几帳とは何かを学びましょう!

几帳とは何かを学びましょう!

建築物研究家

「几帳」とは何か説明してみなさい

建築を知りたい

「几帳」とは、平安時代以降の公家の邸宅で使われた、T字型に組み立てた几に帷子と呼ばれる布をかけた調度品です。

建築物研究家

その用途は?

建築を知りたい

目隠しや風よけ、間仕切りとして使われたり、女房が街道を歩くときに、傍仕えの物が小型の几帳で顔を隠す差し几帳のような、変わった用途の物もあったそうです。

几帳とは。

几帳とは、屏障具の一種で平安時代以降の公家邸宅で用いられた調度品のことです。

T字型の几に帷子と呼ばれる帳をかけて垂らし、目隠しや風よけ、間仕切りとして使用します。

また、簾の内側に立てて二重の障壁にすることもでき、可動式の間仕切りや目隠しとして、大きな部屋を仕切ることもありました。変わった用途のものとしては、女房が街道を歩く際に、傍仕えの付人が小型の几帳で顔を隠す「差し几帳」というものもあります。

几は黒漆塗りで、土居と呼ばれる台に2本の棒を立て、手と呼ばれる横棒を支えるつくりになっています。大きさは一般的に高さ三尺または四尺で、三尺には間四幅、四尺には五幅の帳を垂らします。なかには、几に蒔絵などが施されたものや、帳に錦や綾織物を用いた豪華な「美麗几帳」もあります。

几帳の定義

几帳の定義

几帳とは、平安時代以降の公家の邸宅において用いられた調度品で、屏障具の一種です。 T字型の几に帷子と呼ばれる帳をかけて垂らし、目隠しや風よけ、間仕切りとして使用されました。簾の内側に立てて二重の障壁とする、あるいは、可動式の間仕切りや目隠しとして大きな部屋の仕切りに使うなど幅広い用途がありました。また、女房が街道を歩くときに、傍仕えの者が小型の几帳で顔を隠す差し几帳のような、変わった用途の物もありました。

几帳の歴史

几帳の歴史

几帳の歴史は古く、平安時代以降の公家の邸宅で用いられました。当時の几帳は、T字型の几に帷子と呼ばれる帳をかけて垂らしたもので、目隠しや風よけ、間仕切りとして使用されました。女房が街道を歩くときに、傍仕えの者が小型の几帳で顔を隠す差し几帳のような、変わった用途の物もありました。

几帳は、その用途に応じてさまざまな形や大きさで作られました。一般的には、高さ三尺の物と四尺の物があり、三尺に間四幅、四尺には五幅の帳を垂らします。几は黒漆塗りで、土居と呼ぶ台に2本の棒を立て、手と呼ばれる横棒を支える構造になっています。

几帳には、蒔絵などが施されたものや、帳に錦や綾織物を使用した豪華なものもあり、それらは美麗几帳と呼ばれました。美麗几帳は、貴族や大名などの上流階級の住宅で使用され、権威や格式の象徴とされていました。

江戸時代になると、几帳は庶民の間にも普及し、一般家庭で使用されるようになりました。江戸時代の几帳は、木製の枠に布や紙を張ったもので、間仕切りや目隠し、風よけとして使用されました。また、婚礼の際に新居に飾られる婚礼几帳も人気がありました。

几帳の用途

几帳の用途

几帳の用途は、平安時代以降の公家の邸宅で広く用いられました。主に、目隠し、風よけ、間仕切りとして使われていましたが、簾の内側に立てて二重の障壁とするなど、用途は多岐に渡りました。また、可動式の間仕切りや目隠しとして、大きな部屋を仕切るために使われることもありました。さらに、女房が街道を歩くときに、傍仕えの物が小型の几帳で顔を隠す差し几帳のような、変わった用途の几帳もありました。

几帳の装飾

几帳の装飾

几帳の装飾

几帳は、その形状や装飾によって、さまざまな種類に分類されます。几帳の装飾には、蒔絵、螺鈿、金箔、銀箔などが用いられ、中には、錦や綾織物など、豪華な布地を用いたものもあります。なかでも、蒔絵がほどこされた几帳は、特に美麗几帳と呼ばれ、高価な品として珍重されました。また、几帳の帳には、さまざまな文様が描かれており、花鳥風月や人物画など、その題材は多岐にわたります。几帳の装飾は、その用途に応じて異なる場合が多く、公家の邸宅で使用される几帳は、豪華で絢爛豪華な装飾が施されていることが多いのに対し、庶民の家庭で使用される几帳は、比較的シンプルな装飾が施されていることが多いです。