建築用語『コラム』の構造と特徴
建築物研究家
コラムとは、建築用語で鉄骨柱に使用される円形や角形の断面をもつ筒型鋼材のことです。
建築を知りたい
コラムは、冷間加工と熱間加工の2種類があるのですね。
建築物研究家
はい、冷間加工コラムは、冷間加工により製造されたものであり、熱間加工コラムは、加熱、均熱後に鋼管に成形されたものです。
建築を知りたい
コラムは、地震エネルギーの吸収を前提とした部材なんですね。
コラムとは。
「コラム」とは、鉄骨柱に使用する円形や角形の断面をもつ筒型鋼材のことです。冷間加工により製造したコラム柱のことはBRC材といいます。冷間加工とは別に、熱間加工のコラム柱もあります。熱間加工は、加熱、均熱後に鋼管に成形するため加工硬化が起こらず、冷間コラムで見られがちなコーナー部とシーム溶接部での不均質な結晶構造がなく、鋼管全断面が均一となる特徴を持ちます。現行の新耐震設計法では、骨組みの変形による地震エネルギーの吸収を前提としており、部材の塑性変形能力の確保や部材性能を、十分発揮できる接合部耐力の確保が求められています。冷間加工コラムと比較して熱間加工コラムは、座屈強度や伸び能力などで優れており、耐震性に優れています。
コラムの種類
コラムの種類
コラムは、その形状や製造方法によっていくつかの種類に分類されます。まず、形状による分類では、円柱状のコラムと角柱状のコラムの2種類があります。円柱状のコラムは、一般的に鋼管を使用しており、角柱状のコラムは、鋼板を曲げて加工したものです。製造方法による分類では、冷間加工コラムと熱間加工コラムの2種類があります。冷間加工コラムは、常温で鋼材を加工して製造したもので、熱間加工コラムは、加熱した鋼材を加工して製造したものです。熱間加工コラムは、冷間加工コラムよりも強度や耐震性に優れているため、高層建築や大型建築物に使用されることが多くあります。
冷間加工コラム
冷間加工コラムとは、冷間加工によって製造されたコラム柱のことです。冷間加工とは、鋼材を常温で加工する手法のことです。熱間加工されたコラム柱とは異なり、コーナー部やシーム溶接部に不均質な結晶構造がなく、鋼管全断面が均一となります。
冷間加工コラムは、熱間加工コラムよりも座屈強度や伸び能力などに優れています。また、耐震性にも優れており、新耐震設計法で求められる部材の塑性変形能力の確保や部材性能を十分発揮できる接合部耐力の確保に貢献します。
冷間加工コラムは、主に高層ビルや橋梁などの大規模構造物に使用されます。また、工場や倉庫などの一般建築物にも使用されています。
熱間加工コラム
熱間加工コラムとは、加熱、均熱後に鋼管に成形されるコラム柱のことです。冷間加工とは別に、熱間加工のコラム柱もあります。これは、加熱、均熱後に鋼管に成形するため加工硬化が起こらず、冷間コラムで見られがちなコーナー部とシーム溶接部での不均質な結晶構造がなく、鋼管全断面が均一となる特徴を持っています。現行の新耐震設計法では、骨組みの変形による地震エネルギーの吸収を前提としており、部材の塑性変形能力の確保や部材性能を、十分発揮できる接合部耐力の確保が求められています。冷間加工コラムと比較して熱間加工コラムは、座屈強度や伸び能力などで優れており、耐震性に優れています。
コラムの耐震性
コラムの耐震性
現行の新耐震設計法では、骨組みの変形による地震エネルギーの吸収を前提としており、部材の塑性変形能力の確保や部材性能を、十分発揮できる接合部耐力の確保が求められている。冷間加工コラムと比較して熱間加工コラムは、座屈強度や伸び能力などで優れており、耐震性に優れている。これは、熱間加工コラムが、加熱、均熱後に鋼管に成形するため加工硬化が起こらず、冷間コラムで見られがちなコーナー部とシーム溶接部での不均質な結晶構造がなく、鋼管全断面が均一となる特徴を持つためである。
コラムの接合部
コラムの接合部とは、コラムと他の構造部材を接合する部分のことです。コラムの接合部は、地震や風などの外力に対して構造物の安定性を確保するために重要な役割を果たしています。
コラムの接合部は、一般的にボルト接合、溶接接合、ピン接合のいずれかによって接合されます。ボルト接合は、ボルトとナットを使用してコラムと他の構造部材を接合する最も一般的な方法です。溶接接合は、コラムと他の構造部材を溶接して接合する方法です。ピン接合は、ピンを使用してコラムと他の構造部材を接合する方法です。
コラムの接合部の強度は、接合部の設計、接合部に使用される材料、接合部の施工精度などによって決まります。コラムの接合部は、外力に対して十分な強度を持つように設計されなければなりません。また、コラムの接合部には、耐震性や耐火性を確保するために、適切な材料を使用しなければなりません。さらに、コラムの接合部は、高い施工精度で施工されなければなりません。
コラムの接合部は、構造物の安定性を確保するために重要な部分です。コラムの接合部の設計、施工は、十分な注意を払って行われる必要があります。