建築用語『耐久性』とは？

建築用語『耐久性』とは？

耐久性とは

耐久性とは、ある材料が外部からの物理的、化学的な影響に対して、どれだけ長く抵抗できるかを示す性能のことです。建築物では、柱や梁、壁などの基本構造部分の耐久性と、設備配管などの耐久性が異なります。

また、材料の選定の仕方、維持管理の方法によっても耐久性が変化します。骨材の凍結融解作用に対する安定性、風などの浸食、すり減り作用に抵抗する性質のことを指します。アスファルト舗装では、剥離やはく脱、ひさんやひび割れが起こりにくいことを耐久性が高いと言う。

耐久性に影響を与える要素

耐久性に影響を与える要素は、材料の選定、維持管理の方法、使用環境などがあります。材料の選定では、耐久性の高い材料を使用することが重要です。例えば、鉄筋コンクリート造の建物では、鉄筋が腐食しないように、鉄筋をコンクリートで覆う必要があります。維持管理の方法では、定期的に点検を行い、不具合があればすぐに修繕することが重要です。使用環境では、風雨や地震などの自然災害が多い地域では、耐久性の高い材料や工法を使用することが重要です。

耐久性の向上方法

建築物の耐久性を向上させるためには、設計段階から耐久性のことを考慮した設計を行う必要があります。 例えば、建物の構造を耐震構造にすることで、地震による倒壊を防ぐことができます。また、建材を耐久性の高いものを使用することで、腐食や劣化を防ぐことができます。さらに、建物の定期的な点検やメンテナンスを行うことで、耐久性を維持することができます。

建築物の耐久性を向上させるための具体的な方法としては、耐震性を高める設計をすること、耐久性の高い建材を使用すること、定期的な点検やメンテナンスを行うことなどがあります。耐震性を高める設計としては、鉄筋コンクリート造や鉄骨造を採用したり、壁を厚くしたりすることが挙げられます。耐久性の高い建材としては、コンクリートやレンガ、タイルなどがあります。定期的な点検やメンテナンスとしては、建物の外観や内部を定期的に点検し、不具合があればすぐに補修することが重要です。

耐久性の検査方法

耐久性の検査方法は、材料や構造物の耐久性を評価するための試験方法のことです。耐久性の検査方法は、主に以下の2つに分類されます。

1. 破壊試験
破壊試験とは、材料や構造物を破壊するまで力を加えていき、その破壊強度や破壊モードを調べる試験方法です。破壊試験は、材料や構造物の耐久性を評価する最も基本的な方法ですが、試験によって材料や構造物が破壊されてしまうため、試験後の再利用が不可能という欠点があります。

2. 非破壊試験
非破壊試験とは、材料や構造物を破壊することなく、その耐久性を評価する試験方法です。非破壊試験は、材料や構造物の表面を傷つけたり、破壊したりすることなく、その内部の状態を調べることができます。非破壊試験には、超音波探傷試験、赤外線探査、放射線探査など様々な方法があります。

耐久性の重要性

耐久性は、建物が長期間にわたって本来の性能を維持し、継続的に使用できることを指します。建物の耐久性は、安全性を確保し、資産価値を維持するためにも重要な要素です。建物の耐久性に影響を与える要因は、材料の選定、施工方法、メンテナンス方法など多岐にわたります。

材料の選定においては、耐候性、耐震性、耐火性などが重要です。例えば、外壁材には、雨や風、紫外線に強い材料を使用する必要があります。また、建物の構造体には、地震に強い材料を使用する必要があります。

施工方法においては、適切な施工手順を遵守することが重要です。施工不良は、建物の耐久性を低下させる原因となります。例えば、コンクリートの打設において、適切な配合や養生を行わないと、ひび割れや剥離が発生する可能性があります。

メンテナンス方法においては、定期的な点検や清掃を行うことが重要です。建物の状態を把握し、適切なメンテナンスを行うことで、建物の耐久性を向上させることができます。例えば、外壁の塗装は、定期的に塗り替えることで、雨や風の影響から外壁材を守る効果があります。