箱物：家具と公共施設の歴史と意味

箱物：家具と公共施設の歴史と意味

箱物：家具と公共施設の歴史と意味

建築物研究家

箱物とは、家具の形態による分類で、収納家具の総称です。

建築を知りたい

収納家具の総称ですか。具体的にはどのような家具を指すのでしょうか？

建築物研究家

箪笥、書棚、ロッカー、キャビネットなどです。

建築を知りたい

なるほど、収納家具のことを箱物というのですね。ありがとうございました。

箱物とは。

「箱物」とは、収納家具で、箪笥や書棚、ロッカー、キャビネットなどを指す言葉です。対して脚のついている家具は、椅子やテーブルなどとなります。
また、国や自治体が建設した庁舎や学校、市民会館、運動施設などの公共施設を、「箱物」と呼ぶ場合があります。この場合、漢字ではなくカタカナで「ハコモノ」と表記されます。さらに美術館やプールなどのハコモノの建設のために、多くの税金が使われる行政のことを、政治を批判するニュアンスを含めてハコモノ行政と呼びます。また、建設しても有効に活用されない場合にも、この言い方が使われます。バブル期の経済対策として、多くのハコモノが建設されました。

収納としての箱物

収納としての箱物とは、家具の形態による分類で、収納家具の総称です。箪笥や書棚、ロッカー、キャビネットなどの家具を指します。これに対して、いすやテーブルなど、収納家具ではなく脚のついている家具のことは脚物と言います。

箱物は、さまざまなものを収納するために使用されます。衣服、食器、本、書類、小物など、さまざまなものを整理整頓して収納することができます。

箱物は、さまざまな素材で作られています。木製の箱物、金属製の箱物、プラスチック製の箱物などがあります。また、箱物のデザインもさまざまで、シンプルなものから装飾的なものまでさまざまです。

公共事業と箱物

箱物とは、建築業界で公共事業によって建設される庁舎や学校、市民会館、運動施設などの建物のことを指します。公共事業は、経済を刺激し、雇用を創出するために政府が行うプロジェクトです。箱物は、公共事業の中でも、特に目立つ存在であり、その建設には多額の税金が投入されます。しかし、箱物の建設が必ずしも有効とは限りません。中には、建設しても有効に活用しきれない場合もあり、そのような場合に「箱物行政」という言葉が使われます。箱物行政とは、行政を批判するニュアンスを含んだ言葉で、建設しても有効に活用しきれない場合などに特に言われます。バブル期の経済対策として、箱物が多く建てられていた時期もあります。

箱物行政と批判

ハコモノ行政とは、公共事業の一種で、主に国や自治体の公共事業によって建設される庁舎や学校、市民会館、運動施設など、文化・スポーツ・レジャー施設などのことです。ハコモノ行政は、ハコモノ建設に多くの税金を投入することで、雇用創出や経済の活性化を図ることを目的としています。しかし、近年では、ハコモノ建設が必ずしも経済の活性化につながっていないことが指摘されており、ハコモノ行政は批判されることも少なくありません。

ハコモノ行政が批判される理由としては、建設しても有効に活用しきれない場合があることが挙げられます。公共施設を建設しても、利用者が少なく、十分な収益を上げられないケースがあります。また、ハコモノ建設は、公共事業のため、民間企業が参入しにくく、建設コストが高くなりがちです。さらに、ハコモノ建設は、環境破壊や景観の悪化につながることも指摘されています。

バブル経済と箱物建設

バブル経済時には、経済を活性化させるために、政府や地方自治体が公共事業として、多くの箱物を建設しました。これは、建設業や関連産業の雇用を創出し、景気を刺激するためでした。しかし、バブル経済が崩壊すると、公共事業の需要は急激に減少しました。その結果、建設業は不況に陥り、多くの失業者が生み出されました。

さらに、バブル経済期に建設された箱物は、その多くが過剰なもので、有効に活用できませんでした。例えば、地方に建設された多くの公共施設は、人口減少によって利用者が少なく、維持管理費の負担となっています。また、都市部に建設された多くのオフィスビルは、バブル経済の崩壊により空室率が高くなり、賃料収入が減少しています。