建築用語『引張』とは?

建築用語『引張』とは?

建築物研究家

「引張」とは、部材を外側に引っ張って力を受けること。材を引き延ばすように働く力のことと言える。両側に力が働いてしまうようなときに、強度がなければ部材はちぎれてしまうことになる。

建築を知りたい

引張は、部材を引き延ばすように働く力なんですね。両側に力が働いてしまうと、部材はちぎれてしまうということですか。

建築物研究家

その通りです。例えば、鉄筋コンクリートの場合、コンクリートは圧縮強度に対して1/10程度の引張強度しか持たないのです。

建築を知りたい

なるほど、コンクリートは圧縮には強いけど、引張には弱いんですね。だから、鉄筋コンクリートにすることで、引張強度に耐えられるようにするということですね。

引張とは。

引張とは、部材が外側から引っ張られて力を受けるときにかかる力のことです。材を引き延ばすような働きをする力と言えます。両側に力が働いてしまうような場合には、強度がなければ部材はちぎれてしまいます。引張力は様々なところでかかりますが、コンクリートは圧縮強度に対して1/10程度しか引張強度がありません。引張強度は、供試体を引っ張ったときに掛けた荷重を、垂直断面積で割ったときに求めることができます。つまり、面積当たりの強度を出したということです。鉄筋コンクリートにするというのは、この引張強度に耐えられるようにすることでもあります。それは、もともと弱い引張強度を鉄筋が補っているためです。

引張とは?

引張とは?

引張とは、部材を外側から引っ張って力を受けることであり、材を引き延ばすように働く力のことである。両側に力が働いてしまうようなときに、強度がなければ部材はちぎれてしまうことになる。様々なところでかかる力になるが、コンクリートは圧縮強度に対して1/10程度の引張強度しか持たないため、鉄筋コンクリートにすることで、この引っ張り強度に耐えられるようにしている

鉄筋コンクリートと引張強度

鉄筋コンクリートと引張強度

鉄筋コンクリートと引張強度

鉄筋コンクリートは、引張強度が低いコンクリートに、引張強度の高い鉄筋を埋め込んだ複合材料です。これにより、コンクリートの引張強度を高めることができます。鉄筋コンクリートは、建物の基礎、柱、梁、床版など、さまざまな構造物に使用されています。

鉄筋コンクリートの引張強度は、鉄筋の量と配筋によって決まります。鉄筋の量が多ければ多いほど、引張強度は高くなります。また、鉄筋が均等に配筋されているほど、引張強度は高くなります。

鉄筋コンクリートの引張強度は、コンクリートの引張強度よりもはるかに高くなります。コンクリートの引張強度は、コンクリートの圧縮強度の約10分の1程度ですが、鉄筋コンクリートの引張強度は、コンクリートの圧縮強度の約10倍程度になります。

このため、鉄筋コンクリートは、引張応力がかかる構造物に使用されることが多いのです。

引張強度を高める方法

引張強度を高める方法

引張強度を高める方法

鉄筋コンクリートの引張強度を高めるには、鉄筋の配筋量を増やすことが最も一般的で、鉄筋の配筋量を増やすことによって、コンクリートの引っ張り応力を分散させることができる。また、鉄筋の強度を上げることで、鉄筋の引っ張り荷重を増加させることができる。さらに、コンクリートの配合を変更することで、コンクリートの引っ張り強度を高めることができる。例えば、微細骨材の配合率を増加させたり、高力コンクリートを使用したりすることで、コンクリートの引っ張り強度を高めることができる。

引張強度が低い場合のリスク

引張強度が低い場合のリスク

引張強度が低い場合のリスク

引張強度が低い場合、部材は力を受けてちぎれてしまうリスクがあります。コンクリートは圧縮強度に対して1/10程度の引張強度しか持たないため、鉄筋コンクリートにすることで引っ張り強度に耐えられるようにしています。

鉄筋コンクリートとは、コンクリートの中に鉄筋を入れることで引張強度を高めたコンクリートのことです。鉄筋は引張強度に優れており、コンクリートの引張強度を補う役割を果たします。

コンクリートは圧縮強度が高い反面、引張強度が低いという性質があります。そのため、引張力がかかる部分には鉄筋を入れることで強度を高めています。引張強度は、荷重に対して破断するまでの強度を示すもので、引張応力がコンクリートの引張強度に達すると、コンクリートは破断します。この破断を防止するために、鉄筋がコンクリートの引張力を負担することで強度を高めています。