耐久性

建築の基礎知識について

気密性と断熱性で快適な住まい | 高気密・高断熱住宅とは

高気密・高断熱住宅とは、建材や断熱材、断熱施工方法などにより、気密性や断熱性を高めた住宅のことです。省エネルギー性と快適性を両立させることができ、壁体内結露などの内部結露を防ぐことができ、耐久性を高めてくれます。高気密住宅は、床、壁、窓、天井、玄関などの隙間がほとんどなくなります。一般に、相当隙間面積が5平方センチメートル以下の住宅を気密住宅、2平方センチメートル以下の住宅を高気密住宅と呼びます。気密性が高いため、24時間換気システムやセントラル空調システムを併せて導入するなど、室内の換気に配慮する必要があります。計画的に換気を行なうためには、第1種換気の採用が望ましいです。
建材と資材について

アスベストとは?危険性・除去作業・取引時の注意点

アスベストとは、珪酸マグネシウムを主成分とした、繊維状の鉱物である。「石綿」とも呼ばれる。不燃性や耐熱性、熱や電気の絶縁性、耐久性、耐腐食性に優れ、しかも安価であることから、かつては建築資材、電気製品など様々な用途に用いられていた。 特に日本の高度経済成長期には、ビルや学校などの公共建築物の断熱材、保温材、耐火材として、天井や壁の内側などに大量に使用された。だが、石綿の繊維を肺に吸入すると、肺がんや中皮腫の原因となることが分かり、全面的に輸入・製造・使用等が禁止されている。アスベストが使用された既存の建物でも、その除去作業が進行中である。なお、宅地建物取引業法施行規則では、建物についてアスベスト使用の有無に関する調査結果が記録されているときは、取り引き相手に対しその内容を説明することとされている。
建材と資材について

合成樹脂化粧合板って何?

合成樹脂化粧合板とは、合成樹脂を合板の表面に熱圧着して仕上げを施した物のこと。 合成樹脂化粧合板には、メラミン系の合成樹脂を圧着したメラミン化粧合板や、ポリエステル系の合成樹脂を圧着したポリエステル化粧合板などがある。木目の美しさを再現するだけでなく、樹脂を表面に貼り合わせることによって、耐水、耐熱、耐薬品、耐摩耗、耐久性を高めた素材だ。その特性を生かして、水まわりの内装などに使われ、主にカウンターや卓子の甲板の化粧材として用いられるほか、オフィスやホテルのロビーや廊下、会議室の内装材などにも用いられる。施工後に塗装する必要がなく、同じ色柄の物が大量にそろうといったメリットがある。
建材と資材について

砕石コンクリートとは?特徴とメリット

砕石コンクリートとは、粗骨材に人工骨材である砕石を使っているコンクリートのこと。川砂利を使った粗骨材は手に入りにくくなったことから、使われることが多くなった。粗骨材は、コンクリートの強度に大きく影響することになるため、耐久性や形状、粒度が安定していることが求められる。接着性も重要なポイントになってくるため、砕石のもつ表面積が重要である。粒度も安定させられるため、活用される機会が増えた。川砂利に比べて付着がよく強度は15%以上高まることが一般的である。砕いた骨材であるため川砂利のように角が丸まっておらず、角張っていることから、作業性を考えると劣ってしまう。
住宅の部位について

建築用語「軒」とは?その役割と種類について

軒とは、外壁より外側に出ている屋根の部分のことです。 雨風や日光をよける働きがあります。軒の先端部分のことを軒先と言い、軒を下から見上げて見える部分のことを軒裏や軒天井と呼びます。軒部分を支えるために外壁の上部に回される横架材を軒桁と言い、外壁よりも室内側のことは桁内と言われます。軒が外壁よりでている部分のことを軒の出と言い、軒の出1メートルまでは建築面積に含まれません。しかし、1メートル以上の部分については建築面積に算入されます。 軒には外壁の保護、日差しの調節、雨よけといった機能があります。木造住宅では、外壁が雨に濡れたり日差しに当たったりを繰り返すと木材の傷みが激しくなり耐久性が落ちることから、軒を付けなければなりません。
建材と資材について

水密コンクリートの基礎知識

水密コンクリートとは、水密性を高めた構造物に使われるコンクリートのことです。水セメント比の上限は、JASS5では50%以下、コンクリート標準示方書では55%以下とされています。 水密コンクリートを作るためには、実績率が高い粗骨材を使用することが重要です。単位粗骨材量を大きくすることによって、単位セメント量と単位水量が低下し、緻密なコンクリートを作り出すことができます。 硬化後に水を通しにくくできるのは、それだけ緻密にでき上がるからです。 こうした条件をそろえるためには、均一な打ち込みも必要であり、十分に締め固めて養生しなければなりません。コンクリート内の空隙が充填されるように混和剤も用いる必要があります。
建材と資材について

