建築用語『パラペット』とは?役割や構造について徹底解説
建築物研究家
パラペットとは、建物の屋上やバルコニー、吹き抜け廊下等の外周部に設けられた、低い立ち上がり壁のことを言う。
建築を知りたい
パラペットは、屋根スラブと壁との接合部分の防水の補強効果が高いんですよね。
建築物研究家
そうだね。また、落下防止としても効果が期待できる。屋上や正面の上方にパラペットを設置している店舗も見られるけど、この場合は、看板などを取り付ける目的を有することも多い。
建築を知りたい
なるほど。パラペットには、アゴ付パラペットとアゴなしパラペットの2種類があるんですよね。
パラペットとは。
パラペットとは、建物の屋上やバルコニーなどの外周に設けられた低い壁のことです。特に平らな屋根の周囲に多く見られ、屋根と壁の接合部分の防水効果を高める役割を果たしています。落下防止としても効果が期待できます。
また、店舗の屋上や正面の上方にパラペットを設置している場合もあります。この場合、看板を取り付ける目的であることが多いです。
パラペットの形状は、アゴ付きとアゴなしの2種類があります。アゴとは、パラペットの下部に設けられた突出部分のことです。
パラペットの上部に取り付ける部材は「笠木」と呼ばれます。笠木には、モルタルや金属、木などさまざまな素材が使われます。
パラペットの形状や部材の材質、アゴ形状などは、取り付ける場所が歩行用か非歩行用かなど、用途や目的に応じて決定されます。
パラペットの意味と役割
パラペットは、建物の屋上やバルコニー、吹き抜け廊下等の外周部に設けられた、低い立ち上がり壁のことを言う。特に陸屋根と呼ばれる水平な屋根の周囲に多く見られ、屋根スラブと壁との接合部分の防水の補強効果が高い。落下防止としても効果が期待できる。また屋上や正面の上方にパラペットを設置している店舗も見られるが、この場合は、看板などを取り付ける目的を有することも多い。
パラペットの役割は、主に以下の3点である。
1. 防水対策パラペットは、屋根スラブと壁との接合部分の防水性を高める効果がある。これは、雨水がパラペットに当たり、壁面を伝って流れ落ちるのを防ぐためである。
2. 落下防止対策パラペットは、屋上やバルコニーからの落下を防ぐ効果がある。これは、パラペットが低い壁のように機能するため、人が誤って転落するのを防ぐことができる。
3. デザイン性パラペットは、建物の外観にデザイン性を高める効果がある。これは、パラペットの形や素材を変えることで、建物の印象をガラリと変えることができるためである。
パラペットの種類
パラペットは、形状によって「アゴ付パラペット」と「アゴなしパラペット」の2種類に分けられます。アゴ付パラペットは、外壁から突き出ている部分に「アゴ」と呼ばれる部材があり、笠木と一体になっているのが特徴です。 アゴなしパラペットは、アゴがなく、笠木が外壁から直接立ち上がっているシンプルな形状です。
アゴ付パラペットは、笠木と一体になっているため、雨水の浸入を防ぎやすく、防水性に優れています。 また、アゴの厚みによって、耐震性や耐風性が向上する効果があります。一方、アゴなしパラペットは、シンプルな形状で、デザイン性に優れています。また、コストを抑えることができるため、普及率が高くなっています。
パラペットのデザイン
パラペットのデザインは、建築物の外観に大きな影響を与えます。パラペットには、装飾的なデザインが施されることが多く、そのデザインは、建築物をより魅力的に見せる効果があります。パラペットのデザインには、様々な種類があり、建築物のデザインや用途に合わせて、最適なデザインを選ぶことが大切です。パラペットのデザインを選ぶ際には、建築物の外観との調和はもちろんのこと、パラペットの機能性も考慮する必要があります。パラペットは、建物を風雨から守る役割もあるため、機能性を重視したデザインにすることが大切です。
パラペットの構造
パラペットの構造は、主に3つの部分で構成されています。笠木、立ち上がり壁、顎です。笠木は、パラペットの上部に取り付けられる部材で、雨水の浸入を防ぐ役割があります。立ち上がり壁は、パラペットの垂直部分で、落下防止や防水、防音などの役割があります。顎は、立ち上がり壁の下部に取り付けられる部材で、パラペットの強度を高める役割があります。
パラペットの形状は、アゴ付パラペットとアゴなしパラペットの2種類に分けられます。アゴ付パラペットは、顎が立ち上がり壁の前面に取り付けられているタイプで、アゴなしパラペットは、顎がないタイプです。アゴ付パラペットは、アゴなしパラペットよりも強度が高く、落下防止効果も高くなります。
パラペットの部材には、モルタル、金属、木などのさまざまな素材が使用されます。モルタルは、耐久性に優れ、防水性も高いため、よく用いられます。金属は、軽量で強度が高く、デザイン性にも優れています。木は、自然な風合いがあり、環境にも優しい素材です。
パラペットの形状や部材の材質、アゴ形状などは、取り付ける場所の用途や目的に応じて決定されます。歩行用パラペットは、落下防止効果を高めるために、アゴ付パラペットにし、非歩行用パラペットは、強度を高めるために、モルタルや金属製の部材を使用します。
パラペットの用途
パラペットの用途は多岐にわたります。第一に、落下防止として利用されます。高所の建物やバルコニーでは、転落事故を防ぐためにパラペットが設置されます。第二に、プライバシーの保護にも役立ちます。パラペットは、建物の外からの視線を遮るため、プライバシーを保護することができます。第三に、防音効果もあります。パラペットは、騒音を遮断するため、防音効果があります。第四に、防水効果もあります。パラペットは、屋根と壁の接合部分の防水を補強するため、雨漏りを防ぐことができます。第五に、デザイン性にも優れています。パラペットは、建物のデザイン性を高めるため、さまざまなデザインのパラペットが設置されます。