真壁とは?特徴やメリット・デメリットを解説
建築物研究家
『真壁』とは、柱や梁等を見せたまま納める壁のことです。日本の伝統的な壁の納め方で、1000年以上前に建てられた寺社仏閣のほとんどが真壁造りです。柱が外部に露出しており、構造材が空気に触れて温湿度が調整しやすく『木が呼吸できる』状態にあるため、耐久性や通気性に優れています。また直接目に見えるので傷みなども早期に発見することができ、手入れを迅速に行なうことが可能です。インテリアの面からも、木肌の美しさが壁との対比でさらに強調され、木肌のぬくもりが味のある心地良い空間をつくり出すとして好まれています。しかし、柱を隠す大壁に比べて、『真壁』は壁が薄くなり筋かいを入れにくい、職人の技術を必要とするため割高であるなどの課題が残っています。
建築を知りたい
『真壁』は、柱や梁等を見せたまま納める壁のことなんですね。日本の伝統的な壁の納め方なんですね。
建築物研究家
そうです。『真壁』は、日本の伝統的な壁の納め方です。1000年以上前に建てられた寺社仏閣のほとんどが真壁造りです。
建築を知りたい
『真壁』は、耐久性や通気性に優れているんですね。また、木肌の美しさが壁との対比でさらに強調されるのもいいですね。
真壁とは。
・真壁とは、柱や梁をそのまま見ることができる壁の仕上げ方です。日本の伝統的な壁の仕上げ方で、1000年以上前に建てられた寺社仏閣のほとんどが真壁造りです。
・真壁は、柱が外側に出ていて構造材が空気に触れているため、温湿度を調整しやすく、「木が呼吸できる」状態になります。そのため、耐久性や通気性に優れています。
・真壁は、柱や梁が直接目に見えるので、傷みなども早期に発見することができ、メンテナンスを迅速に行うことができます。
・インテリアの面からも、木肌の美しさが壁との対比でさらに強調され、木肌のぬくもりが味のある心地良い空間をつくり出すとして好まれています。
・しかし、柱を隠す大壁に比べて、真壁は壁が薄くなり筋交いを入れにくいという課題があります。また、職人の技術を必要とするため、割高になるという課題もあります。
真壁とは
「真壁」とは、柱や梁等を見せたまま納める壁のことである。日本の伝統的な壁の納め方で、1000年以上前に建てられた寺社仏閣のほとんどが真壁造りである。柱が外部に露出しており、構造材が空気に触れて温湿度が調整しやすく「木が呼吸できる」状態にあるため、耐久性や通気性に優れている。また直接目に見えるので傷みなども早期に発見することができ、手入れを迅速に行なうことが可能である。インテリアの面からも、木肌の美しさが壁との対比でさらに強調され、木肌のぬくもりが味のある心地良い空間をつくり出すとして好まれる。
真壁の特徴
真壁の特徴は、柱や梁を露出させることで、木肌の美しさを楽しむことができる点にあります。また、木肌が直接空気に触れることで、湿気を調節し、快適な空間を生み出すこともできます。さらに、柱や梁が見えることで、傷みの早期発見にもつながります。
しかし、真壁にはデメリットもあります。柱を隠す大壁に比べて、壁が薄くなり、耐震性が低くなるという問題があります。また、真壁は職人の技術が必要となるため、大壁よりも割高になります。
真壁のメリット
真壁は1000年以上も昔に建てられた寺社仏閣のほとんどが真壁造りであることから、耐久性と通気性に優れていることが分かります。 その理由は、柱の外部露出により構造材が空気に触れ、温湿度が調整されやすい、つまり「木が呼吸できる」状態になり、腐食などの劣化を防ぐことができるためです。 また、柱や梁などの構造材が見えるため、傷みなども早期に発見することができ、手入れを迅速に行うことが可能です。
デザイン面では、木肌の美しさが壁との対比でさらに強調され、木肌のぬくもりが味のある心地良い空間をつくり出すとして好まれます。
真壁の施工方法
真壁の施工方法は、まず柱を立てて、梁や桁を組み、その間に真壁の壁材を納めていきます。真壁の壁材は、板材や漆喰、土壁などがあります。板材の場合は、柱と梁の間に横方向に張っていきます。漆喰や土壁の場合は、柱と梁の間に塗っていきます。真壁は、大壁に比べて壁が薄くなるため、筋かいを入れて補強する必要があります。筋かいは、柱と梁の間に斜めに張っていきます。真壁を施工する際には、職人の技術が必要となります。真壁は、大壁に比べて割高ですが、木肌の美しさが際立ち、耐久性や通気性に優れているというメリットがあります。