建築用語『取り合い』の要点
建築物研究家
建築用語「取り合い」とは、異なる構造物が出会う接合部分のこと、またはその接合部分における処置のことを言う。「塀と門柱の取り合い」や「ひさしと外壁の取り合い」などが、代表的な表現だ。また取り合いのことを、「納まり」や「仕上がり具合」とも表現する。この意味を理解できたかな?
建築を知りたい
はい、分かりました。「取り合い」とは、異なる構造物が出会う接合部分のことですね。
建築物研究家
よく理解できたね。取り合いは、設計や施工する技術者の力量で決まるとも言われる。建築物において重要な部分なので、技術者の力量が試されるんだ。
建築を知りたい
なるほど、技術者の力量が試される部分なんですね。気を付けて設計や施工に取り組まなければなりませんね。
取り合いとは。
「取り合い」とは、建築物において、異なる構造物が接する部分のことを言い、またその接合部分における処置のことを言います。「塀と門柱の取り合い」や「軒先と外壁の取り合い」などが、代表的な例です。また、取り合いのことを「納まり」や「仕上がり具合」とも表現します。
無垢材は季節によって伸縮しますが、その伸縮率は材によって異なり、反りが起こるなどのクセがあることも。一方合板では、伸縮や反りなどはほとんど起こりません。このような材による違いをしっかりと把握しないと、二つの部材が接する場所で、きれいに接合されず、「取り合いが悪い」といった状態になります。取り合いは、設計や施工をする技術者の力量で決まるとも言えます。
無垢材と合板の特性による影響
無垢材と合板の特性による影響
無垢材は自然の材料であり、季節によって伸縮し、反りが起こるなどのクセがある一方、合板では、伸縮や反りなどはほとんど起こりません。このような材による違いをしっかりと把握しないと、二つの部材が接する場所できちんと美しく接合されず、「取り合いが悪い」といった状態になります。
また、無垢材は経年変化により色や風合いが変化し、経年美を楽しめるという特徴があります。合板は、無垢材に比べて経年変化が少ないため、見た目の変化が少ないという特徴があります。無垢材と合板の特性を理解し、適切に使い分けることが、美しい取り合いを実現するために重要なのです。
設計と施工技術者の役割
設計および施工技術者は、異なる部材が接合される場所のさまざまな条件を考慮し、適切な取り合い方法を選択する必要があります。例えば、2つの部材の伸縮率の違いや、部材同士の荷重の伝わり方を考慮する必要があります。また、部材の質感や色、形状などの意匠的な要素も考慮する必要があります。
設計技術者は、部材の性質や使用環境を考慮して、適切な取り合い方法を決定します。例えば、伸縮率の異なる2つの部材を接合する場合には、伸縮に対応できるような取り合い方法を採用する必要があります。また、荷重の伝わり方を考慮して、適切な部材の寸法や形状を決定する必要があります。
施工技術者は、設計技術者の指示に従って、取り合いを施工します。施工技術者は、部材の加工や組み立てを正確に行うことで、適切な取り合いを確保する必要があります。また、施工中に部材の伸縮や反りなどの変化が生じた場合には、適切に対応する必要があります。
美しい『取り合い』を実現するための考え方
美しい『取り合い』を実現するための考え方
建築用語の「取り合い」とは、建築物などにおいて、異なる構造物が出会う接合部分のこと、またはその接合部分における処置のことを言う。例えば、「塀と門柱の取り合い」や「ひさしと外壁の取り合い」などが、代表的な表現だ。また取り合いのことを、「納まり」や「仕上がり具合」とも表現する。
美しい取り合いを実現するためには、まず、異なる材質による伸縮率の違いを把握することが重要である。無垢材は季節により伸縮をするが、その伸縮率は材によって異なり、反りが起こるなどのクセがあることも。一方合板では、伸縮や反りなどはほとんど起こらない。このような材による違いをしっかりと把握しないと、二つの部材が接する場所できちんと美しく接合されず、「取り合いが悪い」といった状態になる。
また、取り合いを設計する際には、それぞれの部材の強度や耐久性も考慮する必要がある。たとえば、外壁と屋根の取り合いでは、外壁材が屋根材よりも弱い場合、強風で屋根材が外壁材を破損する可能性がある。そのため、外壁材と屋根材の取り合いを設計する際には、外壁材が屋根材の荷重に耐えられるように配慮する必要がある。
さらに、取り合いには防水性や気密性も求められる。雨漏りや隙間風を防ぐためには、取り合い部分をしっかりとシーリングしたり、コーキングしたりする必要がある。また、断熱材を適切に使用して、断熱性を高めることも重要だ。
このように、美しい取り合いを実現するためには、さまざまな要素を考慮する必要がある。設計や施工する技術者の力量で決まるとも言えるだろう。