壁倍率とは:耐力壁の強さの指標

壁倍率とは:耐力壁の強さの指標

建築物研究家

壁倍率とは、建築基準法で定められている耐力壁の強さのことです。

建築を知りたい

耐力壁の強さとは、地震や台風などの外力に対してどれだけ耐えられるかを示す数値ですか?

建築物研究家

はい、その通りです。壁倍率は、厚みが15センチで幅9.0センチの筋違を入れた壁を1.0として、何倍の強さがあるのかを数値で表したものです。

建築を知りたい

壁倍率が大きいほど、耐震性能が高い壁ということですね。でも、壁倍率が大きくなると、それだけ耐力を持った構造金物が必要になるんですか?

壁倍率とは。

壁倍率とは、国が定めた耐力壁の強さのことです。

壁倍率の基準となるのは、厚みが15センチで幅9.0センチの筋交いを入れた壁です。これを壁倍率1.0として、他の壁の強さを比較します。

壁倍率の数値が大きいほど、壁の性能が高く、耐震性能も高くなります。しかし、壁倍率の高い壁を作るためには、強い構造金物をたくさん使う必要があります。

例えば、90ミリ×90ミリ以上の筋交いを入れた場合、壁倍率は3.0となります。5.0にするためには、斜めに交差させる「たすき掛け」にしなければなりません。そうなると、構造金物の量は倍になります。

壁倍率の定義

壁倍率の定義

壁倍率とは、建築基準法で定められている耐力壁の強さのことです。木造建築物の構造に関する規定のひとつです。基準となっているのは、厚みが15センチで幅9.0センチの筋違を入れた壁です。これを壁倍率1.0として基準とし、何倍の強さがあるのかを数値として測り判断します。仕様によって数値が異なってくるが、壁倍率の上限は5.0です。壁倍率の値は、大きくなるほど性能が高い壁ということになり、耐震性能が高くなることになるが、それだけ耐力を持った構造金物を入れなければならない。例えば、90ミリ×90ミリ以上の筋違を入れた場合、壁倍率は3.0となるが、5.0にするためには、たすき掛けにしなければならないため、事実上倍の構造金物を入れることになる。

壁倍率の計算方法

壁倍率の計算方法

壁倍率の計算方法は、以下の公式で算出することができます。

壁倍率 = 壁の耐力 / 基準壁の耐力

壁の耐力は、壁の面積と壁の材料の強さで決まります。基準壁の耐力は、厚みが15センチで幅9.0センチの筋違を入れた壁の耐力です。

壁倍率の上限は5.0です。壁倍率の値は、大きくなるほど性能が高い壁ということになり、耐震性能が高くなることになります。しかし、それだけ耐力を持った構造金物を入れなければならないことになります。

例えば、90ミリ×90ミリ以上の筋違を入れた場合、壁倍率は3.0となりますが、5.0にするためには、たすき掛けにしなければならないため、事実上倍の構造金物を入れることになります。

壁倍率と耐震性能の関係

壁倍率と耐震性能の関係

壁倍率と耐震性能の関係

壁倍率は、壁の耐震性能を示す指標です。壁倍率が高いほど、壁の耐震性能は高くなります。壁倍率は、壁の厚さや、壁に入っている筋違いの数や太さなどによって決まります。壁倍率の上限は5.0で、5.0の壁倍率を持つ壁は、最も耐震性能が高い壁となります。

壁倍率が高い壁は、地震の際に倒壊するリスクが低く、建物の安全性を高めることができます。そのため、建築基準法では、木造建築物の耐力壁の壁倍率を1.0以上にすることが義務付けられています。

壁倍率が高い壁を作るには、壁の厚さを厚くしたり、壁に入っている筋違いの数や太さを増やしたりする必要があります。しかし、壁の厚さを厚くしたり、壁に入っている筋違いの数や太さを増やしたりすると、建物の重量が増加し、耐震性能が低下するリスクが高まります。

そのため、壁倍率を高めるためには、壁の厚さを厚くしたり、壁に入っている筋違いの数や太さを増やしたりするのではなく、壁の構造を工夫したり、建物の重量を軽くしたりする必要があります。

壁倍率を上げる方法

壁倍率を上げる方法

壁倍率を上げる方法として、筋違や構造用合板の厚みを増やしたり、耐力壁の面積を広げたりする方法があります。例えば、壁倍率1.0の壁を壁倍率3.0にするためには、筋違を90ミリ×90ミリ以上のものを使用するか、構造用合板の厚みを12ミリから15ミリに増やせばよいです。また、耐力壁の面積を広げることで、壁倍率を上げることができます。例えば、壁倍率1.0の壁を壁倍率3.0にするためには、耐力壁の面積を3倍にする必要があります。しかし、壁倍率を上げすぎると、耐力壁の重量が増加して建物の耐震性能が低下する可能性があります。そのため、壁倍率を上げる際には、建物の構造全体を考慮して、適切な壁倍率を設定する必要があります。