建築用語『介護保険制度』の基礎知識

建築用語『介護保険制度』の基礎知識

介護保険制度とは

介護保険制度とは、高齢者介護に関する公的な保険制度のことです。 40歳以上になると、保険料を納めることになり、将来、常時介護が必要になったときに、費用の 一部の給付を受けられるようになります。 原則としては 10％の負担でサービスを利用することが可能 です。

介護保険制度を利用できるようになるためには、 65歳以上の1号被保険者であることと日常の介護が必要になること、 もしくは 40歳以上で64歳未満の2号被保険者で、老化に伴う病気によって介護が必要になった場合 となります。

制度ができた背景には、高齢化社会に伴い、核家族や孤独老人が増えてきたことで、家族や自身の蓄えだけでは限界が生じてきたため と言えるでしょう。

介護保険制度の対象者

介護保険制度の対象者は、65歳以上の1号被保険者であり、日常の介護が必要になるか、40歳以上で64歳未満の2号保険者で老化に伴う病気によって介護が必要になった場合となります。対象者になるためには、介護認定を受ける必要があります。介護認定とは、介護を必要とする状態にあるかどうかを審査するもので、審査の結果、要介護認定または要支援認定を受ければ、介護保険制度の給付を受けることができます。

介護保険制度の給付内容

介護保険制度では、給付内容を種類に応じて10個に分けています。 住宅改修費は、介護のために住宅を改修するためにかかる費用を一部負担してくれる制度です。 介護ベッドや手すり、段差をなくすための工事など、介護に必要な改修であれば対象となります。住宅改修費の給付額は、最高で50万円です。 住宅改修費の申請は、市町村の介護保険窓口で行います。 介護予防訪問看護費は、要支援または要介護の認定を受けた人が、自宅で介護予防や生活機能の維持・向上を図るために訪問看護を受ける場合にかかる費用を一部負担してくれる制度です。 訪問看護の内容は、自立した生活を送るための日常生活動作の指導や訓練、身体機能の維持・向上のためのケア、褥瘡予防や管理などの看護が含まれます。 介護予防訪問看護費の給付額は、1か月に最高で7,500円です。 介護予防通所介護費は、要支援または要介護の認定を受けた人が、デイサービスやデイケアなどの通所介護施設で介護予防や生活機能の維持・向上を図るためにかかる費用を一部負担してくれる制度です。 通所介護の内容は、自立した生活を送るための日常生活動作の指導や訓練、身体機能の維持・向上のためのケア、褥瘡予防や管理などの看護が含まれます。 介護予防通所介護費の給付額は、1か月に最高で33,000円です。

介護保険制度の保険料

介護保険制度の保険料は、年齢、収入、介護認定の有無によって異なります。40歳から64歳までは、年収に応じて保険料を納めることになります。65歳からは、年金から保険料が天引きされます。

介護認定を受けている人は、介護度に応じて保険料が減免されます。また、低所得者やひとり暮らしの高齢者など、経済的に困難な人には、保険料の減免制度があります。

介護保険制度の保険料は、介護保険の給付金やサービスの原資となります。介護保険制度を利用するためには、保険料を納める必要があります。

介護保険制度の申請方法

介護保険制度の申請方法

介護保険制度の申請方法は、大きく分けて2通りあります。1つ目は、市区町村の窓口で申請する方法です。申請に必要な書類は、介護保険被保険者証、介護認定調査票、介護保険サービス計画書などです。2つ目は、介護保険サービス事業者を通じて申請する方法です。この場合、介護保険サービス事業者が申請に必要な書類を準備し、市区町村に提出してくれます。

申請が受理されると、市区町村は介護認定調査を行います。介護認定調査の結果に基づいて、介護認定が行われます。介護認定の結果は、要介護1～5、要支援1～2の7段階に分かれています。介護認定を受けると、介護保険サービスを利用することができます。

介護保険サービスには、訪問介護、通所介護、施設介護などがあります。介護保険サービスを利用するには、介護保険サービス事業者と契約する必要があります。介護保険サービス事業者は、市区町村が指定しています。

介護保険サービスを利用する際には、自己負担金が必要となります。自己負担金の額は、介護認定の段階や利用するサービスの種類によって異なります。自己負担金は、1割、2割、3割の3段階に分かれています。自己負担金の額は、市区町村が定めています。