パッシブソーラーハウスってどんな家?
建築物研究家
パッシブソーラーハウスとは、特別な機器を利用せずに、住宅の設計などを工夫することによって、省エネルギーを図った住宅のことです。
建築を知りたい
そうなんですね。具体的にはどのような工夫がされているのでしょうか?
建築物研究家
冬期には昼間の太陽熱を熱容量の大きい蓄熱体に蓄え、夜間にその蓄熱体からの放熱を暖房に利用します。また、夏期には通風を考慮した設計にすることで、自然の風を利用した涼しさを得ることができます。
建築を知りたい
なるほど、太陽の熱や自然の風をうまく利用することで、省エネルギーを実現しているのですね。勉強になりました。
パッシブソーラーハウスとは。
パッシブソーラーハウスとは、特別な機器に頼らず、住宅の設計や工夫によって、省エネを実現した住宅のことです。
パッシブソーラーハウスの仕組みは、冬期に昼間の太陽熱を蓄熱体に蓄え、夜間にその蓄熱体からの放熱を暖房に利用するというものです。
設計にあたっては、冬期の暖気の循環と夏期の通風を考慮することが重要です。また、太陽熱を最大限吸収し、逃がさないようにすることが大切です。
パッシブソーラーハウスでは、ガスによる調理を廃止し、電気加熱による調理にして、換気量を最小限にすることで、省エネを図っています。
補助空調装置は、室内に水蒸気や二酸化炭素を放出しないFF式暖房機やヒートポンプのみとし、開放型のガスストーブなどは使用しません。
パッシブソーラーハウスの基本
パッシブソーラーハウスの基本は、自然のエネルギーを最大限に利用することです。そのためには、建物の向き、窓の位置、断熱材の厚さなどを考慮して設計する必要があります。
パッシブソーラーハウスでは、冬期には太陽熱を蓄熱し、夜間や曇りの日にその熱を利用して暖房を行います。そのため、建物は南向きに配置し、窓は南側に多く配置します。また、断熱材を厚くして熱が逃げないようにします。
夏期には、太陽熱を遮断して涼しく過ごせるように設計します。そのため、窓には日よけを設置し、屋根には遮熱塗料を塗ります。また、通風を考慮して、窓を対角線上に配置したり、換気扇を設置したりします。
パッシブソーラーハウスは、自然のエネルギーを有効活用することで、省エネルギーを実現する住宅です。また、自然の恵みを享受できる快適な住まいでもあります。
パッシブソーラーハウスのメリット・デメリット
パッシブソーラーハウスのメリット
パッシブソーラーハウスは、太陽熱を利用して暖房や冷房を行うため、光熱費を節約することができます。また、太陽熱以外のエネルギー源を必要としないため、エネルギーセキュリティを確保することができます。さらに、パッシブソーラーハウスは環境負荷が少なく、持続可能な社会の実現に貢献することができます。
パッシブソーラーハウスのデメリット
パッシブソーラーハウスは、初期費用がかかることがあります。また、太陽熱を利用するため、立地や気候に左右されるというデメリットがあります。さらに、パッシブソーラーハウスは断熱性能が高いことが求められるため、窓の面積を小さくすることが必要となり、採光や通風が制限されることがあります。
パッシブソーラーハウスの設計ポイント
パッシブソーラーハウスを設計する上で重要なポイントがいくつかあります。まず、冬期の暖気を循環させるために、家の中心に暖房設備を設置し、その暖気が家全体に広がるようにすることが大切です。また、夏期の通風を考慮して、窓を適切な位置に配置し、風通しをよくすることで、暑い時期でも快適な室内環境を維持することができます。さらに、太陽熱を最大限に吸収するために、窓を大きく取ったり、断熱材をしっかりと施工したりすることが重要です。また、太陽の動きに合わせて、換気扇や遮光カーテンを調整することで、太陽熱をコントロールすることもできます。
パッシブソーラーハウスの施工例
パッシブソーラーハウスは、特別な機器を利用せず、住宅の設計などを工夫することによって、省エネルギーを図った住宅です。主として、冬期に昼間の太陽熱を熱容量の大きい畜熱体に蓄え、夜間にその畜熱体からの放熱を暖房に利用します。設計にあたっては冬期の暖気の循環と夏期の通風を考慮することが重要です。
パッシブソーラーハウスの施工例として、神奈川県横浜市にある「パッシブソーラーハウス・横浜」があります。この住宅は、南面に大きな窓を設置し、太陽熱を最大限に活用しています。また、断熱材を厚くして、熱の損失を最小限に抑えています。さらに、床下に蓄熱材を設置し、昼間の太陽熱を蓄えて、夜間に放熱しています。
パッシブソーラーハウスの設備とメンテナンス
パッシブソーラーハウスの設備とメンテナンス
パッシブソーラーハウスで快適に暮らすためには、適切な設備とメンテナンスが必要です。設備としては、太陽熱を効率よく取り込むための窓や断熱材、蓄熱材、送風機などが挙げられます。また、メンテナンスとしては、窓や断熱材の清掃、蓄熱材の交換、送風機の点検などが必要です。定期的にメンテナンスを行うことで、パッシブソーラーハウスの性能を維持し、快適な住環境を保つことができます。