軽量形鋼とは?その特徴や種類、そして用途

軽量形鋼とは、鋼板または帯鋼を冷間ロールで形成した、厚さ1〜3ミリの構造用鋼材のことです。厚さ4ミリ未満の薄鋼板を冷間圧延することで造られる形鋼です。単位重量当たりの断面性能に優れており、スチールサッシや構造補助材などに用いられます。ライトゲージとも呼ばれ、みぞ形鋼、Z形鋼、山形鋼、リップみぞ形鋼、リップZ形鋼、角型鋼、ハット山形鋼などがあります。利点として挙げられるのは、形鋼による構造体は断面が薄く大きく広がっているので場所を広く覆うことができるということ、そして、重量が軽く加工性に優れているということだ。一方、薄い構造のため耐久性は少し劣ります。住宅、アパート、小規模の屋内運動場、倉庫などにも用いられますが木構造との併用が多いです。
建材と資材について

建築用語「赤身」とは?その特徴と使い方

赤身とは、木材の心材部分の別称です。辺材に比べて赤みを帯びていることから赤身と呼ばれています。辺材はこれに対しては白太と言い、樹木の幹の外側から内側に向かって色合いが変化していきます。辺材は、樹木の幹の外側を構成する部分で、まだ生きている細胞が含まれています。そのため、水分が多く、強度が低く、虫がつきやすいという特徴があります。一方、赤身は、樹木の幹の内側を構成する部分で、死んだ細胞が含まれています。そのため、水分が少なく、強度が高く、虫がつきにくいという特徴があります。その結果、赤身部分は辺材よりも耐久性が高く、腐りにくい性質を持っています。
建材と資材について

ミュールコートとは?

ミュールコートとは、骨材を表しにした仕上げ材のことです。小さな石粒を樹脂のベースに塗り込んでいったような塗装であり、独特の仕上げ感を作り出すことができます。 ミュールコートは旭化成の商品であり、アクリル酸エステルに対して砕石を練り混ぜ塗布すると、アクリルが透明になって仕上がるため、砂利の存在感を前面に出して仕上げることが可能です。砂利の色調もいろいろと用意されており、独特の風合いを出せるラインナップが存在します。ミュールコートは室内に使っていくものではなく、屋外の屏や門柱、階段のけり込みなどに多く使用されています。耐久性も強く、洗浄しても耐久性が落ちません。耐アルカリ性も持っていることから、構造躯体(くたい)を保護することもできる塗装となっています。
建材と資材について

ダイノックシートの魅力と活用術

ダイノックシートとは、粘着剤付きの印刷化粧フィルムのことです。 質感を石や木などの素材に近づけた硬質塩ビタックシートであり、本物の素材に限りなく近づけたフィルムになっています。 ダイノックシートは、建具や三方枠、テーブル、机などの家具、扉など様々な物への施行が可能で、インテリアやエクステリアのみならず、あらゆる建築の装飾に用いられます。近年では、見るたびに色が変化するエフェクトや、金属を織り込んだアドバンスドメタリックなど、最新の技術を取り入れた製品もラインアップされています。 施工が簡単で耐久性、メンテナンス性も高いことから、全体のコストも抑えることができます。
建材と資材について

メラミン化粧板で作るおしゃれなキッチン

メラミン化粧板とは、メラミン樹脂によって加工したプラスチック版のことです。フェノール樹脂を使っていることもあります。これらの樹脂を含浸させた紙を高温高圧で積層成型していくことで作られます。樹脂を使うことによって、耐熱性も向上させることができるだけではなく、耐水性や耐候性、耐摩耗性を高めることができます。傷にも強く、熱にも耐えられるようになるため、キッチンなどで用いれば、加熱している道具も置けます。表面にはつやを出すことができるようになり、フラットにも凹凸にも作り上げることが可能です。キッチン周りに使うということで考えた場合、様々な面から高機能な素材と言えます。テーブルやカウンターに使うとしても、耐久性や機能性が向上するため、高級感とともに実用性も高められます。
建材と資材について

裏打ち材とは?用途や特徴を解説

建築用語における裏打ち材とは、形や大きさを維持するために、カーペットや壁紙などで用いられる、補強材の層のことです。主素材などとは別に貼り付けられた材料であり、主素材の寸法を一定に保つため、または、壁紙やカーペットなどの施工特性を向上させるために使われます。難燃紙、寒冷紗、普通紙などが用いられ、施工特性を向上させるために、不織布が用いられます。また、裏打ち材には、発泡材のクッション層は含みません。
建築の工法について

枠組壁工法とは?

