建築用語『コールド・ジョイント』って?
建築物研究家
コールド・ジョイントとは、コンクリートの打ち継ぎ目にできてしまう問題点のことです。なぜコールド・ジョイントが発生してしまうのでしょうか?
建築を知りたい
コンクリートが打ち継ぎされる場合、時間が開きすぎてはならないからだと思います。時間が開くと、コンクリートの硬化が始まり、一体化できなくなってしまうためです。
建築物研究家
その通りです。コールド・ジョイントは、不連続な面となってしまうことから、脆弱な部分を作り出してしまい、ひび割れを起こして構造的な耐力を損なう部分を作り出すことに。水密性も損なうため、漏水する原因ともなってしまい、全体の強度も下げてしまいます。コールド・ジョイントを防ぐには、どのようなことに気をつければいいでしょうか?
建築を知りたい
打設間隔をできるだけ短くするとともに、締め固めのバイブレーターの掛け方に気を付けることが大切だと思います。
コールド・ジョイントとは。
コールド・ジョイントとは、コンクリートの打ち継ぎ目(コンクリートの打設を中断し、時間を空けて再開した部分)に生じる問題のことです。
コンクリートは、打設後、時間が経過するにつれて硬化していきます。そのため、打ち継ぎする場合、時間の開きが長すぎると、コンクリートの硬化が始まってしまい、新しいコンクリートと古いコンクリートが一体化できなくなってしまいます。
この状態を「コールド・ジョイント」と呼びます。
コールド・ジョイントは、コンクリートの強度を低下させ、ひび割れなどを発生させる原因となります。また、水密性も損なうため、漏水の原因ともなります。
コールド・ジョイントの発生を防ぐためには、打設間隔をできるだけ短くするとともに、締め固めのバイブレーターの掛け方に気を付けることが大切です。
コールド・ジョイントは、コンクリートの配合や環境温度、養生方法、打ち込みなど、複数の条件が関連して発生する問題です。そのため、予防策を講じるためには、これらの条件を適切に管理することが重要です。
コールド・ジョイントとは?
コールド・ジョイントとは、コンクリートの打ち継ぎ目にできてしまう不具合の一つです。コンクリートを打つ際に、前後の打設の間隔が開いてしまうと、コンクリートが十分に一体化できなくなり、継ぎ目に不連続な面が発生します。この不連続な面は、脆弱な部分となり、ひび割れを起こしやすくなります。ひび割れが発生すると、構造的な耐力が損なわれるだけでなく、水密性も低下するため、漏水の原因となってしまいます。ひいては、建物の全体の強度を低下させてしまうおそれがあります。
コールド・ジョイントの原因
コールド・ジョイントの原因は、コンクリートの打ち継ぎ間隔が長すぎる場合や、コンクリートの配合が不適切な場合、養生方法が不十分な場合など、複数の要因が考えられます。
まず、コンクリートの打ち継ぎ間隔が長すぎる場合、コンクリートの硬化が始まり、一体化できなくなってしまいます。これは、コールド・ジョイントの原因となる最も一般的な要因です。
また、コンクリートの配合が不適切な場合も、コールド・ジョイントの原因となります。例えば、セメントの量が不足していたり、骨材の粒度が適切でなかったりすると、コンクリートの強度が低下し、コールド・ジョイントが発生しやすくなります。
さらに、養生方法が不十分な場合も、コールド・ジョイントの原因となります。コンクリートは、打設後一定期間養生する必要がありますが、養生期間が短すぎたり、養生温度が低すぎたりすると、コンクリートの強度が十分に発揮されず、コールド・ジョイントが発生しやすくなります。
コールド・ジョイントの予防策
コールド・ジョイントの予防策
コールド・ジョイントを予防するためには、コンクリートの打設間隔をできるだけ短くすることが重要です。コンクリートは、打設後時間が経つにつれて硬化が始まるため、打設間隔が長すぎると、コンクリートが一体化できなくなってしまいます。また、締め固めのバイブレーターの掛け方にも注意が必要です。バイブレーターを掛けすぎると、コンクリートが分離してしまい、コールド・ジョイントが生じやすくなります。
「コールド・ジョイントの予防策」についてより詳しく説明するなら、まず、コンクリートの配合や環境温度、養生方法、打ち込みなど、複数の条件が関連してきます。コンクリートの配合は、セメント、骨材、水、添加剤の種類や配合比によって決まります。環境温度は、コンクリートの硬化速度に影響を与えます。養生方法は、コンクリートを硬化させるための方法で、水養生や蒸気養生などがあります。打ち込みは、コンクリートを型枠に流し込む作業です。
コールド・ジョイントを予防するためには、これらの条件を適切に管理することが重要です。コンクリートの配合は、専門家に相談して決めるのがよいでしょう。環境温度は、コンクリートの硬化速度を考慮して、適切な養生方法を選択する必要があります。また、打ち込みは、バイブレーターを適切な方法で掛け、コンクリートを均一に締め固めることが大切です。
コールド・ジョイントの補修方法
コールド・ジョイントの補修方法
コールド・ジョイントを補修する方法は、大きく分けて2つあります。1つは、エポキシ樹脂やポリマーセメントなどの補修材を使用する方法です。この方法は、コールド・ジョイントに補修材を注入し、固化させることで補修します。もう1つは、コンクリートを打ち直す方法です。この方法は、コールド・ジョイント部分を壊し、新たにコンクリートを打設することで補修します。どちらの方法が良いかは、コールド・ジョイントの規模や位置、予算などによって異なります。
コールド・ジョイントの事例
コールド・ジョイントの事例
コールド・ジョイントの事例としては、某建設現場で起きた鉄筋コンクリート構造物のコンクリート打ち継ぎにコールド・ジョイントが生じ、ひび割れが発生したケースが挙げられます。この場合、コンクリートの打ち継ぎ間隔が長すぎ、コンクリートの硬化が始まってしまったため、一体化できずにコールド・ジョイントが生じてしまいました。結果として、ひび割れが発生し、構造的な耐力が低下してしまったのです。
また、某マンション建設現場で起きたコンクリート打ち継ぎにコールド・ジョイントが生じ、漏水が発生したケースも挙げられます。この場合、コンクリートの配合や養生方法が不適切だったため、コールド・ジョイントが生じてしまいました。結果として、漏水が発生し、居住者の生活に支障をきたす事態となってしまいました。