建築用語『許容電流』とは?
建築物研究家
許容電流とは、安全な状態でコード類に電気を流すことができる、最大量の電流のことです
建築を知りたい
なるほど、コード類には、断面積に応じた許容電流が指定されているということですね
建築物研究家
そうです。また、許容電流には、連続して流すことのできる常時許容電流と、短絡電流など短い時間のみ流すことができる短時間許容電流があります
建築を知りたい
単に許容電流といった場合は前者を指すということですね。そして、許容電流は、絶縁体の種類、電線の布設方法、周囲温度、電線サイズによっても異なるということですね
許容電流とは。
許容電流とは、安全な状態でコード類に電気を流すことができる、最大限度の電流のことです。コード類には、断面積に応じて決まった許容電流があり、配線用遮断器などでこれを保護しています。許容電流には、常に流すことのできる常時許容電流と、短絡電流など短い時間のみ流すことのできる短時間許容電流の2種類があります。通常、許容電流と言った場合は常時許容電流を指します。
許容電流は、以下の条件によって変化します。
1.絶縁体の種類(絶縁被覆の許容温度が絶縁体によって異なるため)
2.電線の布設方法(布設方法によって、熱拡散のしやすさが異なるため)
3.周囲温度(周囲温度が低いと、絶縁被覆の許容温度に達するまでの電流が多くなるため)
これらの他に電線サイズによっても許容電流が異なります。
許容電流とは
許容電流とは、安全な状態でコード類に電気を流すことができる、最大量の電流のことです。コード類には、断面積に応じた許容電流が指定されており、配線用遮断器などでこれを保護しています。
許容電流には、連続して流すことのできる常時許容電流と、短絡電流など短い時間のみ流すことができる短時間許容電流があります。単に許容電流といった場合は前者を指しますが、次の条件によって変化します。
1. 絶縁体の種類(絶縁被覆の許容温度が絶縁体によって異なるため)
2. 電線の布設方法(布設方法により、熱拡散のし易さが異なるため)
3. 周囲温度(周囲温度が低いと、絶縁被覆の許容温度に達するまでの電流が多くなる)
これらの他に電線サイズによっても許容電流が異なります。
常時許容電流と短時間許容電流
常時許容電流とは、電線に連続して流すことのできる最大電流のことです。この電流値を超えると、電線の絶縁被覆が過熱して火災を引き起こす可能性があります。常時許容電流は、電線の種類、サイズ、設置場所などによって異なります。
短時間許容電流とは、電線に短時間だけ流すことのできる最大電流のことです。この電流値を超えると、電線の絶縁被覆が溶けて感電事故を引き起こす可能性があります。短時間許容電流は、常時許容電流よりも大きいため、電線の種類やサイズによっては、短時間許容電流が常時許容電流よりも大きい場合があります。
常時許容電流と短時間許容電流は、どちらも電線の安全に使用するために重要な値です。電線の許容電流を超えないように配線することが、火災や感電事故を防ぐために重要です。
許容電流の変化要因
許容電流の変化要因
許容電流は、電線の種類や布設方法、周囲温度などによって変化します。
まず、電線の種類によって許容電流は異なります。これは、電線の絶縁体の種類によって、許容温度が異なるためです。例えば、PVC絶縁電線の許容温度は70℃ですが、XLPE絶縁電線の許容温度は90℃です。
次に、電線の布設方法によっても許容電流は異なります。これは、電線の布設方法によって、熱拡散のしやすさが異なるためです。例えば、電線を束ねて配線すると、熱が逃げにくくなり、許容電流が低下します。
最後に、周囲温度によっても許容電流は異なります。これは、周囲温度が低いと、絶縁被覆の許容温度に達するまでの電流が多くなるためです。例えば、周囲温度が20℃の場合、許容電流は定格電流の80%ですが、周囲温度が30℃の場合、許容電流は定格電流の70%になります。
絶縁体の種類
絶縁体の種類は、許容電流に影響を与える重要な要素です。絶縁被覆の許容温度は、絶縁体の種類によって異なるためです。例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)製の絶縁被覆は、XLPE(架橋ポリエチレン)製の絶縁被覆よりも許容温度が低いため、許容電流も低くなります。また、紙製の絶縁被覆は、ゴム製の絶縁被覆よりも許容温度が高いため、許容電流も高くなります。
絶縁体の種類は、許容電流を決定する上で重要な要素ですが、電線の布設方法や周囲温度などの他の要素も考慮する必要があります。
電線の布設方法
電線の布設方法は、許容電流に影響を与える要因の一つです。電線を束ねて設置すると、電線同士が密着して熱がこもりやすくなり、許容電流が小さくなります。一方、電線を離して設置すると、熱が拡散しやすくなり、許容電流が大きくなります。また、電線を金属製の配管の中に入れて設置すると、配管が熱を逃がしてくれるため、許容電流が大きくなります。
電線の布設方法を選ぶ際には、上記の要因を考慮して、許容電流を適切に確保する必要があります。許容電流を下回れば、電線が過熱して火災の原因となる可能性があります。また、許容電流を超えると、電線が溶断して停電の原因となる可能性があります。