枠組壁工法とは、規格木材でつくられた枠組みと壁・床・屋根などの構造用合板を打ち付けて、建物全体の荷重を箱のような構造で支える工法のこと。2つの要素から成り立っていて、ひとつは基礎を含めたスケルトンとよばれる構造躯体(くたい)と、もうひとつは設備や仕上げ、間仕切り壁などのインフィルと呼ばれる要素。枠組壁工法は、枠組みに用いられる製材が、厚さ2インチ、幅4インチであることが多いことから、一般にツーバイフォー(2×4)工法の名称で知られているが、2インチ×6インチの木材を用いるツーバイシックス(2×6)工法も、この工法に含まれる。枠組壁工法は、柱のない広い空間を確保でき、耐久性や耐震性、断熱性、気密性にも優れることが特徴。一方で開口部を広げることや、増築・改築をすることが難しい等の制約もある。
建材と資材について

月桃紙の活用で地球環境を守る

月桃紙は月桃の葉から作られた紙のことで、芳香があり、防虫・防菌作用を持つことから、壁紙や障子紙、襖(ふすま)紙に使用されています。月桃は沖縄に生育する多年草で、収穫後約1年でもとの大きさに成長します。このため、大量に収穫しても森林破壊などの環境破壊を起こさないのが特徴です。月桃紙を用いることで、木材パルプの使用を大幅に節約することができ、環境に優しい紙と言われています。壁紙に使われる場合は、月桃の茎の繊維が浮き出た素材感や、ナチュラルな色調が特徴です。和紙の特性から、耐久性や強度に優れています。表面に樹脂加工を施すと撥水性を持たせることができ、手入れが簡単になります。一方、樹脂加工を施さない場合には、和紙の特性である調質性が発揮されます。
建材と資材について

グレイジングチャンネルとは?役割と使用例

グレイジングチャンネルの役割と機能 グレイジングチャンネルは、ガラスを固定するゴム状のパーツです。カタカナのコの字型をしており、ガラスを包むように固定する役割があります。ガラスを固定する際には、グレイジングチャンネルをガラスに這わせてからサッシにはめ込みます。そのため、劣化した場合には、いったんサッシから取り出して外さなければなりません。グレイジングチャンネルは、止水性が高くないため、浸水した水が溜まっても問題がない場合に使用することができます。
建材と資材について

ALC(軽量気泡コンクリート)とは?

軽量コンクリートの一種であるALC(AutoclavedLightweightConcrete)は、高温高圧蒸気養生されたことで得られる優れた断熱性と耐久性を備えた建材です。また、軽量で加工性に優れているため、さまざまな建築物に使用されています。 ALCは、セメント、珪石、発泡剤のアルミ粉末、生石灰を主原料として製造されています。これらの材料を混ぜ合わせ、高圧蒸気釜の中で高温高圧の蒸気で養生することで、ALC特有の気泡構造が形成されます。この気泡構造が、軽量化と断熱性を向上させているのです。 ALCは、主に鉄骨住宅の外壁材や床材として使用されています。軽量なため、鉄骨住宅の耐震性を向上させる効果があり、また、断熱性が高いことから、省エネ効果も期待できます。また、加工性に優れているため、さまざまな形状に加工することができ、デザイン性の高い建築物にも使用されています。
建材と資材について

配線ダクトとは? | 照明計画の妙技

配線ダクトとは、照明器具がどこでも取り付けられるように、レール上の長い電気機器のことです。単にダクトと呼ばれる場合もあり、トラックライトやライティングレールとも呼ばれます。配線ダクトは、通電できるレール上の物を天井に埋め込んだり直付けにしたりして設置します。装着に対応したアダプターのある器具であれば、付外しや移動を容易に行なうことができます。 プラグとダクトの形状の規格が統一されているため、どの社の製品を使っても互換性が保証されています。配線ダクトは、照明器具を使用する際には熱が発生するので、耐熱性が高く、熱軟化を起こしにくい性質のものが望ましいです。また、耐久性、難燃性の高いものが必要です。サイズは任意の長さのものを選ぶことができます。
建材と資材について

建築用語の目止めについて

建築用語で「目止め」とは、下地の段階で、塗装がスムーズに行えるようにするためのものです。目地止め材や下地処理のシーラーなどの塗布が目止めとなってきました。 塗料を塗布する場合、塗料の一定の量が下地に吸い込まれていきます。これによって塗膜が下地に深く浸透して耐久性を保つことができるようになりますが、あまりに吸い込まれてしまうと、凸凹ができあがってしまうことがあります。場合によっては、品質が悪化してしまうこともあります。 そこで、塗料の吸い込みをコントロールするために表面処理をしなければならないのです。
建材と資材について

ヘアーロックとは?建築用語辞典

ヘアーロックとは、椅子用の充填剤として使用されているものであり、天然素材の獣毛を用いている点が特徴です。 製造工程は、ラテックスを混入させて、乾燥硫化させるというものです。ヘアーロックは、天然素材を使用しているため、経年変化でなじんでいき、半永久的なクッション性を持っています。そのため、人工素材に比べて非常に長持ちさせることができます。また、ヘアーロックは独特な座り心地があり、200年以上経過してもクッション性を保っているものもあります。椅子用の充填剤には、ヘアーロック以外にも、重量の軽いポリウレタンフォームや綿、合成繊維、ヤシの実から作るパームロックなどがありますが、耐久性という点では、ヘアーロックが優れていると言われています。
関連法規について

優良住宅取得支援制度とは?

