粘土瓦とは?種類と特徴を解説します

粘土瓦とは?種類と特徴を解説します

建築物研究家

粘土瓦とは、粘土を使った焼き物の瓦のことを指します。日本瓦、和型瓦として多く用いられています。粘土瓦は、焼成方法によって分類されていて、表面に釉薬を塗布した釉薬瓦、焼成中に食塩釉を施した塩焼瓦、釉薬が塗られていない素地瓦戸があります。粘土瓦葺きは他の屋根材に比べて屋根の重量が重くなるため、耐震性能を考慮した設計が必要となります。

建築を知りたい

釉薬瓦、塩焼瓦、素地瓦戸の違いがわかりません。

建築物研究家

釉薬瓦は、粘土を成形した瓦に施してからガラス質の釉薬を焼成する瓦です。塩焼き瓦は、焼成の最終工程で燃料と一緒に食塩を釉薬の代わりに釜に入れた物で、表面に赤褐色のガラス状の層が形成されます。素地瓦戸は、釉薬が塗られていない瓦のことです。

建築を知りたい

塩焼瓦の生産量が減少傾向にあるのはなぜですか?

粘土瓦とは。

「粘土瓦」とは、粘土を使って焼き上げた瓦のことです。日本瓦、和型瓦として多く用いられています。粘土瓦は、焼成方法によって分類されていて、表面に釉薬を塗布した釉薬瓦、焼成中に食塩釉を施した塩焼瓦、釉薬が塗られていない素地瓦などがあります。

粘土瓦葺きは他の屋根材に比べて屋根の重量が重くなるため、耐震性能を考慮した設計が必要になります。

釉薬瓦は、粘土を成形した瓦にガラス質の釉薬を施してから焼き上げた瓦です。塩焼き瓦は、焼成の最終工程で燃料と一緒に食塩を釉薬の代わりに釜に入れたもので、表面に赤褐色のガラス状の層が形成されます。

塩焼瓦で表面にガラス状の層が形成されるプロセスは化学的に制御が難しいため、塩焼き瓦の生産量は減少傾向にあります。

粘土瓦の種類

粘土瓦の種類

粘土瓦の種類

粘土瓦は、焼成方法によって3種類に分類されます。釉薬瓦は、粘土を成形した瓦に施してからガラス質の釉薬を焼成する瓦です。表面は滑らかで光沢があり、耐候性に優れています。塩焼き瓦は、焼成の最終工程で燃料と一緒に食塩を釉薬の代わりに釜に入れた物で、表面に赤褐色のガラス状の層が形成されます。素地瓦は、釉薬が塗られていない瓦です。表面は粗く、吸水性が高く、耐候性に劣ります。

釉薬瓦の特徴

釉薬瓦の特徴

釉薬瓦とは、粘土を成形した瓦に釉薬を施してからガラス質の釉薬を焼成する瓦のことです。釉薬は、ケイ酸、アルカリ、アルカリ土類金属などの原料を溶解して作られたガラス質の液体のことで、瓦の表面に塗布されます。釉薬を塗布することで、瓦の表面がガラス質の層で覆われ、防水性や耐久性が高まります。また、釉薬瓦は、表面に様々な色や模様を施すことができるため、意匠性に優れています。ただし、釉薬瓦は、素地瓦に比べて製造コストが高く、施工も難しいというデメリットがあります。

塩焼き瓦の特徴

塩焼き瓦の特徴

塩焼き瓦の特徴は、焼成の最終工程で燃料と一緒に食塩を釉薬の代わりに釜に入れた物で、表面に赤褐色のガラス状の層が形成されることです。塩焼瓦で表面にガラス状の層が形成されるプロセスは化学的に制御が難しいことから、塩焼き瓦の生産量は減少傾向にあります。このため、塩焼瓦は他の粘土瓦よりも高価で、和風住宅や寺院などの高級住宅に使用されることが多いです。塩焼き瓦は耐久性が高く、耐震性にも優れています。また、塩焼瓦の赤褐色のガラス状の層は、雨や風によって汚れにくく、美しい光沢を保ちます。

素地瓦の特徴

素地瓦の特徴

粘土瓦には、釉薬瓦、塩焼瓦、素地瓦の3種類があります。素地瓦とは、釉薬を塗布していない素地のままの瓦のことで、粘土瓦の伝統的な製法で作られています。素地瓦は、釉薬瓦や塩焼瓦に比べて安価で、耐久性にも優れていることから、古くから日本の民家や寺院の屋根材として広く用いられてきました。現在でも、素地瓦は日本の屋根材の主流として使用されています。

素地瓦の特徴は、自然な風合いと耐久性です。釉薬を塗布していないため、素朴で落ち着きのある風合いが特徴です。また、素焼きの粘土は耐久性に優れており、長年にわたって屋根材として使用することが可能です。

しかし、素地瓦は釉薬瓦や塩焼瓦に比べて表面の防水性に劣るため、定期的なメンテナンスが必要です。また、素地瓦は他の屋根材に比べて重量が重いため、耐震性能を考慮した設計が必要となります。