建築用語『縁側』とは?

建築用語『縁側』とは?

建築物研究家

「縁側」とは、和室など畳敷きの部屋の外側に設けられた板張りの通路のこと。もともと、建物の外部に設けられた板張り部分を「縁(えん)」と呼んでいたが、建物の外部との境界を雨戸などの建具で区切ったことで、縁が建物内部に含まれ「縁側」となった。説明してみなさい。

建築を知りたい

「縁側」とは、和室など畳敷きの部屋の外側に設けられた板張りの通路のことですね。もともとは、建物の外部に設けられた板張り部分を「縁(えん)」と呼んでいたが、建物の外部との境界を雨戸などの建具で区切ったことで、縁が建物内部に含まれ「縁側」となったのですね。

建築物研究家

そうですね。縁側は日本の建築に独特の存在で、人の出入りは玄関で行なわれるが、気心が知れた間柄であれば、庭に入って縁側から直接屋内に出入りすることもある。そういう意味で「縁側」は玄関とはまた違った、地域に暮らす人と人とを繋ぐ側面も持っている。説明してみなさい。

建築を知りたい

縁側は日本の建築に独特の存在で、人の出入りは玄関で行なわれるが、気心が知れた間柄であれば、庭に入って縁側から直接屋内に出入りすることもあるのですね。そういう意味で「縁側」は玄関とはまた違った、地域に暮らす人と人とを繋ぐ側面も持っているのですね。わかりました。

縁側とは。

縁側とは、畳敷きの部屋の外側につくられた板張りの通路のことで、もとは建物の外側につくられていた板張りを縁と呼んでいましたが、後に建具で区切って建物の中に入れたことで縁側と呼ぶようになりました。建物の外側につくられている縁側は濡れ縁と呼ばれています。また、回廊のようにつながった縁側を廻縁と呼びます。縁側は日本の建築に特有のもので、家に出入りするときには玄関を利用しますが、仲の良い間柄なら庭から直接縁側を通って建物に入ることもあります。縁側は玄関とは別に地域の人を結びつける役割も果たしています。

縁側の役割と歴史

縁側の役割と歴史

縁側は、おもてなしの精神を表した空間です。来客を家の中ではなく、縁側で出迎えることも多く、それは来客と住人が親しい関係であることを意味します。また、縁側は、家族や友人が集まって団らんをする場所としても使われてきました。

縁側の歴史は古く、平安時代にはすでに存在していました。当時は、縁側は「庇(ひさし)」と呼ばれており、建物の外側に設けられた板張りの通路でした。庇は、雨や風を防ぐ役割を担っていました。

鎌倉時代になると、縁側は「縁(えん)」と呼ばれるようになりました。縁は、庇よりも幅が広く、建物の内部に設けられた板張りの通路でした。縁は、雨戸などの建具で建物の外部との境界を区切り、建物の内部に含まれるようになりました。

室町時代になると、縁側は「縁側」と呼ばれるようになりました。縁側は、縁よりもさらに幅が広く、建物の内部に設けられた板張りの通路でした。縁側には、欄干が設けられ、雨戸や障子で建物の外部との境界を区切りました。

江戸時代になると、縁側は日本の建築に欠かせないものとなりました。縁側は、おもてなしの精神を表した空間として、また、家族や友人が集まって団らんをする場所として使用されました。

縁側と濡れ縁、廻縁の違い

縁側と濡れ縁、廻縁の違い

縁側濡れ縁廻縁の違い

縁側とは、和室などの畳敷きの部屋の外側に設けられた板張りの通路のことです。縁側は、日本の建築に独特の存在で、人の出入りは玄関で行なわれますが、気心が知れた間柄であれば、庭に入って縁側から直接屋内に出入りすることもあります。そういう意味で、「縁側」は玄関とはまた違った、地域に暮らす人と人とを繋ぐ側面も持っています。

濡れ縁とは、建物の外側にある縁のことです。軒先から雨水が流れ落ちないように、勾配を付けて作られるのが一般的です。濡れ縁は、雨の日に洗濯物を取り込んだり、靴を脱ぎ履きしたりするのに便利です。

廻縁とは、回廊状になった縁の名称です。廻縁は、建物の周りをぐるりと囲むように作られます。廻縁は、建物の外観を美しく見せる効果があり、また、建物の断熱性を高める効果もあります。

縁側とコミュニケーションの関係

縁側とコミュニケーションの関係

縁側はコミュニケーションを促進する役割を果たします。縁側は、日本の伝統的な住宅に見られる空間で、畳敷きの部屋の外側に設けられた板張りの通路のことです。縁側は、外と内をつなぐ空間であり、人と人との交流の場としても機能します。

縁側で家族や友人と団らんをしたり、地域の人々と談笑したりするなど、コミュニケーションを深めるのに最適な場所です。また、縁側は、季節の移り変わりを身近に感じることができる空間でもあり、自然とのコミュニケーションを楽しむこともできます。

縁側は、日本の文化や風習を象徴する空間であり、人々のコミュニケーションを促進する大切な役割を果たしているのです。

縁側のある建物の例

縁側のある建物の例

縁側のある建物の例として、まず挙げられるのは日本の伝統的な民家です。民家は、木造で建てられ、茅葺きや瓦葺きの屋根を持ち、縁側が設けられていることが特徴です。縁側には、柱が立てられ、その上に屋根が架けられています。縁側は、雨風が吹き込むのを防ぎ、日差しを遮る役割を果たしています。また、縁側には、人が座ったり、物を置いたりすることができ、生活の場として利用されています。

縁側のある建物は、民家以外にも、寺院や神社、茶室などがあります。寺院や神社では、縁側は、参拝者が休憩したり、僧侶や神職が法事や祭祀を行ったりする場として利用されています。茶室では、縁側は、茶会に参加する人が待合室として利用されています。

縁側のある建物は、日本の伝統的な建築様式を代表するものです。縁側は、日本の風土や文化に根ざしたものであり、日本の建築に欠かせない要素となっています。

家づくりの際に縁側を取り入れるメリット

家づくりの際に縁側を取り入れるメリット

縁側は、日本の伝統的な建築様式である和室に設けられる、畳敷きの部屋の外側に設けられた板張りの通路のことです。縁側は、元々建物の外側に設けられた板張り部分を「縁(えん)」と呼んでいましたが、建物の外部との境界を雨戸などの建具で区切ったことで、縁が建物内部に含まれ「縁側」となりました。建物の外側にある縁は、「濡れ縁」と呼ばれます。また、回廊状になった縁の名称は廻縁(まわりえん・かいえん)です。

縁側は、日本の建築に独特の存在で、人の出入りは玄関で行なわれますが、気心が知れた間柄であれば、庭に入って縁側から直接屋内に出入りすることもあります。そういう意味で「縁側」は玄関とはまた違った、地域に暮らす人と人とを繋ぐ側面も持っています。