優良住宅取得支援制度とは、フラット35を利用する場合において、優遇を受けることができる制度のことです。この制度を利用することによって、さらにフラット35Sを利用できるようになります。 フラット35Sとは、省エネルギー性や耐震性、バリアフリー性、耐久性、可変性の4つの項目が存在し、このうちのひとつの基準を満たす住宅を取得する場合に、優遇を受けることができるようになります。当初5年間の借入金利が下がるといったこともこの制度のひとつであったり、スペシャルを意味するSがついているフラット35Sの場合には、さらに優遇を受けられるようになり、20年間の金利が引き下げられたりすることがあります。 なお、優良住宅取得支援制度は、買取型と保証型のどちらでも適用することができるようになっています。
建材と資材について

マホガニーの魅力と活用例

マホガニーとは、日本語では桃花心木、センダン科マホガニー属の木で世界三大銘木のひとつである。 「マホガニー」とは、日本語では桃花心木、センダン科マホガニー属の木で世界三大銘木のひとつである。「マホガニー」は高級木材として世界的にも需要が高く、ヨーロッパの宮殿やホテル、豪華客船の内装や家具、日本では東京駅のステーションホテルの内装などにも使用されている。「マホガニー」は、同じく三大銘木のひとつであるウォールナットと比較して女性的な雰囲気を持っており、淡赤色から赤みがかった茶褐色まで様々な表情を見せる光沢や、光の反射によって見えるしま模様やさざ波のような模様が特徴である。「マホガニー」は加工性や寸法安定性、耐久性が高いので、内装部材や高級車のハンドルやダッシュボード、楽器ではギターやドラム等にも使用されている。
建材と資材について

化粧貼り構造用集成材の活用

構造用集成材とは、厚さ2センチ程度のラミナと呼ばれるひき板を数枚接着したものです。一般的な無垢材に比べ反りや割れが少なく、強度と品質が安定しているため、柱や梁など、建物の構造部材として広く使用されています。また、集成材は製材過程で品質が均一になるように加工されているため、無垢材に比べて狂いが少なく、長期間にわたって安定した性能を維持することができます。 構造用集成材は、積層するラミナの枚数や厚さ、接着剤の種類によって、強度や品質が異なります。一般的に、積層数が多く、ラミナが厚いほど強度が高くなります。また、接着剤の種類によっても強度や耐久性が異なるため、用途に合わせて適切な接着剤を選択する必要があります。 構造用集成材は、主に木造建築物の構造部材として使用されます。柱、梁、桁、垂木など、さまざまな部材に使用することができ、木造住宅のみならず、木造公共建築物や木造オフィスビルなど、さまざまな木造建築物の建設に使用されています。
建材と資材について

タイル張りとは?その特徴と施工法

タイル張りの特徴 タイル張りとは、壁や床にタイルを張ることである。タイルには陶磁器製のものの他にもコルクタイルやプラスチック系もあり、用途は外装用タイル、内装用タイル、床用タイル、モザイク用に分類される。施工方法は、モルタルやセメントでペーストを用いて張り付ける湿式が一般的であるが、外壁に特殊な金具で取り付ける乾式工法もある。また、タイル張りは耐久性が高いとされているが、それはコンクリートの劣化の原因として挙げられる風雨や日光などから、タイルで覆っているためである。
建築の設備について

さや管ヘッダー工法のメリットとデメリット

さや管ヘッダー工法の特徴 さや管ヘッダー工法では、樹脂製の給水管をさや管に通すことで、給水・給湯配管の耐久性を向上させています。樹脂製の給水管の寿命は30年以上、さや管の寿命は60年以上と言われているため、将来、樹脂管の交換が必要になったとしても、壁や天井を壊さずに交換できることが最大の利点です。また、さや管による断熱効果が高いため、結露がおきにくく、保温効果もあります。その他、樹脂管には継ぎ目がなく、水漏れもしにくいという特徴があります。 ヘッダー工法とは、給水・給湯をヘッダーと呼ばれる分配装置から、各給水栓に給水・給湯する方式です。途中で分岐していないので、複数ヵ所の水栓を同時に使用しても、水量があまり変化することなく使用できるというメリットがあります。