化の両方の方法を組み合わせて強化したガラスで、強化ガラスの中では最も高い強度を誇ります。銀行の窓ガラスや高速道路のガードレールによく利用されています。

強化ガラスの施工例

強化ガラスの施工例

強化ガラスの施工例

強化ガラスは、優れた強度と耐衝撃性を持ち、割れた場合にも鋭利な破片ではなく細かい粒状となる特徴を持つことから、さまざまな用途で使用されています。

強化ガラスの施工例として、ビルやマンションの窓ガラス、店舗のショーウィンドウ、バスや電車の窓ガラスなどがあります。また、強化ガラスは、家具や家電製品、自動車のウィンドウなど、さまざまな製品にも使用されています。

強化ガラスは、その高い安全性と強度から、幅広い用途で使用されており、私たちの生活に欠かせない素材となっています。

強化ガラスの注意事項

強化ガラスの注意事項

強化ガラスの注意事項

強化ガラスは、耐衝撃性や耐風圧強度に優れ、安全性の高いガラスですが、使用や取り扱いには注意が必要です。強化ガラスは、一般の板ガラスに比べて、表面には圧縮応力層、ガラスの内部には引っ張り応力層が生じているため、圧縮応力層が弱い部分に衝撃を受けると、一気に破壊してしまいます。強化ガラスが破壊すると、細かい粒状となるため、一般の板ガラスよりも安全ですが、それでも鋭利な破片になることがあります。強化ガラスを使用する際は、 周囲の人や物に当たらないような場所に設置し、衝撃や応力が集中する場所には使用しないように注意が必要です。また、強化ガラスは、表面に傷があるとそこから破壊が広がる可能性があるため、 表面を傷つけないように注意する必要があります。