ペディメントとは?
建築物研究家
ペディメントの意味を教えてください。
建築を知りたい
屋根にデザイン上の小屋根を設けた物を指す建築用語です。
建築物研究家
ペディメントの始まりはいつですか?
建築を知りたい
古代ローマの神殿の形状がペディメントの始まりとされています。
ペディメントとは。
ペディメントとは、建築デザインにおいて、屋根の上にデザイン上の小屋根を設けたものを指し、古代ローマの神殿の形状がその起源とされています。彫刻などの装飾が施されたものが多く、建築上にも重要な役割を果たすようになりました。後世の建築では、入り口や窓などの開口部の上部に形成された三角壁も示すようになります。一方、バロックやロココ建築では、半月形や半円形のものが多いのが特徴です。日本家屋では、ペディメントと同様の要素として破風がありますが、破風が建物の正面と裏面を指すのに対し、ペディメントは建物の正面部分だけを指すという違いがあります。近年の洋風建築では、屋根以外にも、窓や扉の上部で三角になっている部分を示す言葉としても使用されています。
ペディメントとは
建築用語である「ペディメント」とは、屋根の上にある小屋根、切妻状の三角形がペディメントです。古代ローマの神殿に多く利用され、ペディメントの始まりと言われています。その後、他の建築物でもよく使用されてきました。
彫刻などの装飾を施すことが多く、建築上でも重要な部分となりました。後世の建築では、入り口や窓などの開口部の上の切妻形を形成する三角壁も示します。ペディメントを飾る彫刻をフロントンと呼びます。
それに対して、バロック、ロココ建築では半月形または半円形をなすことが多いです。日本家屋では、ペディメントと同じような意味を持つ物として破風があります。ただし、破風は建物の正面と裏面を指すのに対し、ペディメントは建物の正面部分だけを示すところに大きな違いがあります。
近年の洋風建築においては、屋根以外に、窓や扉の上部で三角になっている部分もペディメントという言葉を使用されています。
ペディメントの歴史
ペディメントの歴史は、古代ローマの神殿にまで遡ります。古代ローマの神殿では、屋根にデザイン上の小屋根を設けることで、神殿の威厳や権威を表現していました。また、ペディメントには彫刻やレリーフなどの装飾を施すことが多く、建築上にも重要な役割を果たしていました。
後世の建築では、入り口や窓などの開口部上の切妻形を形成している三角壁もペディメントと呼ばれるようになりました。この三角壁は、ペディメントに彫刻やレリーフなどの装飾を施すことで、建物の美しさをさらに引き立てることができます。
日本家屋では、ペディメントと似たような意味を持つものとして破風があります。破風は、建物の正面と裏面を指すのに対し、ペディメントは建物の正面部分だけを示すところに大きな違いがあります。近年の洋風建築においては、屋根以外にも、窓や扉の上部で三角になっている部分を称する言葉としても使用されています。
ペディメントの種類
ペディメントの種類
ペディメントは、その形状によっていくつかの種類に分類することができます。最も基本的なペディメントは、三角形をした切妻ペディメントです。切妻ペディメントは、古代ギリシャや古代ローマの建築物によく見られます。三角形の中に彫刻やレリーフが施されることが多いです。
アーチペディメントは、半円形をしたペディメントです。アーチペディメントは、バロック建築やロココ建築によく見られます。アーチペディメントの中央には、通常、彫刻やレリーフが施されます。
破風ペディメントは、日本の伝統的な建築物によく見られるペディメントです。破風ペディメントは、切妻ペディメントに似ていますが、三角形の下部に水平な線が引かれています。破風ペディメントの中央には、通常、彫刻やレリーフが施されます。
ペディメントの装飾
ペディメントの装飾は、古代から様々な文化で用いられてきました。古代ギリシャでは、寺院や公共建造物のペディメントに、神々や英雄の像が彫刻されました。また、古代ローマでは、凱旋門や記念碑のペディメントに、皇帝や将軍の勝利を称える彫刻が施されました。中世ヨーロッパでは、教会のペディメントに、聖書や聖人の像が彫刻されました。
ルネサンス期以降、ペディメントの装飾は、さらに多様化します。イタリアでは、建築家アンドレア・パラディオが、ペディメントに、花や果物、人物像などの彫刻を施し、華やかな装飾を好みました。フランスでは、建築家フランソワ・マンサールが、ペディメントに、曲線や渦巻き模様を用い、優雅な装飾を好みました。イギリスでは、建築家クリストファー・レンが、ペディメントに、天使や聖人の像を用い、厳格な装飾を好みました。
日本家屋におけるペディメント
日本家屋におけるペディメント
日本家屋において、ペディメントに相当するような意匠は「破風」として知られている。破風とは、屋根の最上部を囲む三角形の部分またはその出っ張った軒を指す建築用語であり、神社仏閣や城郭、民家など、さまざまな建築物に見られる。
ペディメントと破風はともに屋根の最上部を飾る意匠ではあるが、その用途や意味合いには若干の違いがある。ペディメントは、主に建物の正面部分に設けられ、彫刻やレリーフなどの装飾を施すことで、その建物の威容や格式を表現する役割を果たしている。一方、破風は、建物の正面と背面の両方に設けられ、雨水などを防ぐ実用的な役割に加え、魔除けや縁起を担ぐなどの意味合いもある。
近年では、洋風建築においても、窓や扉の上部を三角形に装飾する意匠をペディメントと呼ぶことがある。