軸組み:建物の骨格を担う構造

軸組み:建物の骨格を担う構造

建築物研究家

軸組みとは、柱、梁、筋交い、土台などで構成される骨組みのことです。

建築を知りたい

軸組みは、屋根や床の荷重を支えて基礎に伝え、地震や風などの水平力に対抗する役割を持っているんですね。

建築物研究家

そうです。軸組みは建物の構造上、重要な部分です。

建築を知りたい

木造建築物では、軸組みの種類と長さの値から壁量計算を行なって、規定されている数値を基本的には超えていなければならないんですね。

軸組みとは。

「軸組み」とは、柱、梁、筋交い、土台などで構成される骨組みのことで、屋根や床の荷重を支えて基礎に伝え、地震や風などの水平力に対抗する役割をしています。外周軸組みとは、建物の棟に平行な両側面の軸組みを平、これに直角な両側面を妻といいます。軸組みを構造の中心線ごとに描いたものを軸組図といい、構造図の一種です。木造建築物は、各階の張り間およびけた行方向に、それぞれ壁を設けたり筋交いを入れた軸組みをバランスよく配置することが決められています。また、階数が2以上または延べ面積が50平方メートルを超える木造建築物では、軸組みの種類と長さの値から壁量計算を行い、規定されている数値を基本的には超えていなければなりません。

軸組みに使用される木材

軸組みに使用される木材

軸組みに使用される木材は、柱、梁、筋交い、土台などです。これらの木材は、強度、耐震性、耐火性など、さまざまな性能を備えており、建築物の構造を支える重要な役割を果たしています。軸組みに使用される木材には、主に針葉樹と広葉樹の2種類があります。針葉樹は、杉、桧、松などが代表的な種類で、軽量で加工性に優れています。広葉樹は、樫、欅、桜などが代表的な種類で、強度が高く、耐久性に優れています。軸組みに使用される木材は、用途に応じて、適切な種類を選択することが重要です。

軸組みの種類

軸組みの種類

軸組みの種類

軸組みの種類は、木造建築物の構造によって異なります。主な軸組みの種類には、和小屋組、洋小屋組、ラーメン構造、ブレース構造などがあります。小屋組は、屋根の荷重を支える構造で、和小屋組は日本の伝統的な木造軸組構造で、洋小屋組は西洋から伝わった軸組構造です。ラーメン構造は、柱と梁を組み合わせた構造で、ブレース構造は、柱と梁の間に筋交いを入れて剛性を高めた構造です。なお、筋交いとは、2つの部材をつなぐ斜材を指し、壁面を剛性化させることで耐震性を向上させています。

軸組みの耐震性

軸組みの耐震性

軸組みの耐震性とは、建物の地震に対する抵抗力を表す指標のことです。軸組みを通り芯ごとに描いた物を軸組図は、構造図のひとつで、軸組みの耐震性を評価する際に用いられます。軸組みの耐震性を高めるためには、柱や梁などの軸組み部材を太くしたり、筋交いを入れ、補強したりすることが有効です。また、軸組みを合理的に配置することも重要です。木造建築物は、各階の張り間及びけた行方向に、それぞれ壁を設け、または筋交いを入れた軸組をつり合いよく配置しなければならないと決められているのは、軸組みの耐震性を確保するためです。