伝統的な和室の壁作りに欠かせない「小舞」
建築物研究家
「小舞」とは、土壁用の下地のことになりますが、どのような材料を使って作られているのでしょうか?
建築を知りたい
「小舞」は、竹を使って格子状に編み込んで作られていますが、わらやシュロ縄を使用することもあるようです。
建築物研究家
「小舞」は、壁としての剛性と断熱効果に優れているとのことですが、どのようにして作られるのでしょうか?
建築を知りたい
「小舞」は、柱とヌキによって固定され、その上に荒壁を施し、むら直し、中塗りと経て作られていきます。完成した壁は「小舞壁」や「小舞土壁」と呼ばれています。
小舞とは。
「小舞」は、土壁を作る際の下地のことです。木舞と書かれることもあります。柱と柱の間にヌキを貫通させ、細く加工した竹を格子状に編み込んで下地を作ります。この竹で作った下地を小舞縄と呼び、シュロ縄が使われることもあります。この小舞の上に土壁を塗って、伝統的な和室の真壁にします。土蔵のように重厚な壁で、塗りが厚くなる場合は、木材を使うこともあります。小舞の上に荒壁を施し、むら直し、中塗りと経て、日本古来の壁として仕上げていきます。仕上がった壁のことを小舞壁または小舞土壁と呼びます。ヌキによって柱と固定されているため、壁としての剛性はボードを張るよりも高く、断熱効果も期待できます。
小舞とは
小見出し「小舞とは」
伝統的な日本建築における壁の下地のことを小舞と呼びます。小舞は、柱と柱の間にヌキを貫通させ、竹を縦横に格子状に編み込んで作られます。竹の代わりに、わらやシュロ縄を使用する場合もあります。小舞は、土壁の下地として使われ、壁に強度と断熱効果を与えます。小舞の上に荒壁を塗り、むら直し、中塗りをして、伝統的な日本の壁が完成します。この壁のことを小舞壁または小舞土壁と呼びます。
小舞の役割
小舞の役割は、土壁の下地となることです。小舞は、柱の間にヌキを貫通させ、縦横に細く加工した竹を使って格子状に編み込んでいきます。そしてこの小舞にわらやシュロ縄を編み込んで、土壁を塗って伝統的な和室の真壁にします。土蔵のように重厚な壁で、塗りが厚くなっていく場合には、木材を使用することもあります。小舞の上に荒壁を施し、むら直し、中塗りと経て、日本古来の壁として仕上げていきます。仕上がった壁のことを小舞壁や小舞土壁と呼びます。ヌキによって柱と固定されているため、壁としての剛性はボードを張るよりも高く、断熱効果も期待できます。
小舞の種類
小舞の種類
小舞には、大きく分けて2種類あります。
- 竹小舞
- 木小舞
竹小舞は、細い竹を縦横に編み込んで作る小舞です。柔軟性と弾力性に優れており、土壁に適した下地材とされ、古くから住宅建築に使用されていました。また、耐久性が高く、湿気やカビにも強いという特徴もあります。
木小舞は、木材を使った小舞です。竹小舞よりも固く、強度が高いのが特徴です。防火性に優れているため、火災の多い地域で使用されることも多く、土壁だけでなく、漆喰やモルタルなどの壁材の下地としても使用され、厚く土が塗られている蔵にもこの小舞が使われます。また、木小舞は、竹小舞よりも安価で入手しやすいというメリットもあります。
小舞の施工方法
小舞の施工方法は、以下の手順で行われます。
1. 柱にヌキを取り付ける
2. ヌキに竹を貫通させる
3. 竹を縦横に格子状に編み込んでいく
4. 小舞縄で竹を固定する
5. 荒壁を塗る
6. むら直しを行う
7. 中塗りを行う
8. 仕上げ塗りを行う
小舞を施工する際には、以下の点に注意する必要があります。
* 竹は、節のないものを使用する
* 竹は、均一な太さのものを使用する
* 竹は、割れや欠けのないものを使用する
* 小舞縄は、強く締め付ける
* 荒壁は、均一に塗る
* むら直しは、丁寧にを行う
* 中塗りは、厚塗りにならないようにする
* 仕上げ塗りは、ムラなく塗る
小舞壁の仕上げ方
小舞壁の完成までに何段階か塗る必要があり、それを総称して「仕上げ方」と呼びます。まず最初は荒壁です。土壁の下地として藁ないしくは米ぬかを混ぜた泥を塗っていく工程を指します。続いて行うのがむら直しです。荒壁を塗った後に、小舞の上にひび割れや穴がないように土を塗り、表面をなめらかにする作業です。最後に中塗り・上塗りを行い完成です。中塗りとは、仕上げ用の土を荒壁の上に塗る作業で、上塗りはその名の通り、中塗りの上に仕上げ用の土を塗ることであります。中塗り、上塗りと繰り返し重ねることで、小舞壁の強度が上がり、土壁に厚みが生まれます。