建築用語『クルドサック』

建築用語『クルドサック』

クルドサックとは

クルドサックとは、車の方向転換ができるよう、行き止まりの奥がロータリーなどになっている袋小路のことです。フランス語の“cul-de-sac”に由来し、主に大規模な分譲地やニュータウンで採用されています。クルドサックにすることで、車道が袋小路になるので、外部の車の通り抜けが抑制され、日常的にはその区域の居住者や関係者の車しか入らなくなります。これにより、静かな住環境の維持や、歩行者の安全確保、防犯性の向上などに優れた効果が期待できます。

クルドサックのメリット

クルドサックは、車の方向転換ができるよう、行き止まりの奥がロータリーなどになっている袋小路を指す。大規模な分譲地やニュータウンで採用されており、外部の車の通り抜けが抑制されるため、静かな住環境の維持、歩行者の安全確保、防犯性の向上などに優れた効果が期待できる。

クルドサックの最大のメリットは、交通量の減少です。袋小路になっているため、外部の車が通り抜けることがなく、その区域の居住者や関係者の車しか入らないため、静かな住環境を維持することができます。また、歩行者や自転車の安全も確保され、防犯性も向上します。さらに、クルドサックは、景観を良くする効果もあります。袋小路になっているため、道路が細く、建物が密集していないことが多いです。また、ロータリーや緑地帯が設けられていることが多く、景観に配慮した設計がなされています。

クルドサックのデメリット

クルドサックは、車道が袋小路になっていることで外部の車の通り抜けが抑制され、静かな住環境の維持や、歩行者の安全確保、防犯性の向上などに優れた効果が期待できる。しかし、クルドサックにはいくつかのデメリットもある。

その中でも大きなデメリットの一つは、災害の発生時などにおける住民の避難路が一方向に限られてしまうことである。

クルドサックの先から他の道路へ出られるよう、歩行者専用の路地を設けているケースも多いが、それでも災害時の避難には不十分である可能性がある。また、クルドサックは袋小路であるため、緊急車両のアクセスも限られてしまう。

クルドサックの設計

クルドサックの設計は、慎重な計画と考慮を必要とするプロセスです。

まず、クルドサックのサイズと形状を決定する必要があります。クルドサックのサイズは、そこに住む世帯数や、クルドサックを使用する車の数によって異なります。クルドサックの形状は、直角、曲線、または円形など、さまざまなものがあります。

次に、クルドサックの道路の幅とカーブの半径を決定する必要があります。道路の幅は、車がすれ違えるだけの十分な広さが必要です。カーブの半径は、車が安全に曲がることができるだけの十分な広さが必要です。

最後に、クルドサックの路面材と排水システムを決定する必要があります。路面材は、コンクリート、アスファルト、レンガなど、さまざまなものがあります。排水システムは、雨水を効果的に排水できるように設計する必要があります。

クルドサックの設計は、慎重な計画と考慮を必要とするプロセスですが、適切に設計されたクルドサックは、静かな住環境の維持や、歩行者の安全確保、防犯性の向上などに優れた効果を発揮することができます。

クルドサックの事例

クルドサックの事例

クルドサックは、大規模な分譲地やニュータウンで多く採用されている。例えば、東京都西多摩郡日の出町にある「日の出ニュータウン」には、約600世帯が暮らすクルドサックの住宅地がある。この住宅地は、1970年代に開発され、現在も多くの家族が暮らしている。クルドサックの住宅地は、車道が袋小路になっているため、外部の車の通り抜けが抑制され、静かな住環境が維持されている。また、歩行者の安全も確保されており、子どもたちが安心して遊ぶことができる。