メダリオンとは？ エレガントな空間を生み出す建築要素

メダリオンとは？ エレガントな空間を生み出す建築要素

1. メダリオンとは？

建築用語で「メダリオン」とは、壁やドアなどの上に取り付けられる飾りのことです。円形の浮き彫りや、立体的な装飾材料のことを指し、シャンデリアやペンダント照明を取り付けるときに使われる天井側の装飾材のことを、シーリングメダリオンといいます。別名で「シーリングセンター」や「シーリングローズ」とも言い、シーリングメダリオンは、シャンデリアとともに、ゴージャスでエレガントな居室空間を生み出すアイテムです。歴史的には、漆喰や石膏で作られていましたが、現在は硬質発泡ウレタン素材の物もあります。漆喰や石膏と比べて軽量で、照明器具の設置が容易に行なえるのが特徴です。サイズとしては、シャンデリアよりもひとまわり大きい物が選ばれることも多くあります。

2. メダリオンの歴史

メダリオンの歴史は古く、古代ギリシャ・ローマ時代までさかのぼる。初期のメダリオンは、壁やドアに彫刻された円形の浮き彫りで、神々や英雄の姿などが描かれていた。その後、メダリオンは中世の建築にも取り入れられ、教会や城の装飾として用いられた。この時代のメダリオンは、宗教的なモチーフが中心で、聖母マリアやイエス・キリストの姿などが描かれることが多かった。

ルネサンス期になると、メダリオンはより世俗的なモチーフを取り入れるようになった。古代ギリシャ・ローマの芸術への回帰に加えて、自然や風景、人物などの題材が描かれるようになった。また、この時代からメダリオンをシャンデリアの装飾として用いるようになった。

バロック期とロココ期には、メダリオンが建築装飾として大いに流行した。この時代のメダリオンは、豪華で精巧な彫刻が施され、金箔や彩色で飾られることが多かった。フランスのベルサイユ宮殿や、オーストリアのシェーンブルン宮殿には、この時代のメダリオンが数多く残されている。

19世紀に入ると、メダリオンはシンプルで控えめなデザインが好まれるようになった。産業革命によって建築資材が安価になったため、一般家庭でもメダリオンを取り入れることが可能になった。また、この時代からメダリオンをシーリングライトの装飾として用いるようになった。

3. メダリオンの種類

3. メダリオンの種類

メダリオンは、その形状や素材に応じて様々な種類があります。形状としては、円形、方形、多角形などがあり、素材としては、漆喰、石膏、硬質発泡ウレタンなどが一般的です。漆喰や石膏で作られたメダリオンは、重厚感や高級感があり、ヨーロッパの伝統的な建築様式によく見られます。硬質発泡ウレタンで作られたメダリオンは、軽量で施工が容易なため、近年では広く普及しています。また、メダリオンには、装飾が施されたものと、装飾のないシンプルなものがあります。装飾が施されたメダリオンは、華やかでゴージャスな印象を与え、シンプルなメダリオンは、落ち着いた雰囲気を演出します。

4. メダリオンの設置方法

4. メダリオンの設置方法

メダリオンを設置するには、まず設置場所を決め、メダリオンの大きさに合わせて穴を開けます。次に、メダリオンを穴にはめ込み、ビスで固定します。最後に、シーリングカバーを取り付けて完成です。メダリオンを設置する際には、水平器を使って水平を確認しながら作業を進めることが大切です。また、ビスをしっかりと固定することがポイントです。そうすることで、メダリオンが落下するのを防ぐことができます。

5. メダリオンの活用アイデア

メダリオンの活用アイデア

1. 天井の装飾メダリオンを天井に取り付けることで、空間にゴージャスな雰囲気を演出することができます。特に、シャンデリアやペンダントライトと一緒に使用すると、より華やかな印象になります。
2. 壁の装飾メダリオンを壁に取り付けることで、壁にアクセントを加えることができます。絵画や写真と一緒に使用したり、壁一面にメダリオンを並べてみたりすると、オリジナリティあふれる空間を演出することができます。
3. 家具の装飾メダリオンを家具に取り付けることで、家具をよりゴージャスに仕上げることができます。特に、鏡やテーブルなどの家具にメダリオンを取り付けると、高級感あふれる印象になります。
4. 小物入れや花瓶の装飾メダリオンを小物入れや花瓶に貼り付けることで、オリジナルの雑貨を作ることができます。また、メダリオンをコースターや鍋敷きに貼り付ければ、実用性のある雑貨を作ることができます。