剛床とは?建築用語を解説!

剛床とは?建築用語を解説!

建築物研究家

「剛床」とは、床の構造を剛としたものである。つまり、建築構造物における床のうち、風荷重や地震荷重などの水平荷重に対して、無限の剛性と耐力をもち、絶対に水平方向に変形することのない床のことを指す。鉛直方向の剛性や耐力に関しては問われない。一般に建築物は剛床を前提に構造設計されているが、2階建て木造の場合は、剛床となっていないものも多い。木造建築の場合、性能表示では床倍率という考え方で床剛性を判定することになっている。剛床で設計した場合には、火打梁や火打金物を設ける必要はない。剛床には、根太を用いる方法と、根太を設けずに床梁の上に直接構造用合板を張って対応する、根太レス工法の二種類の工法がある。鉄筋コンクリートなどを用いて、剛床に限りなく近づけることはできるが、本当の剛床は現実的には存在しない。

建築を知りたい

わかりました。剛床とは、水平方向に変形することのない床のことですね。

建築物研究家

その通りです。剛床は、風荷重や地震荷重などの水平荷重に対して、無限の剛性と耐力をもちます。そのため、建物が揺れたとしても、床が変形することはありません。

建築を知りたい

なるほど。剛床は、建物の安定性を確保するために重要な役割を果たしているのですね。

剛床とは。

剛床とは、床の構造をできるだけ剛くしたもののことです。建築構造物における床のうち、風や地震などの水平荷重に対して、無限の剛性と耐力をもち、絶対に水平方向に変形することのない床のことを指します。ただし、鉛直方向の剛性や耐力に関しては問われません。

一般に、建築物は剛床を前提に構造設計されていますが、2階建て木造の場合は、剛床となっていないものも多くあります。木造建築の場合、性能表示では床倍率という考え方で床剛性を判定することになっています。剛床で設計した場合には、火打梁や火打金物を設ける必要はありません。

剛床を実現する工法には、根太を用いる方法と、根太を設けずに床梁の上に直接構造用合板を張って対応する、根太レス工法の二種類があります。鉄筋コンクリートなどを用いて、剛床に限りなく近づけることはできるものの、本当の剛床は現実的には存在しません。

剛床の定義

剛床の定義

剛床とは、風荷重や地震荷重などの水平荷重に対して、無限の剛性と耐力をもつ床のことです。 これは、剛床が、水平方向に変形することのない床であることを意味します。鉛直方向の剛性や耐力に関しては問われません。

一般に建築物は、剛床を前提に構造設計されています。しかし、二階建ての木造住宅の場合は、剛床となっていないものも多く見られます。木造建築の場合、性能表示では、床倍率という考え方で床剛性を判定することになっています。

剛床で設計した場合には、火打梁や火打金物を設ける必要はありません。

剛床には、根太を用いる方法と、根太を設けずに床梁の上に直接構造用合板を張って対応する根太レス工法の、二種類の工法があります。

鉄筋コンクリートなどを用いて、剛床に限りなく近づけることはできますが、本当の剛床は現実的には存在しません。

剛床の役割

剛床の役割

剛床の役割は、建物の水平方向の荷重を支え、建物の変形を防ぐことです。剛床は、建物の構造物全体が剛体として振る舞うように設計されています。これにより、建物の強度は向上しますが、その一方で、建物の重量も増加します。

一般に、剛床は、木造建築よりも鉄筋コンクリートや鉄骨造の建物に使用されます。木造建築では、剛床を実現するために、火打梁や火打金を設ける必要がありますが、鉄筋コンクリートや鉄骨造の建物では、これらの部材を設ける必要はありません。

剛床は、建物の耐震性向上に効果があります。地震が発生すると、建物は水平方向に揺れます。このとき、剛床は、建物の揺れを抑制し、建物の倒壊を防ぎます。

剛床は、建物の気密性向上にも効果があります。気密性の高い建物は、冷暖房の効率が良く、省エネ効果が期待できます。剛床は、建物の隙間を塞ぎ、気密性を高める効果があります。

剛床の設計方法

剛床の設計方法

剛床の設計方法には、大きく分けて2つの工法があります。1つ目は、根太を用いる方法です。この工法では、根太を床梁の上に設置し、その上に床材を張っていきます。根太は、床材の重さを支える役割があり、また、床の剛性を確保する役割もあります。2つ目の工法は、根太レス工法です。この工法では、根太を設けずに、床梁の上に直接構造用合板を張っていきます。構造用合板は、剛性が高く、火災にも強いという特徴があります。そのため、根太レス工法は、剛床を確保しつつ、コストを削減することができるというメリットがあります。

剛床の施工方法

剛床の施工方法

剛床には、根太を用いる方法と、根太を設けずに床梁の上に直接構造用合板を張って対応する、根太レス工法の二種類の工法がある。

根太を用いる方法では、まず床梁の上に根太を水平に並べて固定します。根太の間隔は、使用される構造用合板の厚さによって決まります。根太が固定されたら、その上に構造用合板を張っていきます。構造用合板は、根太に釘やビスで固定します。

根太レス工法では、床梁の上に直接構造用合板を張っていきます。構造用合板は、床梁に釘やビスで固定します。根太レス工法は、根太を用いる方法よりも工事が簡単で、材料費も安くなります。しかし、根太レス工法は、根太を用いる方法よりも床の強度が低くなります。

剛床のメリット・デメリット

剛床のメリット・デメリット

剛床のメリットとデメリット
剛床は、水平荷重に対して強く、耐震性や耐風性に優れているというメリットがあります。また、剛床を使用することで、床の強度を確保することができ、重いものを置いても床がたわむ心配がありません。剛床のデメリットは、剛床を使用すると、床の重量が増加してしまい、施工コストが高くなることです。また、剛床は、防音性に優れていないため、音が隣室に響きやすいというデメリットもあります。