建築用語『大津壁』徹底解説!
建築物研究家
大津壁とはどんな壁のことか知っていますか?
建築を知りたい
いや、知りません。
建築物研究家
大津壁は、日本壁のひとつである土壁仕上げの一種です。大津壁という名前の由来は、滋賀県の大津付近でとれる土を使用したことによるといわれています。
建築を知りたい
なるほど、大津壁は滋賀県の大津付近でとれる土を使って作られているんですね。
大津壁とは。
大津壁とは、滋賀県の大津付近の土を使った、日本壁の一種である土壁仕上げです。石灰、色土、麻すさ、または紙すさを水で練って塗り、平滑な仕上げ面が漆喰塗やプラスター塗りに似ています。漆喰に比べて黄ばみにくく、内壁、外壁どちらにも使えます。
並大津は、紙すさを使わずにコテで押さえて仕上げる大津壁です。大津磨きは大津壁の磨き前の工程で、塗り材をしみこませた布で壁面を湿らせる作業です。
大津壁とは?
大津壁とは、日本壁のひとつである土壁仕上げの一種です。 大津壁という名前は、滋賀県の大津付近でとれる土を使用したことによるものです。大津壁は、石灰に色土と、すさを混ぜた物で、中塗り後に灰土を塗り、その上に色土と消石灰、麻すさ、または紙すさを水捏ねした上塗り材を塗り付ける高級仕上げです。平滑な仕上げ面が漆喰塗やプラスター塗りに似ています。大津壁は、漆喰に比べると黄変などが出にくいという特徴を持ちます。紙すさを使用せず、コテでおさえて仕上げる並大津、磨き前の工程として塗り材をしみこませた布で壁面を湿らせる大津磨きがあります。また、糊を使用していないために、内壁、外壁どちらにも使用できます。
大津壁の歴史と由来
大津壁の歴史は、安土桃山時代に遡る。 当時、滋賀県の大津付近でとれる土を使って壁を塗り、その土壁を大津壁と呼んでいたのが始まりである。大津壁は、漆喰塗やプラスター塗りに似た平滑な仕上げ面が特徴で、漆喰に比べると黄変などが出にくいという特徴を持つ。そのため、高級な仕上げとして重宝され、寺院や神社、武家屋敷などに多く用いられた。また、大津壁は、糊を使用していないために、内壁、外壁どちらにも使用できるという利点がある。
大津壁の施工方法
大津壁の施工方法は、まず中塗りをします。中塗りは、石灰に藁や麻などの繊維を混ぜたもので、壁面全体に塗ります。次に、上塗りをします。上塗りは、石灰に色土や麻すさ、紙すさを混ぜたもので、中塗りの上に塗ります。上塗りは、数回に分けて塗ることで、平滑な仕上げ面が得られます。
大津壁の施工方法は、他の土壁仕上げに比べて、手間と時間がかかります。しかし、その分、耐久性と美しさに優れています。大津壁は、伝統的な日本建築によく用いられている仕上げ材ですが、近年では、現代的な建築物でも使用されることがあります。