コーニスとは:洋風建築の装飾と機能

コーニスとは:洋風建築の装飾と機能

建築物研究家

建築用語の『コーニス』について説明してみなさい。

建築を知りたい

『コーニス』は、洋風建築の軒と壁の頂部に付けられる帯状の装飾のことです。

建築物研究家

なるほど。では、コーニスの役割について教えてください。

建築を知りたい

コーニスには、雨水の侵入を防ぐ役割や、建物に装飾を加える役割があります。また、モダニズム建築ではコーニスを省き、内部配水系を充実させることで雨水の侵入を防いでいます。

コーニスとは。

コーニスとは、洋風建築の軒と壁の上部にある帯状の装飾のことです。水平に突き出した部分で、軒蛇腹とも呼ばれています。ギリシャ建築やローマ建築では、柱の上に水平に設置された部分全体をエンタブレチュアと言い、その最上部の水平体をコーニスと呼びます。コーニスは、建物や壁のデザインを完成させる役割を果たし、装飾的なモールディングとしても使用されます。また、コーニスを取り付けることで、雨が降っても壁に直接当たらないようにする役割もあります。切妻や軒の庇の役割も果たしており、雨どいとしても使用できます。モダニズム建築では、コーニスを省略することがありますが、その場合は念入りに内部配水系を整える必要があります。また、屋根と外壁の見切りとして取り付けるほか、階と階の区切りにも使用される場合があります。

1. コーニスの定義と概要

1. コーニスの定義と概要

建築用語の「コーニス」とは、洋風建築の軒と壁の頂部に帯状に取り巻く装飾のことです。水平の突起部で、軒蛇腹(のきじゃばら)と呼ばれています。ギリシャ建築やローマ建築で、柱の上にある水平部分全体をエンタブレチュアと言い、この最上部の水平体をコーニスと呼びます。建物や壁をデザイン的にも完成させる部分であり、装飾的モールディングになります

2. コーニスの歴史と起源

2. コーニスの歴史と起源

2. コーニスの歴史と起源

コーニスは、古代ギリシャ建築や古代ローマ建築にその起源を持っています。 ギリシャ建築では、エンタブレチュアと呼ばれる水平部分全体を指し、最上部の水平体をコーニスと呼んでいました。ローマ建築では、コーニスはエンタブレチュアの下の水平部分だけを指すようになりました。

コーニスは、当初は雨水を建物から遠ざけるという機能的な役割を果たしていました。しかし、後に装飾的な役割も果たすようになり、さまざまなデザインのコーニスが開発されました。コーニスには、装飾的なモールディングが施されたものや、彫刻が施されたものなどがあります。

コーニスは、中世の建築にも引き継がれ、ルネサンス期に再び人気を博しました。ルネサンス期のコーニスは、古代ギリシャや古代ローマのコーニスの影響を受けて、非常に装飾的なものとなりました。

バロック期になると、コーニスはさらに複雑で華やかなものになりました。バロック期のコーニスには、彫刻や金箔が施されたものも多くあります。

コーニスは、今日でも建築物に使用されています。現代のコーニスは、シンプルで機能的なものから、装飾的なものまで、さまざまなデザインのものがあります。

3. コーニスの種類と形状

3. コーニスの種類と形状

コーニスには、さまざまな種類と形状があります。 ギリシャ建築では、コーニスは一般的に水平な突起部をしており、エンタブレチュアの一部を構成しています。エンタブレチュアは、柱の上にある水平部分全体を指し、コーニスはその最上部の水平体にあたります。ローマ建築では、コーニスはより複雑な形状をしており、モールディング彫刻が施されることがよくあります。ルネサンス建築では、コーニスはさらに装飾的に進化し、渦巻き模様花柄などの装飾が施されるようになりました。

コーニスの形状は、建物のスタイルやデザインによって異なります。三角形アーチ形波型など、さまざまな形状があります。また、コーニスには素材の種類も豊富で、レンガ木材金属など、さまざまな素材で作られています。コーニスの種類や形状は、建物の外観に大きな影響を与えます。適切なコーニスを選ぶことで、建物の美しさを引き立て、デザイン的な完成度を高めることができます。

4. コーニスの役割と機能

4. コーニスの役割と機能

コーニスは、建物の外観を美しく整え、雨水の浸入を防ぐ重要な役割を果たす建築要素です。水平の突出部で、軒蛇腹とも呼ばれます。ギリシャ建築やローマ建築で、柱の上にある水平部分全体をエンタブレチュアと言い、この最上部の水平体をコーニスと呼びます。

コーニスの主な役割は、雨水の浸入を防ぐことです。屋根から落ちる雨水を壁に直接当てないようにし、建物の劣化を防ぎます。また、コーニスは建物のデザインを完成させる装飾的な役割も果たします。モールディングと呼ばれる装飾的な縁取りを施したり、彫刻やレリーフを施したりすることがあります。

コーニスは、建物の頂部に設置されるだけでなく、階と階の区切りや、窓の上部にも設置されることがあります。階と階の区切りに設置されるコーニスは、腰壁とも言われ、建物の水平線を強調する効果があります。窓の上部に設置されるコーニスは、窓を美しく縁取り、建物のデザインを引き締めます。

コーニスは、建物の外観を美しく整え、雨水の浸入を防ぐ重要な役割を果たす建築要素です。さまざまなデザインのコーニスがあり、建物のデザインに合わせて選ぶことができます。

5. コーニスのデザインと意匠

5. コーニスのデザインと意匠

5. コーニスのデザインと意匠

コーニスは建物に装飾的な要素を加えるためによく使われます。古代ギリシャと古代ローマでは、コーニスは建築物の正面の三角形の破風の上に装飾が施された帯狀の装飾として使用されていました。このデザインは、ルネッサンス期とバロック期に復活しました。

コーニスの装飾には、多くの場合花、果物、動物の彫刻が含まれています。コーニスはまた、建築様式を特徴付けるために使用されることもあり、たとえば、ジョージア建築では、しばしばデンティルの列を使って作られます。

コーニスは建物の外観にさまざまな効果を与えることができます。コーニスは、建物をより大きく、より印象的に見せるためによく使用されます。また、コーニスは、建物の外観をより対称的で調和のとれたものにするために使用することができます。