繊維壁とは?種類や特徴、施工方法をわかりやすく解説
建築物研究家
「繊維壁」とは何でしょうか?
建築を知りたい
綿や糸状の繊維を含んだ壁用の仕上げ材のことです。
建築物研究家
どのような特徴がありますか?
建築を知りたい
仕上がりはやわらかな感じを持ち、吸音性にも優れ調湿作用も持っています。施工性も高いですが、耐久度は決して高くありません。
繊維壁とは。
繊維壁とは、綿や糸のような繊維を混ぜた壁用の仕上げ材のこと。完成した壁のことを指す場合もあります。
繊維壁は左官塗りで仕上げ、着色した木材やパルプなどの材料を使用します。化学繊維が使われる場合もあります。
これらの繊維に糊と水を加え、練り上げたものを壁に塗っていきます。
仕上がりは柔らかで、吸音性と調湿性に優れているのが特徴です。施工性も高いのですが、耐久性はあまり高くありません。
安価なアパートなどによく使われていたため、印象が悪いという一面もあります。
施工性は高いものの、施工中はかなり汚れてしまいます。また、乾燥に時間がかかるという問題もあり、壁材としてのメリットはいろいろありますが、あまり使われなくなりました。
繊維壁の種類
繊維壁には、大きく分けて2つの種類があります。
1つ目は、天然繊維壁です。天然繊維壁とは、綿、麻、ウールなどの天然素材を原料とした繊維壁のことです。天然繊維壁は、吸湿性や放湿性に優れており、室内の湿度を快適に保つことができます。また、断熱性や防音性にも優れているため、省エネや騒音対策にも効果的です。
2つ目は、化学繊維壁です。化学繊維壁とは、ポリエステル、ナイロンなどの化学素材を原料とした繊維壁のことです。化学繊維壁は、天然繊維壁よりも安価で、施工性も高いのが特徴です。また、汚れや傷に強く、耐久性に優れています。しかし、天然繊維壁に比べて、吸湿性や放湿性が劣るため、室内の湿度を快適に保つことが難しいというデメリットもあります。
繊維壁のメリットとデメリット
繊維壁のメリットとデメリット
繊維壁は、綿や糸状の繊維を含んだ壁用の仕上げ材であり、着色した木材やパルプなどを使って左官塗りで仕上げていきます。また、化学繊維を使うこともあり、これらの繊維に糊と水を加えて練り上げていったものを壁に塗り上げていきます。繊維壁の仕上がりはやわらかな感じで持ち、吸音性にも優れ調湿作用も持っています。施工性も高い方法なのですが、耐久度は決して高くありません。また、安価なアパートなどで利用されてきたこともあり、印象がよくない部分があります。施工性は高いものの、施工中はかなり汚れてしまうという問題があり、さらに乾燥に長い時間がかかってしまうため、壁材としてのメリットはいろいろとあるものの、あまり使われなくなりました。
繊維壁が使用される場所
繊維壁は、安価なアパートなどで利用されてきたこともあり、印象が良くない部分があるのが現状です。しかし、吸音性や調湿作用に優れているなど、メリットも少なくありません。
繊維壁が使用される場所としては、以下のようなものが挙げられます。
・学校や病院などの公共施設
・オフィスや店舗などの商業施設
・住宅のリビングや寝室などの居室
・音楽スタジオや映画館などの音響設備が必要な施設
繊維壁は、施工性が良く、安価で仕上げることができるため、公共施設や商業施設などで広く使用されてきました。また、吸音性や調湿作用に優れていることから、住宅のリビングや寝室などの居室にも適しています。さらに、音楽スタジオや映画館などの音響設備が必要な施設でも、繊維壁がよく使用されます。