建築用語『荒床』について

建築用語『荒床』について

建築物研究家

荒床(あらゆか)とは、床下地の一種で、表面仕上げを施していない床のことである。

建築を知りたい

下地とは、上塗りや仕上げ材を塗るための土台になる部分のことですね。

建築物研究家

その通りだね。荒床は、のれんの上に仕上げ材を張ることにより隠れてしまい、そのままでは引渡しできるような完成した状態ではないため、土足で歩くことも許されている。

建築を知りたい

なるほど、荒床は、仕上げ材を張るまでの仮の床のようなものなのですね。

荒床とは。

荒床とは、床下地の一種で、表面に仕上げ材を張っていない床のことです。仕上げ材を張ってから完成するので、土足で歩くことができる状態です。
荒床には杉材が使われることが多かったのですが、現在では合板が使われることが多くなっています。しかし、合板で作った荒床は、畳の調湿作用が発揮できず、床下からの湿気による腐食を引き起こしやすいため、畳の耐久性が損なわれたり、部屋全体がカビ臭くなったりすることがあります。
畳敷きの下地になる床のことを荒床と言い、フローリングの下地になる床のことを「捨て床」や「捨て張り」と言います。

荒床と仕上げ材

荒床と仕上げ材

荒床と仕上げ材

荒床は、のちに仕上げ材を張ることにより隠れてしまうため、土足で歩くことも許されており、仕上げ材の種類によって下地の種類が変わります。
仕上げ材の種類は、フローリング、畳、カーペットなどがあり、フローリングの場合、荒床の上から合板を張ってからフローリングを張ります。
畳の場合、荒床の上に根太を組み、その上に畳を敷きます。
カーペットの場合、荒床の上にクッションフロアーを敷いてからカーペットを敷きます。

畳敷きの場合の荒床

畳敷きの場合の荒床

畳敷きの場合の荒床

畳敷きの場合の荒床は、畳の調湿作用が発揮できるような構造でなければなりません。そのため、畳の厚みよりも厚みのある厚い板状の素材を使用して、床下からの湿気を遮断することが重要です。また、畳の重さを支えることができる強度も必要です。

畳敷きの下地となる荒床は、一般的に杉材や合板が使われています。杉材は、調湿性に優れており、畳の湿気を吸ったり吐いたりして、畳の快適性を維持するのに適しています。合板は、杉材に比べて安価で入手しやすく、強度的にも優れています。

畳敷きの荒床は、床下の湿気を遮断するため、床と土台の間には防湿シートを敷く必要があります。防湿シートは、床下の湿気を吸い上げないようにし、畳の腐食を防ぐ効果があります。

フローリングの場合の荒床

フローリングの場合の荒床

フローリングの場合の荒床

フローリングの場合の荒床は、捨て床や捨て張りとも呼ばれ、フローリングを張るための下地として敷かれる床のことです。合板やパーティクルボードなどの材料が使われることが多く、フローリングの厚み分だけ隙間を空けて敷かれます。フローリングは、この捨て床の上に直接張られるため、荒床の表面はきれいに仕上げる必要はありません。ただし、フローリングの厚み分だけ隙間を空ける必要があるため、荒床の厚さはフローリングの厚みよりも薄くなければなりません。