借地権とは？

借地権とは？

借地権の概要

借地権とは、借地法の適用を受ける建物の所有を目的とした賃借権及び地上権のことを言う。当初、賃借権は法的効力が弱かったため、借地権者の地位を保護するため、その後の立法により、一部に限り地上権と借地権を同一の取扱いをするようになる。また賃借権、地上権の登記がなくても、地上建物登記があれば借地権の対抗力を認めたり、存続期間更新、借地権の譲渡転貸など、借地法、借家法、建物保護法などで借地人の保護を図ったが、問題が残されたため、新借地借家法が平成4年に施行された。

借地権の歴史

借地権の歴史

借地権は、当初、法的効力が弱く、借地権者の地位を保護するため、その後の立法により、一部に限り地上権と借地権を同一の取扱いをするようになりました。

また、賃借権、地上権の登記がなくても、地上建物登記があれば借地権の対抗力を認めたり、存続期間更新、借地権の譲渡転貸など、借地法、借家法、建物保護法などで借地人の保護を図りました。しかし、問題が残されたため、新借地借家法が平成4年に施行されました。

新借地借家法は、借地権の保護を強化し、借地人と地主との間のトラブルを防止することを目的としています。

具体的には、借地権の存続期間を50年に延長し、借地権の更新を原則として義務化しました。また、借地権の譲渡や転貸を容易にし、地主が借地権を買い取る場合の条件を定めました。

借地権のメリットとデメリット

借地権のメリット

借地権のメリットは、土地を購入するより初期費用を抑えられることです。土地を購入すると、土地の代金に加えて、登記費用や不動産取得税などの諸費用がかかります。しかし、借地権の場合は、土地を借りるだけなので、これらの諸費用がかかりません。さらに、借地権は土地の価格変動の影響を受けにくいというメリットもあります。土地の価格が上昇しても、借地権の賃料は原則として固定されているため、土地を購入した場合と比べて、資産価値が下落するリスクが軽減されます。

借地権のデメリット

借地権のデメリットは、土地を所有できないことです。借地権は土地を借りる権利であり、土地を所有する権利ではありません。そのため、借地権者は、土地を自由に処分したり、抵当権を設定したりすることができません。また、借地権は原則として期間が限られているため、借地権の期間が満了すると、土地を明け渡さなければなりません。

借地権の更新

借地権の更新は、借地権契約期間が満了した場合に、借地権者（借り手）が引き続き土地を使用できるようにする制度です。借地権法では、借地権更新制度について定めており、借地権者の一定の要件を満たした場合には、借地権の更新が認められます。

借地権の更新は、借地権の存続期間が満了する月の6か月前から1か月までの間に、借地権者が土地所有者（貸し手）に対して更新の申入れをしなければなりません。土地所有者が更新の申入れに応じない場合、借地権者は裁判所に更新を求める訴訟を提起することができます。

借地権が更新された場合、借地権期間は新たに借地権契約で定められた期間になります。また、借地権の更新が認められなかった場合、借地権者は土地を明け渡さなければなりません。

借地権の譲渡と転貸

借地権の譲渡と転貸

借地権は、他人名義の土地を借りて建物を所有する権利です。借地権は賃借権と地上権の2種類があり、賃借権は借地権者の地位を保護するために、その後の立法により、一部に限り地上権と借地権を同一の取扱いをするようになりました。

借地権の譲渡は、借地権を持つ人が、その権利を他人に譲り渡すことです。借地権の譲渡には、借地権者の同意と、土地所有者の承諾が必要です。土地所有者の承諾が得られない場合は、借地権の譲渡はできません。

借地権の転貸は、借地権を持つ人が、その土地を他人に使わせることです。借地権の転貸には、借地権者の同意と、土地所有者の承諾が必要です。土地所有者の承諾が得られない場合は、借地権の転貸はできません。