オーバーハングとは?構造やメリット、デメリットを解説

オーバーハングとは?構造やメリット、デメリットを解説

建築物研究家

オーバーハングとは、複数階の建築物で、下の階の床よりも上の階の床が張り出し、広くなっている設計のことだよ。

建築を知りたい

例えば、マンションのバルコニーやベランダって、下の階の床よりも張り出してますよね?あれがオーバーハングの一種なんですか?

建築物研究家

その通りだよ。オーバーハングには、バルコニーやベランダ、庇(ひさし)など、さまざまな種類があるんだ。

建築を知りたい

オーバーハングって、建物にどんなメリットがあるんですか?

オーバーハングとは。

オーバーハングとは、複数階の建物において、下の階の床よりも上の階の床が張り出して広くなっている設計のことです。ベランダやバルコニー、片側廊下などがあります。片持ち式やキャンティレバーなどの方式を用いている場合もあります。戸建住宅では、オーバーハングにすることで、庭の面積を損なわずに使えるスペースを拡張でき、下部を駐車場などとして活用できるなどのメリットがあります。一方で、片方だけが固定され、もう一方が自由になっている構造上、時間の経過とともに垂れ下がり、脱落する事例も起こり得ます。また、防水対策が不十分な場合、接合部から浸水して腐食するおそれもあるため、設計・施工は慎重に行う必要があります。

オーバーハングとは

オーバーハングとは

オーバーハングとは、複数階の建築物で、下の階の床よりも上の階の床が張り出し、広くなっている設計のことである。建物には、庇、ベランダ、バルコニーなどがあり、マンションでは、外部の片側廊下などがある。キャンティレバー、片持ち式などの方式を含んでいる場合もある。戸建住宅では、オーバーハングにすることで、庭部分の面積を損なわず使用可能なスペースを拡張できること、下部を駐車場などに利用できることなどのメリットがある。

オーバーハングの種類

オーバーハングの種類

オーバーハングの種類

オーバーハングは、構造や形状によって様々な種類があります。代表的なオーバーハングには、次の3種類があります。

1. 片持ち式オーバーハング
片持ち式オーバーハングは、建物の片側にのみ張り出しているオーバーハングです。一般的に、キャンティレバー式や片持ち梁式と呼ばれています。片持ち梁式は、梁の一端を固定し、もう一方を自由にした構造をしています。この構造は、梁にかかる荷重を建物本体に分散させることができます。

2. 両持ち式オーバーハング
両持ち式オーバーハングは、建物の両側に張り出しているオーバーハングです。両持ち梁式と呼ばれています。両持ち梁式は、梁の両端を固定し、中央に荷重をかける構造をしています。この構造は、片持ち式オーバーハングよりも荷重を分散させることができます。

3. 曲線式オーバーハング
曲線式オーバーハングは、曲線を描いているオーバーハングです。曲線式オーバーハングは、建物のデザイン性を高めるために使用されます。曲線式オーバーハングは、片持ち式オーバーハングや両持ち式オーバーハングと組み合わせて使用されることもあります。

オーバーハングのメリット

オーバーハングのメリット

オーバーハングは、建物の庇、ベランダ、バルコニー部分、マンションの外部の片側廊下など、複数階の建築物で、下の階の床よりも上の階の床が張り出し、広くなっている設計のことです。 戸建住宅では、建物をオーバーハングにすることで、庭部分の面積を損なわず使用可能なスペースを拡張できること、下部を駐車場などに利用できることなどのメリットがあります。

また、オーバーハングは、建物の外観を美しく見せる効果もあります。

オーバーハングのデメリット

オーバーハングのデメリット

オーバーハングのデメリットは、主に構造的な問題と防水性の問題があります。

構造的な問題としては、片持ち構造のため、時間の経過とともに垂れ下がってくることがあります。最悪の場合、脱落してしまう事例もあります。また、防水が十分でない場合、接合部への浸水によって腐食が生じることもあります。

そのため、オーバーハングの設計・施工は慎重を要します。十分な強度を確保し、防水性を高めるための対策を講じることが重要です。

オーバーハングの注意点

オーバーハングの注意点

オーバーハングの注意点

オーバーハングは、建築物に魅力的な特徴を加えることができますが、注意すべき点もいくつかあります。

まず、オーバーハングは、時間の経過とともに垂れ下がってくる可能性があります。これは、オーバーハングが片持ち式構造であるためで、一方を固定し、片方が自由になっている構造です。

次に、オーバーハングは、防水が十分でない場合、接合部への浸水によって腐食が生じる可能性があります。オーバーハングは、風雨にさらされることが多いので、防水対策は慎重に行う必要があります。

また、オーバーハングは、設計と施工が難しいため、経験豊富な建築士や施工会社に依頼することが大切です。オーバーハングを設計する際には、建物の構造や材料、風荷重や積雪荷重などを考慮する必要があります。施工する際には、オーバーハングをしっかりと固定し、防水対策を施す必要があります。

オーバーハングは、建築物に魅力的な特徴を加えることができますが、注意すべき点もいくつかあります。オーバーハングを設計・施工する際には、これらの注意点に留意する必要があります。